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万博の価値が分かっていない維新と大阪民。

政治・経済

※これまで、ブログは基本的に敬体文(ですます調)で書いておりましたが、しばらくはX(旧ツイッター)とのハイブリッドを前提として、常体文(である調)にさせて頂きます。

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遠方からの万博客に感動する

この話が本当に結構感動的な点は、返す返すもここが「日本の痰壺」と言われた大阪で、さらにニッチもサッチもいかなかった夢洲であるってことだ。

いまそこに日本中あるいは海外から毎日十数万人が集まって感動して帰っていく。紹介した男性みたいな人は珍しくもなんともないけど、そのセリフがあまりに象徴的だったので取り上げた。

こういう話をすると大阪の維新支持者や万博推進派は共感するだろうとは思うんだけど、根っこのところで分かってない人がかなりいると思う。

だから喧嘩したがるんでしょ?アンチはそういう仕事だからともかく、万博推進派までが万博を語る時に目を三角にして攻撃的になってしまっている。「課題」を「攻撃」と見做す思考回路になってしまっている。アホらしい。万博は楽しいから行くんです。

辛坊さんがあそこまで熱くなれてるのって、万博そのものの価値と、同格のガチ万博が55年ぶりであることと、それが再度大阪で開催されていることの凄さをよく分かってるからでしょ。

もちろん万博来場者はこんな政治に絡めた話なんて意識する必要は全くないし、私もあまり万博と政治を絡めたくないけど、今は隙あらば推進派までが政治の脈絡で万博を語ろうとするのがおかしい。

一般人が「万博」で検索した時に、喧嘩を見せたくありませんわな。アンチがいるのはしょうがないけど、冷静に事実を打ち返してれば良いだけ。向こうは下品でもこちらはなるべく上品に振る舞うべきだろう。

 

東京の10代20代は万博に興味がないらしいが…

東京では10代、20代の若者の多くが「大阪万博に興味がない」と言っているらしいが、そんなことは当然だろう。私が若者だった時に愛知万博など何の興味もなかったし。

だが、実際に万博を足を運べば、(東京かどうかは知らないが)非関西圏の若者もたくさんいることが分かる。ある時、モナコ館という万博の中でもかなり小規模で地味なパビリオンに入ったら、後ろに20代と思しき非関西人の女子2人組が、何を見ても「わー、見て、これすごいねー」といちいち感動している。それを見て私も感動してしまう。「せやろ、すごいやろ、他のパビリオンもっとすごいで!楽しんでな~!」と声には出さないがテレパシーを送る。

これが万博の意義なのである。

 

誰にとっての万博なのか

今一度整理しよう。同じ万博であっても、主体を変えると意味が違う。

「日本にとっての万博」
「フツーの日本人にとっての万博」
「フツーの関西人にとっての万博」
「維新にとっての万博」
「維新支持者にとっての万博」

それぞれの主体で「万博がどう映っているか」は違うだろうし、また、それぞれの主体を意識して見方を変えなければいけない。

「日本にとっての万博」はシンプルに国際イベントである。インバウンド好調の流れの中、万博も有効活用できればそれに越したことはない。

「フツーの日本人にとっての万博」は、辛坊治郎氏が「体験格差を最小にしてくれるイベント」という素晴らしい表現をしてくれているが、まさにこれ。遠方であっても国内旅行で世界を楽しめるまたとない機会である。

さて、ここからが重要。

まず「維新にとっての万博」だが、これは先述した通り、維新と言う新興政党が大阪で起こした改革の象徴であり、政治的成功の証明である。少し細かく言えば、橋下・松井という創造神2人が、その時点での大阪府市発展の実績をベースに、立案し説明した内容に説得力があったから誘致できたのである。私が「政治家は説明できないことはするな、政治家にとって言葉は命」と常々言っている理由がここに凝縮されている。

 

維新や大阪人こそ万博の価値を分かっていない

問題は、「維新にとって」「維新支持者にとって」そして「大阪(関西)人にとって」の万博である。

大阪関西万博の開催地は当たり前だが大阪。費用の3分の1を負担しているのも大阪。大阪は偉そうにして良い。ただし心の中で。表向きには徹底的に謙虚でいるべきだ。なぜなら、万博開催によって受ける恩恵は、その負担した費用どころではないくらい大きなものだからだ。

