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“iPhone指数”が示す日本の貧困のヤバさ

政治・経済
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iPhone指数:ビッグマック指数に代わる新たな購買力の指標

以前にこのようなブログを書いた。要するに、日本の貧困化はどんどん進んで、そのうちiPhoneも買えなくなるよ、という趣旨だ。ここでは、もう少し具体的な数字を加えて、「ビッグマック指数」に代わる「iPhone指数」を出してみたいと思う。

「ビッグマック指数」は、これまで、各国の購買力を測る最も直感的な指標のひとつだった。同一のビッグマックが各国でいくらで購入できるかで、通貨の価値や生活水準の差を可視化する。
しかしながら、ビッグマックという商品は、実は各国・各地域で大きさも違えば材料も違っていたりする。同じ材料に見えても、産地が違ったりする。また、販売している地域の物価に左右されたりもする。
つまりは、その価格を決める要素はまちまちでかなりブレが生じるため、世界での購買力を測る基準としては弱かったのだ。購買力指数としては、よりグローバルで(どこでも誰でもその気になれば買える)、品質にブレのない商品が求められる。そこで提案するのが「iPhone指数」である。iPhoneはAppleという大企業が世界規模で生産・販売する商品で、基本的に品質は全く同じ。使われる資材が販売地域に依存するわけでもなく、基本的に価格は一定である。
このiPhoneの最新機種について、その価格から各国の労働者がどれだけ働けば購入できるかを計算する。これにより、国民の経済的余裕が明確になる。ここでは、2025年現在の最新モデル(iPhone 16 Pro、128GB)を用い、日米を比較する。単なる価格差ではなく、「国民負担率」(税・社会保険料の負担割合)を考慮した手取り収入ベースで分析する。以下は、2025年10月時点のデータを基に計算している。

iPhone指数が映し出す残酷な経済格差

  • iPhone価格:日本では159,800円(Apple公式、税込)。米国では1,099ドル(約165,000円、為替1ドル=150円)。
  • 平均月給(税引前):日本は約38万円(年収約460万円)。米国は約62,000ドル(約930万円)。
  • 国民負担率:日本は46.2%(財務省データ、税・社会保険料の国民所得比)。米国は約27%(連邦・州税の有効税率、OECD・IRSデータ)。
  • 手取り月給:税引後を計算(簡略化のため月給ベース)。日本:38万円 × (1-0.462) ≈ 20.4万円。米国:6,200ドル × (1-0.27) ≈ 4,526ドル(約67.9万円)。
  • 手取り日給:月給÷20営業日。日本:約1万円。米国:約3,395ドル(約5.1万円)。

これを基に、iPhone価格÷手取り日給=必要労働日数を算出する。以下に表で比較する。

項目
日本
米国
比較(日本/米国)
iPhone 16 Pro価格
159,800円
1,099ドル (165,000円)
ほぼ同等
平均月給(税引前)
38万円
6,200ドル (93万円)
約0.41倍
国民負担率
46.2%
27%
高い
手取り月給
20.4万円
4,526ドル (67.9万円)
約0.30倍
手取り日給
約1万円
約3,395ドル (5.1万円)
約0.20倍
iPhone購入必要日数
約16日
約3.2日
約5倍

(出典:Apple公式価格、財務省、IRS、労働統計局データ。為替150円/ドル。日数は20営業日/月で算出)

いかがだろうか。数値サンプルはGrokに任せているため、文句をつけたい経済オタクもいるだろうが、にしてもこの比較は衝撃的ではないだろうか。米国人は3.2日の労働でiPhoneを購入できるが、日本人は16日も働かなければならない。

ビッグマック指数ではそこまで大きな差は出ないが、iPhoneだと格差が5倍に拡大する。「日本は給料安いけど、物価も安いから良いよね♪」などと言えるのも限られた商品・サービスに限っての話であって、iPhoneのようなハイテク商品だとそうは言ってられないのだ。これは商品がレクサスでもプレステ5でも似たようなものになるはずだ。そしてこの格差は賃金停滞と負担増の複合効果の表れである。

 

日米格差の要因:実質賃金の停滞と国民負担の重さ

なぜこの格差が生じるのか。

まず、賃金である。日本は平均年収460万円で、30年間ほぼ横ばいだ。2025年も賃上げ率5%程度だが、物価上昇に追いつかず実質賃金はマイナスである。一方、米国はテック産業やサービス業の成長で平均年収が930万円を超える。労働市場の競争が賃金を押し上げる。

次に、国民負担率である。日本は46.2%と高く、13年連続で40%台を維持する。高齢化に伴う社会保障費増が主因で、消費税10%、年金・医療保険料が家計を圧迫する。米国は連邦税率10-37%だが、控除が多く有効税率は27%程度。州税も低く、手取り額が大きい。

この負担増は、iPhoneだけでなく日常の贅沢を遠ざける。総務省データでは、日本の可処分所得はOECD加盟国で下位に位置する。貯蓄率は高いが消費は低迷し、経済のデフレスパイラルが続く。

 

結論:貧困化を食い止める緊急の改革が必要

iPhone指数は、ビッグマック指数以上の「痛み」を示す。アメリカ人が3日ちょいで手に入れるiPhoneを、日本人は16日かけてようやく購入する。こうやって具体的に数値化したことで、より実感が沸いたのではないか。

先日投稿した、オーバーツーリズムを厭悪してインバウンドを規制しようという風潮に対して「貧乏人のくせに生意気言うな!」と物申しているブログである。iPhone指数が示すように、日米の経済格差はえげつない。もちろん比較先はアメリカだけではなく、日本は1人あたりのGDPの順位をどんどん落としている。

今のトレンドのままいけばこのiPhone指数はもっと開くことになるが、この「16日」という数字を何とか「13日」「10日」「7日」とアメリカに近づける算段をどうつけるかという話は政界でほとんどされていない。今、政治の世界で語られるのは、生産高はそのままで、それを(主に世代間で)どう奪うかの話ばかりだ。

この部分に関しては、「たくさん創って豊かになる話」より「奪われてより貧しくなることを回避する話」の方にどうしても関心が行ってしまう国民の方にも大きな責任があるだろう。

 

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