再び問われる大阪都構想
松井大阪府知事と吉村大阪市長のW辞任&クロス選挙が確定しました。それに伴い、マスメディアでは再度「大阪都構想」の議論が再燃しつつあります。と言っても、前回の時ほどの熱量は感じられませんけどね。
大阪都構想については賛成の立場から、いろいろと言いたいこともあるんですが、当ブログは言葉と言うものに拘ってネタにしてきているので、都構想の本質とは関係ありませんが、まずは言葉のお話を。
この話、当然ブログに書いてあって「リライトでいいや」と思ってたのに、旧ブログを検索しても一切そんな記事はありませんでした……。どうやらツイッターで呟いただけだったようです。
「都」とは「皇居のある場所」のこと?
さてさて、前回の大阪都構想住民投票に際してあちこちで議論が巻き起こりましたが、その流れの中で、竹田恒泰氏がこんなことを言ってました。
都構想自体の賛否はともかく、天皇もいないのに「都」を名乗ることはできない(主旨)
え、「都」ってそういう意味があったんですか?
じゃあワシントンが「アメリカの首都」を名乗るのも間違いってことになりますね。そもそも「都市」という言葉だって、天皇や王様がいるいないに関わらず使われているのもおかしいことになります。
頭の良い当ブログの読者さんならもうお分かりかと思います。
そうです、竹田氏は「都」と「京」を勘違いしているのです。
「京」と「都」の違い
「京」という字は、丘の上に立つ家を表した象形文字で、まさしく天皇(王)のお住まいという意味です。
一方「都」と言うのは、多くの人々が集まって煮炊きのために火を起こしている様子を表した漢字で、「人口密集地」=「都市」を意味します。
なので、「平安京」とは言っても「平安都」とは言いません。「京都」は「皇居(京)のある街(都)」だから「京都」なのです。
だったら「東京都」もおかしい
そもそも「東京都」だって、東京市を廃止して特別区を設置するにあたって「東京府」から改称されたものであって、天皇はそのとっくの前から東京に住んでいたのですよ。さらに言えば、天皇の引っ越しは正式な手続きを経ていないので、東京の皇居は仮住まいだという意見もあります。その意味においても「東京都」を名乗るのはおかしいってことになるわけですよ。
まとめ
「都」は行政区分の違いによる名称であって、天皇がいるかどうかは関係ありません。
ちなみに、維新は大阪都構想が実現しても、名称は「大阪府」のままにすると言っています。
ハッキリ言ってどうでも良いことなんですが、「大阪府がなくなる!」みたいな頭の悪い騒ぎ方をする反対意見を封じるためでしょう。
コメント