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【万博混雑問題】横山市長の提言を聞け

政治・経済

 

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なぜ万博協会は横山市長の提言を聞かないのか

 

「万博は来場者数より快適性を」という横山市長の提言は非常に貴重だ。勇気がいっただろう。だが、SNSを見てみればアンチ勢の「ゴールポストずらすんか!」「今から言い訳か」「赤字出ても逃げるなよ」などといった罵倒の嵐。まあこれは良い。これをやるのがアンチだから。

注目すべきは、イタリア館問題で橋下徹氏に打ち返した際に「横山さんカッコイイ~!」と称賛していた維新系万博ガチ勢が黙っていることだ。あ、あくまで私の見た感じだが、どうも見なかったことにしたいらしい。

おそらく横山さんが抱いている懸念は私とほぼ同じものだろう。非常に快適だった5月、そして梅雨入り。この猶予期間中に行列・暑さ対策はしっかり決めておかないと何が起こるか分からない。

(横山市長)無茶な計画を立てて、リピーターが減っていくのであれば、むしろ逆に来場者が減ってしまう結果に繋がらないのかなと思います

その通りだ。「無茶な計画」とは割と強いフレーズを使ったと思うが、それだけ「もし何かあった場合に取り返しのつかないことになる」という万博運営管理者として、また維新の幹部としての責任を感じているのだろう。

 

ガンギマリ維新系万博ガチ勢のエクストリーム擁護

維新系万博ガチ勢は、アンチから「並ばない万博って言うてたやんけ!」というチャチャに対して、「こんだけの人数来てんのに並ばんでええわけないやろアホか」と返す。いや待て、「『並ばない万博』って言うたん、吉村さんやないか」と横山市長だって言いたいだろう。

こういったアンチのチャチャに対する論理的かつ現実的なリアクションは、「絶対的なキャパの問題がある以上、『完全に並ばない万博』はどうやっても不可能。当然ながら『並ばない万博』は『なるべく並ばなくて済む万博』のことであり、そのために入場やパビリオンで予約制を採っている」である。

「並ばんでええわけないやろ」と言いたいなら、それは吉村さんに向けるべきだ。吉村さんが掲げた課題を実現するために一般人がアレコレ考えて、例えば「3時間の行列があってそれを消化できるキャパがあるのなら、最初から整理券を配れば良い」という提案をすると、なんと万博ガチ勢は「整理券もらうための行列ができるやろ」とアンチと全く同じことを言い出すのだから驚きだ。極右と極左は半周して同じことを言い出す、という現象に似ている。

党代表であり万博の責任者である吉村さんの言ったことを補強・保証するために、生真面目な支持者や同僚が課題を抽出したら、ガンギマリ信者が反発する。信者は、間接的に「吉村さんは嘘つき」「吉村さんの言葉を真に受けるな」と喧伝しているようなものだ。

「万博問題」と「維新の支持率が伸びない理由」を同時進行でやっていくので話が逸れがちだが、イタい支持者の話は後回しにして、万博を話の主題に戻す。

 

「アクセスのキャパ」と「会場のキャパ」

辛坊治郎氏は、自身のネット番組でこの横山提言を取り上げ「難しい、すでに各団体に配っているチケットがあってそれを消化できる状態にしておかないといけない」と指摘。また同時に、「それは横山提言があるかないかに関わらず、終盤に問題になる」とも(主旨引用)。

これは全くその通り。たしか初めて万博に行った直後のツイキャスだったかで私は「総来場者数3千万だって見える」と言ったことがある。希望的観測も多少は含まれているが、単純に喜ばしいことでもない。

万博に訪れるにつれ、「キャパの問題」が肌で感じられる。このキャパは「アクセスのキャパ」と「会場のキャパ」に分解することができる。経済における「フローとストック」みたいなものだ。

まずアクセスの問題も解決できておらず、来場者の行き帰りの負担は極端に東ゲート及び夢洲駅に偏っている。運営は何を考えたかパークアンドライドの「15時以降利用に限り当日予約、料金は3000~3500円に割引」という料金設定を増やしたが、時間が半分になってるので「割引」ではない。とにもかくにも、最大7500円という常軌を逸したベースの料金設定が問題なのである。

このパークアンドライドの料金設定がコストの問題だとしても、利用者がいなければ回収しようがなく、固定費がかさんでいくだけだ。逆に料金を半額にしても利用者が4倍になれば財政は健全化される。

一方、東ゲートはと言うと、大阪メトロの輸送力はなんと最大1時間あたり13万人以上。運営は「ドローンショーが終わったらすぐ帰れ」というアホなことをいまだにやり続けていて、その瞬間だけを見ると「もう限界」に見えるが、ドローンショーの時間をずらしたり、パーク退場あるいは駅入場に少し規制を設けるだけでまだ何とかなってしまうスペックを持っているのである。

これでは西ゲート有効利用のインセンティブが薄いのも当然かもしれないが、先述の通り、駐車場およびバスの固定費はかかり続けていて、回収しなければいけない。万博協会はコンサルを付けているのだろうか?

 

アクセスのキャパは何とかなるかもしれないが…

アクセスのキャパは(協会にその意志さえあれば)何とかなりそうだ。問題は「会場キャパ」である。

吉村さんは「万博に来たいという人を制限するのはよくない」と言うが、いや待て。今のシステムでは、パビリオン予約は1dayでも通期パスでも1回の入場当たり2回の抽選チャンスと1回の早い者勝ちチャンスが用意されている。来場者がますます増える中、通期パスと同じルールで抽選させられ、アメリカ館やイタリア館に行ける遠方来場者はどれほどいるのだ?

つまり、「万博に行く」ということについては制限はなくとも、「希望のパビリオンに入る」ということについては物凄く大きな【実質的制限】があるのである。

すでに相当蓄積されているであろうアンケートの中間報告がほしいところだ。「万博には行けたが希望のパビリオンには入れなかった」という遠方来場者の声は聞くが、それでもこういった人たちの発信意欲は低いので実情が分からない。万博に関して発信意欲が高いのは、「万博満喫勢」や「ガンギマリ維新系通期パス勢」、その対極に「アンチ万博勢」という極端なもので、その中間にいる人達の評価になかなか触れることができないのである。

もっとも、声を聞かなくとも、これまで述べた通り、万博が孕んでいる問題は顕著である。常に何か起きてからでないと動かない吉村さんと、それを「吉村さん、ありがとー!!」と称賛するアホ信者のやり取りの中に、必ず犠牲者が出る。横山さんはこの後にもっとシャレにならないことが起きることを懸念しているのではないか。

 

この光景を見て怖くならないか?

吉村さんに蹴られた横山提言が6月3日の話だが、その約2週間後に一般のアカウントからこんな動画がXに投稿されている。

3年前に韓国ソウルで起きた梨泰院雑踏事故は159人が死亡するというとんでもない大惨事だった。地震の家屋倒壊などではなく、人混みにより多くの人が“圧死”してしまったのだ。さて万博だが、いくら混雑しようとも壁のない東ゲートで同様の事故はほとんど起きようがない。

が、群衆雪崩は起きうる。

この動画の中でも、音声から転倒した来場客がいることが確認できる。

さて、吉村さんはこの光景を見てなお「それより黒字!」と言ってられるのか。ガンギマリ信者は「この程度でケガするようなヤツがこんな時間に来るな」とでも言うのだろうか。

これを踏まえた上で、別の投稿に続きを書く。

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