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だから「維新は経済を勉強しろ」と言ったのだ(2)~「社会保険料改革」を振り返る~

政治・経済

からのつづき。

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経済学は難しいぞ!

食料品消費税0%というナンセンスな主張に、言い出しっぺの維新・吉村代表以外に誰が賛同しているのかは知らないが、私は去年か一昨年あたりから、「維新はもっと経済を勉強しろ」と主張してきた。

経済学は社会科学に分類されながらそこら辺の理系よりも数字が使われ、めちゃくちゃ数字が使われるのに純粋な数学と違って一意的な結論が出ない、極めて複雑で難しい学問だ。この超難解な学問を一般庶民の多くが理解している必要はないし、理解しろと言っても無理な話だ。だが、政治家は理解しておかないといけない。国民に対し、難しい数式を示す必要はないが、経済学の素養がなければ、蒙昧な国民に説得力のある説明もできないのだ。

例えば、先の衆院選で維新は「社会保険料引き下げ」を公約の中心に掲げて惨敗した。私からすれば理由は明確で、論拠が浅かったからだ。

維新において社会保険料引き下げのシンボルは音喜多氏だ。先の選挙において、私から見て彼の発信の仕方が理想的だとは言い難かった。リハック・高橋氏に「世代間抗争を煽っている」と言われるのも分かる。だが、点数をつけるなら十分な及第点で、これといって間違ったことは言っていないし、落選中の一候補者としては結構頑張ったと思う。 音喜多氏の発信に100点をつけられないのは、それこそ経済学的な論拠が不足していたからではないか。

しかしながら、その部分は本来党全体がサポートしなければいけないところでもあるだろう。 ここは敢えて小さな話をした方が分かりやすいかもしれない。

 

社会保険料改革のPRは正しかったか

先の衆院選で、維新は【一応】党を上げて社会保険料改革を訴えた。だが、党として何をやったかと言えば、政策PR動画と称して吉村代表のプロモーションビデオを創っただけだ。ああいう動画を創ろうとすること自体は賢明な判断だ。問題はその中身。以下、私がプロデューサーだったら、という仮定で。

吉村さんは1本のみで良い

まず上っ面の話をするなら、あの一連の動画群の中で代表である吉村氏が出演するのは1本で良い。ビールと同じで2本目以降は急激に飽きて「ああ、吉村さんを見せたいだけか」となる。内輪では大いに盛り上がっていたが、外側にいる人の関心は得られなかっただろう。 仮に動画を7本作るとして、吉村氏・音喜多氏が出演するのは1本ずつにする。その方が話題になる。残りは、別の議員や候補者あるいは横山市長が出たって良い。それぞれがどんな役でどんな演技をするのかという点は内輪でさらに盛り上がるだろうし、何より少しでも顔が売れる。

横画面バージョンも創れ

あくまでも短時間動画というところに拘り、スマホを縦にしたまま観ることが想定されていたようだが、縦画面はスケールが小さく見えてしまう。少なくとも作品の半分は横画面で撮影すべきだっただろう。昔のケータイと違って、今は横に持ち替えるだけで動画は自動的に引き延ばされる。

長い

#吉村洋文 代表改め課長やで。 #社会保険料 高すぎるやろ! #社会保険料から暮らしを変える #日本維新の会 #社会保障 #政治 #ショートドラマ
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例えばこの動画は45秒だが、テンポが悪すぎてたったの45秒でも長く感じる。余計なセリフと間が多すぎるのだ。本当に時短時代に適応した動画を作ろうとするなら、1秒単位で(この動画の場合)25秒で良い。ほぼ同じ位置から縦・横2台のカメラを使って撮影し、縦は15~20秒の超ショートバージョン。横は1分バージョンとしても良い。

脚本はプロに任せろ

そして脚本・構成だが、これは吉本興業なんかに安くそして上手く作ってくれる作家(崩れ)が掃いて捨てるほどいるのだから依頼すれば良い。起承転結を理解したプロは、やる気だけが空回りした素人よりはるかに良いものを仕上げてくれるだろう。 特に最近の芸人は、演芸小屋の10分ネタ、M-1の4分ネタ、レッドカーペットの1分ネタ、さらに水ダウの30秒、一発ギャグの10秒といくらでも時間を合わせたネタ作りのメソッドを持っている。

ワンポイント解説を入れろ

45秒の動画は30秒以内に収めて、残りの時間は青柳政調会長(当時)のワンポイント解説を入れると良い。「ワイポイント」は最短で5秒でもできる。15秒あれば、それこそ経済学の基礎を含めた解説も入れられる。

 

社会保険料改革から見える、維新という政党の本質

以上は、「政策論アピールをどうやれば良いか」という小さな話の中でもさらに小さな小手先の話のように見える。しかしここには、維新の「発信スタイル」「経済学の素養」「大志」という重要な要素が詰まっていると私は認識している。

衆院選にあたって吉村代表は主にネットメディアでの露出を増やし、自身でもゲストを呼んで盛んに社会保険料改革を訴えた。しかしながら、そこで語られる社会保険料改革の主旨は、「高齢者によって虐げられる現役世代を救う」以上のものが見受けられなかった。

「それのどこが悪いの?」と思う方も多いかもしれない。たしかにそのとおり、現役世代は虐げられていると言って良い。だが、その現役世代被虐の是正だけを訴えていても、高齢者からの支持はもちろん、現役世代からの支持もろくに得られない。

世代間闘争を全面に出したいなら参政党くらいエッジの効いた政策主張をすべきだろうし、理性を伴う長期的な支持を得たいなら学術的にも地に足のついた政策論を展開すべきだった。さもなければ「調子のいいこと言ってるけどどうせできないでしょ?」というマイナスのアピールになりかねない。

「現役世代を救わなければならない」ということを一頻り説明した後、吉村代表は必ず「そして景気対策にもなる」と付け加えた。いつもの吉村式コピペコミュニケーションだ。吉村さんは非常に分かりやすい人で、取って付けたように言うことに関しては本当によく分かってないか興味がないかのどちらかだ。そしてここに維新全体の経済学的素養のレベルが露呈される。

この言い方では、社会保険料改革が一時的な景気浮揚にしか貢献しないように見られてしまいかねない。しかし実際はそうではない。社会保険料改革は、現役世代の労働意欲を高め、消費を促し、遠慮なく子供も設けられるようにし、生産と消費を高度化するために必要な下準備であり、持続可能な経済基盤のための地ならしである。

 

そもそも「経済」とは

そもそも「経済」とは「経国済民」の略であり、その意味は「国を経(おさ)めて民を救う」ということである。「経済」というと金の動きとのことであるとしか思ってない人も多いだろうが、経済が金を意味するようになったのは他ならぬ、金の動きこそが民を救うからだ。経済とは政治の主成分なのである

それを踏まえて言い直すなら、吉村代表の「社会保障改革は景気対策にもなる」と言う主張はどうも経済の本質を理解していなさそうだし、少なくとも視聴者には大きな誤解を与えかねない。

私が代表であれば、吉村代表が出演したような十分な時間があるネット番組なら、その時こそ「維新八策」を持ち出して、「GDP」「行政のスリム化」「雇用の流動化」というキーワードを入れて、「こういう社会を実現するために今やらないといけないのが社会保険料改革なのである」と説明するだろう。

 

つづく。

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