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【万博混雑問題】吉村知事が「快適性」より重視しているもの

政治・経済

引き続き、万博の混雑問題。

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横山市長は「安全性」を指摘したかったのでは

前回の記事冒頭に張り付けたニュース記事は本来これではなかった。横山市長の提言を受けての吉村知事の反論という形の記事があったのだが、一体どんな力が働いたのか分からないがネット上から完全に削除されている。囲み会見での質疑応答なので、確認したい人はYouTubeで探して観て頂きたい。

この、直接ではないにしろ、横山氏と吉村氏の受け答えをもう少し掘り下げる。横山氏が「無茶な計画」という強い言葉を使ったということは、本来横山氏は「快適性」ではなく「安全性」のことを言いたかったはずだ。

しかしながら「安全性」という言葉を使ってしまうと、今回のように提言を蹴られた場合、「吉村は安全性のことなどどうでも良いと思っている」という間接的に言質を取ってしまうことになり、アンチに利用されてしまう。横山氏は、蹴られた場合のことも想定して「快適性」というマイルドな言葉に入れ替えたのだろう。

その提言の主旨は、「【想定来場者数】を下げてでも快適性(安全性)を重視すべき」というものなのだが、ここで吉村節が炸裂する。

 

吉村知事は、「安全より黒字」

前半については先の投稿で触れた通りだが、問題は後半。

赤字・黒字のところを踏まえてもまずは黒字をしないとですね、赤字になると誰が負担するんだという話が当然出てきますから。まずはやっぱり黒字を目指して、1800万枚は損益分岐点ですから、そこはしっかりとまずは見届ける、目指していく

この人は自分で何を言ってるのか分かっているのだろうか。維新支持者の皆さんもこれを聞いておかしいとは思わないのか。

横山市長は、「【想定入場者数】(2800万枚)を下げてでも」と言っているのであって、「損益分岐点(1800万枚)を下回っても」なんて話はしていない。

万博はおかげさまで大人気となり、すでに黒字は現実的な数字になってきた。黒字が出るほど人気と言うことはそれだけ来場者数が増えたということ。この折、注視すべきは「安全性」であり、ここを怠って何かあると、かえって総入場者数が減ることになりかねない(あるいはもっと悪いことが起きるかもしれない)。横山さんの提言はそういうことではないのか。

そもそも、「快適性」を「安全性」に置き換えたとすると、吉村さんは「安全性より採算」と言っていることになる。この受け答えをそのまま解釈すれば、「チケットが1800万枚売れるまでは何もしない」ということだ。

運営費をチケットやグッズ売上で賄おうというのは当然だが、横山市長の提言に対する回答として「まずは黒字」と言ってしまうと、国際博覧会協会が掲げる理念に反する疑いも生まれかねない。

そして何より、「目先の数字を目指すとかえってその数字が小さくなるかもしれない」という横山市長の指摘に対して、吉村知事は何ひとつ答えていない。

吉村知事は、日本語の論理的な質疑応答ができない上に、倫理観も欠落していると結論づけざるをえない。

 

吉村知事が黒字・来場者数にこだわる理由

さて、何事においてもムニャムニャモゴモゴとしか語らない吉村さんが、ここまで我を出すのはなぜかと言えば、それは万博の成功が大師匠・橋下徹氏から受け継いだ宿願だからだろう(個人の感想です)。吉村さんは分かりやすいことしか考えられないので、「1800万で黒字……オレ……黒字出す!」と猪のごとく暴走し始めているように見える(個人の感想です)。いや、それも口実で、本当に意識しているのは愛知万博の総来場者数約2200万人にできるだけ差をつけたいのかもしれない。

この愛知万博の来場者数は関係者を含む数のはずで、期間を通して1日あたり平均12.5万(関係者含む)なら到達できる。ハッキリ言えば、余裕である。だが、数字の上で「できるだけ差をつけて超えたい」ということであれば、「通期パスの販売をやめろ」という辛坊治郎氏の提言を聞いている場合ではない。何せ、開場から閉場までフルに万博にいたとしてもカウントは「1人」だが、同一客が2~3時間の利用を4回に分けたらのべで「4人」とカウントされるのだ。数字上のインパクトを目指すなら通期パスというチケットは欠かせない。

だが。

落ち着いてやれば成功はほぼ見えているのに、功を焦ると馬謖になってしまう。横山さんが心配しているのはそこではないか。

 

イタリア館チケット転売問題を振り返ってみよう

それを踏まえて、例のイタリア館チケット転売問題を振り返ってみる。あの時、橋下徹氏から食らった苦言に横山市長が打ち返したことで、維新支持者……というよりこの場合は「信者」が歓喜したが、私はその光景を批判的に見たことはブログで書いたとおり。

しかしながら、この件については別の視点から見方もできる。それは、「吉村はん、なんであんたが打ち返さへんのや?あんたが黙ってるんやったら、わし言わせてもらいまっさ」というひとつのパフォーマンスだった可能性だ。

であるなら、横山提言における「無茶な計画」という言葉遣いも腑に落ちる。

 

来場者の行動が変わる中で次の大型イベントを迎えられるか

改めて引用させて頂く。この動画が撮影された日の来場者数は関係者を含めて13.2万人とさほど多くはない。だが、2か月経って万博に関する情報が整理され、各々が「攻略法」を頭に入れて来るようになると、光景も変わる。

前回の花火イベントがあった5月31日の来場者数は関係者含めて約18万人だったとのことだが、このような状態で、ブルーインパルスや次の花火を迎えて良いものかどうか、5万人増えても捌けるのかどうか、よく考えてみる必要があるだろう。

 

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