万博はその理念の上でも一部の人達のものであってはいけないし、実利の面でも遠方来場者を優遇するべきである。

大阪やその周辺に住んでいる人であれば、万博にも時間で数十分、交通費は電車賃数百円で行けるだろう。とてつもなく有利だ。

だが日本には、東京からでも万博に足を運んでくれるお客さんがいる。家族4人なら車でも交通費は最低で3万円。さらに宿泊費を足せばあっという間に10万円オーダー。もちろん万博チケットだって買わないといけないし、そこで食事もすればお土産も買ってくれる。まさか万博だけの旅行ではないだろうから、別の日には関西のまた違うどこかでお金を落としてくれるだろう。ちなみに、先日万博で後ろに並んだ地方からの家族連れさんは、2日連続で万博チケットを買っておられたらしい。

しかしながら、維新の政治家も支持者も、このことの有難みをさほど分かっていないらしい。

 

どんどん凶暴化していく通期パス勢

ガンギマリ地元通期パス勢は、当初こそ万博サイトの複雑さに文句は言ってたものの、行列解消や遠方利用者へのホスピタリティーについては全く消極的だ。なぜなら、自分には関係がないから。どのパビリオンに何時間の行列ができようが、通期パスさえ持っていれば何度でも予約抽選のチャンスが回ってくる。遠方利用者などまるで関係がない。

吉村大阪府知事の掲げた「並ばない万博」を私が真に受けて、その手段を考えても「整理券もらうのにまた並ぶやろwww」「別のとこで行列できるだけやんけwww」と「やらない理由」を並べ立てて否定する。それなら「並ばない万博」などを謳った吉村さんこそ批判されるべきだろう。

イタリア館予約チケット転売問題について、私は「転売屋はけしからん」という運営管理者としての責任を逃れるあまりに無責任な横山市長を批判したが、ガンギマリ勢の一人は言うにことかいて「調べて来ないヤツが悪い」とのたまう始末。

しかも、笑い話のような話だが、同じ口でXでは「友人をアテンドしてきました~♪」とポスト。その友人にも「私に頼るな、自分で調べてこいカス」と言うべきなのだが、この見事なダブルスタンダードに至る理由は明確だ。「どこの誰とも知らない遠方の客が快適になろうと自分とは関係ないが、自分の知り合いが自分の教示によって快適になれば自分が王様になれるから」という実に幼稚な心理だ。憚ることもなく「ガチ勢が教えてやってるのに文句を言うヤツがいる」などと言えてしまうのがその証左だろう。すでに地元通期パス勢の一部は、特権意識を持ってしまった「万博貴族」なのだ。

恐ろしいのは、これが通期パス勢のごく一部の話ではなくなってきていることだ。来場者から「万博の帰りがあまりに混雑している」というクレームがあがれば、ガチ勢はなんと「空いてる時間に帰れ、調べないのが悪い」と言うのである。

開いた口が塞がらない。

 

なぜか素直な来場者が叩かれる万博

ドローンショーが終わった後、万博には何も残らない。パビリオンもお土産屋も閉まっており、空を見上げたら「←東ゲート 西ゲート→」とドローンが帰りを促している。当然ながら帰り道は退場客でごった返すに決まっている。

万博の仕組みそのものが人混みを作るようにできており、辛坊治郎氏はかねてより「ドローンショー終了後もお土産屋くらいは開けておくべき」と主張しているし、私は私で「ドローンショーの開催を1時間前倒しにするべきだ」と主張している。いずれも、少しでも混雑を解消できるであろう前向きな提案なのだが、ガチ勢はそんなことに興味はなく、とにかく万博にクレームが付いたら誰であろうと叩き始めるのである。

「遠方から来た?知らんがな!」

「子供が危ない思いをした?ほな子供のこと考えて早よ帰るんが親の責任やろ!」

まとめると、遠方から来ようが大阪市内から来ようが扱いは同じにすべきで、年寄りや子連れの分際で生意気にもドローンショーを観ようなんてことを考えるのが間違いなのだ、と言いたいらしい。

 

そのガチ勢が「なぜ国家イベントなのに、関西以外では万博の報道をしないのか!」と言うが、何を報道してほしいのか。地元民が私物化しようとしている万博など報道するだけ恥をかくだけではないか。

 

……てなことで、万博と言うイベントで過去の維新が成し遂げたことの偉大さを再認識し、その万博と言うイベントで今の維新とその支持者が堕ちるとこまで堕ちたことを再認識したのでした。

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