橋下徹について
じゃ、次に橋下徹のお話を。
今回の騒動で途端に維新支持者の中でもアンチ橋下に回る人が出てきてますが、私からすると「?」です。なぜなら、橋下さんは昔から何一つ変わっていないからです。口が悪い?昔からです。人格異常?昔からです。
面白いのは、そのアンチ橋下たちが「無責任なこと言いやがって!とっとと戻ってきて自分でやれ」と言っていること。
これ、アップルにおけるスティーブ・ジョブズと同じなんですよ。ジョブズはあまりにも自分本位で傍若無人な振る舞いからアップルを追い出されたけど、ジョブズのいないアップルは行き詰まって結局頭を下げてジョブズに戻ってきてもらい、iPhoneなどを開発して見事にアップルを世界トップレベルの企業に復活させました。
いやいや、橋下さんがいくら人格がおかしいと言ってもジョブズの足元にも及ばないんですけどね。ジョブズはマジのやつですから。
では、維新のジョブズこと橋下徹は、維新にとってどんな存在なのでしょうか。改めて考えてみて下さい。
大阪の衰退の歴史はもはや昨日今日のことではありません。あらゆる大企業は東京に行き、GDPは愛知に抜かれ、人口では神奈川に抜かれ、大阪は老人とホームレスの「なんちゃって大都市」になっちゃっていたわけです。
それをかつての大阪人は「大阪は笑いと人情と食いモンの街やwwこれでええやないかwwww」と寝言をほざいていたのです。そんなアホな大阪人は、一部の政治家、役人、特定の企業にとってはこれ以上ない素晴らしい寝床でした。
そこに表れてアホ大阪民にビンタを食らわせたのが、橋下徹でした。
「食いモンの街て、食いモンにされてんのお前らやろがボケェッ!!」
と、全ての既得権益を敵に回し、単騎で橋下無双が繰り広げられました。
大げさではなく、命の危機もあったと思います。
有名人が政治家になるのは落ち目の人と相場が決まっておりますが、橋下さんは弁護士事務所を形成しながらも超売れっ子のタレントだったわけで、その年収は億という単位。それを投げ捨てての政治家転身でした。超過密スケジュールで働き、アンチからは悪魔のように罵られ、命の危機を感じながら、政治家を辞めて残ったのは数十億というスケールの訴訟案件。やってられませんわな。でもやってくれた。
今の論争、「無責任なコメンテーターめ、言うのはタダだ」って本気で思ってる人どれほどいます?それ勢いで言ってるだけで、本心ではないですよね?本心だとしたらどうしようもないアホなのでしょうがありませんが、橋下さんはできそうもない理念を掲げながらそれを実行してきた改革者であったことは皆さんご存知ですよね?
あ、ちょっとアホな皆さんにくどくお断りしておきますが、私は橋下擁護をしたいわけではなく、ましてや「橋下の言うことを聞け」と言うわけではありません。
橋下徹の持つベースの説得力がとてつもなく大きいものなので、反発はするにしても、無視はできませんよね?言うことに従う必要はないけど、彼が提示する問題点を論じないわけにはいきませんよね?
…ってことです。分かります?
感心できない支持者の態度
思い付くままに書いているので、ここで支持者の姿勢の話を。
この論争において、「足立は前にこんなことを言ってた〇ソ野郎だ!」だの「無責任なコメンテーターでしかない橋下が口を出すな!」だのと自分がケンカに参加する意味は全くありません。それをやっても物事は悪い方にしか進みません。……って、まあ、本当に頭の良い人間はこういう人達の動きすらも予想して台本を書いているんですけどね。
まず、単純に道理がおかしい幼稚な反発として「一コメンテーターの橋下ガーっ!」と言うのがあります。何人の口から何回聞いたか分かりません。これ、どう考えてもおかしいんですが、分かりませんかね?
橋下さんが今、維新とは何の関係もないただのコメンテーターだとしたら、そんな一コメンテーターの言うことなど聞く必要はありませんよね?一方の議員さん達は国民(あるいは地域住民)から直接付託を受けた代表者です。政治とカネについて考察し、議論をし、改革を進める義務は議員にあると同時に、話の主導権を持っているのもまた議員なのです。
橋下さんの言うことが間違っていると思うなら、その旨を明言して拒絶すれば良い。それ以上は無視したって良いわけですよ。橋下さんは一コメンテーターでしかなくても、メディアの人間であり一国民でもあります。当然ながら言論の自由が保障されています。何を言おうと橋下さんの自由なんですよ。議員さんですら「橋下さんはコメンテーターなのだらプギャー!」って人もいましたが、議員のクセに一国民の権利を奪おうと言うのでしょうか?
もうお分かり頂けたと思います。
「橋下さんは一コメンテーターでしかない」に「から」で繋がる文言は「口を出すな」ではなく、「橋下さんは一コメンテーターでしかないのだ【から】別に従う必要はない」にならなければおかしいのです。前者は主語が「橋下さん」、後者は「現役議員」なのです。
問題は橋下さんの言動ではなく、それに対する現役議員の反応にあるのです。当たり前でしょ?
でも「橋下さんは一コメンテーターなのだから口出すな」論法は、支持者のみならず現役議員からも出てきます。これ、支持者が言うと現役議員を無暗に低評価しているということであり、現役議員自身が言うと卑下しているということになるんです。
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