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【拉致問題】橋下徹を叩いて拉致被害者は帰ってくるのか?

国会議事堂 政治・経済
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繰り返される「橋下vs百田・有本」の構図

橋下徹氏が6月14日放送のフジテレビ系「日曜報道THEPRIME」で北朝鮮拉致問題について語った。

抜粋引用すると、

実際にいろいろ声をあげている人もいるんですけど、日本の今の憲法9条の体制の中では軍事力の行使とかできないんです

 

僕は、最終的に一番、今、経済的に困っている北朝鮮に最後は金銭面で水面下での交渉になるんでしょうけど、お金を払って、それで拉致被害者返してくれということしか思いつかないんです

とこんな感じだが、これについてツイッターでは批判の嵐。

 

 

国会で拉致問題が取り上げられてすでに40年。この40年間で一体拉致問題はどの程度進展したというのか。

早くしなければ、家族の中には時間があまり残されていない人もいる。

それが横田滋さんであり、ついに無念にも6月5日に他界されてしまった。

 

この橋下徹の意見に対するバッシングというのは、つい数か月前に起こった「橋下vs百田・有本ペア 靖国論争」と全く同じ構図だ。

その時の橋下の主張は、
国の象徴である天皇が戦没者が祀られる靖国神社に参拝できないのは異常。そこにある障害がA級戦犯なのだとしたら、分祀してでも天皇には参拝してもらうべきだ。
というもの。

するとネトウヨと称される百田・有本ペアは、「けしからん!」と猛反発。しかし、これは論争っぽいことをやっているが、よく見ると議論にすらなっていない。

橋下案に賛成か反対か以前に、百田・有本は対案を出していないのだ。ただ「けしからん!」と言うだけ。

これは両氏が常日頃指摘している野党のアベガー論法そのものなのに、自分がやる分には気づかないのである。

橋下は選択肢となるひとつの案を提示した。それをまともな議論にするなら、「別の案を提示する」以外にないのである。「けしからん!」は選択肢ではないのだ。

私はブログでこれを朝ご飯に喩えた。

「日本人なんだから朝ご飯は米だ!魚沼産コシヒカリで!」
「米は食うけど関西人やから納豆はご法度やで!でも味噌汁は必須や」
「真夏の朝に味噌汁なんか飲みたくない」

とやってるところに、
「そうこうしているうちに昼が来る。コッペパン1個でも良いから食べよう」
と橋下が主張した形だ。

 

こういうと、百田や百田シンパは、「だからこうやって言論によって政治家に圧力をかけている」とか「良い流れになってきている」とか何とか言うだけど、そんなことを言いながら
一体安倍さんは何年総理大臣をやっているのだ!?
って話だ。

しかもただの長期政権ではない。タカ派の右翼として知られた男である。私を含めて多くの保守派は安倍さんに期待していたはずだが、我々が思っていた以上に二階率いる左派が強かった。現状は絶望的と認識すべきだろう。

 

橋下を叩く連中は「勇ましいこと」を言いたいだけ

今回の拉致問題についての見解も全く同様。

橋下は、現状の憲法9条の縛りに言及した上で、「現状においては金で解決する以外に方法が思いつかない」と言っているのである。これに対して
「世界の笑いものになる」
「国賊め」
「北朝鮮の回し者か」
と批判するなら、別の案を出せば良いだけだ。なぜ出さないのだろう?

結局橋下を叩いている連中は、橋下がよく言う「勇ましいことを言うばかりで実行できない非リアリスト」でしかないのだ。しいて言うなら「現状維持派」ということなのだろう。時間は無情に過ぎていく。拉致被害者もその家族も齢をとり、死んでいく。それでも彼らは「北朝鮮許すまじ!」を繰り返すだけだろう。これは言論ではなく「鳴き声」だ。

橋下は目的を「天皇を靖国に参拝させるにこと」「拉致問題の解決」と明確に設定し、その解決法の選択肢を提示する。ところが橋下を叩く連中にとっては、勇ましい鳴き声を上げればそこがゴール。「けしからん!」と声を出すことそのものが目的なのであって、他の選択肢は提示しない。文字通り、話になっていないのである。

そしてよく見るとドサクサに「維新」「松井」「吉村」という固有名詞を並べている。要するに、維新を叩きたいわけだ。

 

北朝鮮に金を出したら笑いものになる?

元自衛官を自称するあるアカウントは「世界の笑いものになる」と批判したが、国民を拉致されて40年間指くわえて何もできない現状は笑いものにはならないとでも言うのだろうか。あるいは、PKOで自衛隊という軍事力を派遣したのに、「憲法9条があって万が一人を殺してしまったら国内で殺人犯にされるから」とよその国の軍隊に護衛についてもらうという状態は笑いものにはならないとでも言うのだろうか。

繰り返すが、橋下は憲法9条という縛りがある以上、極めて残念ではあるが、金を出す以外に何もできないというのが現状なのである。

もっとも、論理としては憲法9条があるからといって必ずしも軍事力を行使してはいけないということもないはずだ。「防衛」なのだから。しかしそれは論理の話。それができる国であれば、憲法9条なんて馬鹿げたものはすぐにでも改編できるだろう。

北朝鮮に金を出すなんてことに賛成はしない。が、やるならやるで、やり様(任せる人)によっては有効かもしれない。北朝鮮にとって金がほしいのは当たり前だ。

 

なぜ憲法改正は動き出さない?

まことに不思議だが、改憲勢力はいまや3分の2を占める。数字の上では改憲発議ができるのだ。でもしない。勇ましい鳴き声を上げる人たちはこのことについてどう思っているのだろうか。橋下を叩く前に保守系議員のケツを叩かなければいけないのではないか?

改憲のチャンスなんて、これを逃したらしばらく(10年とか20年とか)ないかもしれない。橋下を叩いてるヒマなんてないはずだ。憲法改正の議論を盛り上げ、議員に圧力をかけていくのが「手段」ではないのか?

橋下の「北朝鮮に金」理論は、そこに賛同するか反対するかの問題ではない。いつも言っているが「親橋下vs反橋下」という対立構造を作ってどちらかに属するというヤツは、端的に言ってバカか、別の目論見があるかのどちらかだ。

繰り返すが、橋下の見解から得られるものは、今の日本にそれ以外の手段がないという認識である。こういう意見が出てくる現状こそが問題であって、だとするなら国民は拉致問題を我が事として認識し、改憲が必要ならとっととやるべきだと啓蒙するべきではないのか?

 

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