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兵庫県知事選は「メディア革命」だった(1)

政治・経済

ブログ投稿自体が久しぶりで、兵庫県知事選依頼初めてとなります。

今頃ではありますが、兵庫県知事選について備忘録的に一応振り返っておきましょう。

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兵庫県知事選を振り返る

まず投票率ですが、前回が41%でした。今回、私は「55%以上」と予想。「以上」は60%近くいくんじゃねーの?くらいに思ってましたが、実際はぴったり55%ってことで、まあ予想は当たりとさせて頂きます。

斎藤さんの勝敗については「勝ち」です。「どうなることやら、アワワ~」とはなりませんでした。勝つのは勝つだろうと思っていたので。問題は勝ち方。私の予想は、

得票数で2位+20%以上

と予想していたのですが、実際は14%程度でした。ふ~む、+25%もあるか?とも思ってたのですが、ここは外れました。投票数が3割以上も向上したのは、言うまでもなく「目覚めた県民」が投票所に走ったおかげですが、当然ながら敵対勢力だって必至です。それが私の見立て以上だったってことですね。

ま、何にせよ、おめでとうございました。

 

さてさて、この後に書くべきことがたくさんありすぎて迷います。

 

わしが斎藤元彦を再選させた!

これは投開票日の前日に私が投稿したポストなんですが、インプレが24万程。斎藤さんと2位の稲村候補との得票数差が14万票程度ってことを考えると……そうですね、斎藤さんを当選させたのは私ということになります。どうぞ「キングメーカー」と呼んでください。

あ、真面目な話をします。(存外に反応が良かったので、他のポストで万バズするよりはるかに嬉しかったのは確かです)

こういうおふざけポストでも、20万人以上のタイムラインに表示されるんですよね。もちろん、そこにはアンチもいるし政治に何の関心もない人だっているでしょう。想像すべきは、今般の斎藤知事騒動で少し政治に興味を持った人や、ふんわりと「今回くらいは選挙に行ってみようかな~」みたいな程度の意識を持っていた人です。私のポストだってそういった人の投票行動に対して1000人に1人くらいの割合で影響を与えることができたかもしれません。24万人の1000分の1と言えば、240人になります。これ、バカにできませんよね。

さらに、こんなお笑いポストでも、リプ欄をずーっと下げていくと、最後に「もっと見つける」として他のアカウントの関連ポストが紹介される仕組みになっています。私が最初の方に確認した時は、上山信一先生やサキシル新田さんなんかの真面目なポストが関連付けされて表示されていたのですよ(詳しいアルゴリズムは分かりませんが、上山先生も新田さんも当該ポストをリポストしてくれていますし、上山先生は相互フォローです)。このように、ひとつのポストは、一見あまり関係ないように見えながらもおそらく需要があるであろう他のポストにも有機的に関連付けられます。

 

SNSの力を刮目して見よ

もちろんこれらの「影響力」は何となくの推測であって、そこまで影響力はないかもしれないし、ひょっとしたらもっとあるかもしれません。これがテレビならまだ結構分かりやすいんですよ。視聴率と売上の関係は長期的にはそれなりの数値として表れますからね。でも政治運動(選挙活動)に関しては分かりにくいんです。

しかしながら、「やる」か「やらない」かで言えばどちらの方が良いでしょうか。言うまでもなく「やる」方が良いんです。「やる」はどのくらいになるか分からないけども、何かしらは生み出しますが、「やらない」はゼロですから。もし1つの投稿でも100人程度の投票行動に影響を与えることができるとしたら、同様の投稿は無数にあって、そこにもまた相当のインプレが付いてるわけでして、それらを集積したら…?

私が、選挙の際の支持者の活動のみならず、政治家は普段からもっとSNS発信をしろ!と言い続けているのは、これですよ。

 

マスコミ・コメンテーターに「道理」も何もあったものではない

選挙後のマスメディアの狼狽・混乱ぶりは大変興味深いものがありました。選挙前からあまりにSNSの潮流と違うということで、テレビも「斎藤叩き」一色から幾分か発信の仕方を変えていたとはいえ、まさか斎藤さんが再当選するとは思っていなかったのでしょう。

まず個々のコメンテーターに目を向けると、泉房穂元明石市長は、斎藤さん再選直後のインタビューにおいて「一面的なものの見方をしていた」として謝罪。

一部にこの態度を「潔い」と評価する声もありましたが、私は大きな「?」です。泉氏が見方を変えたきっかけは何だったのか、説明されていないのですよ。東国原英夫氏も同様、どこかおちゃらけながらではありましたが、謝罪していました。

兵庫県知事選で明確になったのは「民意」であって、「正邪」や「善悪」ではありません。「まさかこんな多くの県民に支持されているとは思いませんでした」なら分かりますが、知事選で「一面的なものの見方をしていた」ことの自己認識など関係ないのですよ。

簡単に言えば、彼らに「道理」みたいなものなんてなくて、メディアでコメンテーターとして生き延び続けることができればそれで良いらしいということです。

 

情報番組司会者の勘違い発言

ytv『ミヤネ屋』において司会の宮根誠司氏は、兵庫県知事選の結果を受けて「(SNSに対する)大手メディアの敗北」などというとんでもないことを口走ってしまいました。すなわち、彼(ら)にとって、テレビ・新聞などの大手メディアとSNSは対立関係にあったわけですね。

いや、まあ、ぶっちゃけ、宮根さんなんてただのタレントでして、そういう報道哲学みたいなものを真剣に考えたことなんぞないと思いますよ。何となく据わりの表現が口から出てしまったってだけで。フジテレビ『めざまし8』で元NHKの立岩陽一郎氏が斎藤知事を指して「人を殺しておいて」と発言した時に、同じく司会の谷原章介氏が「そうですね」と肯定したことで、ネットでは2人一緒に叩かれましたが、この谷原さんだって宮根さん同様、深くは考えていないのだと思います。彼らの仕事は、番組を回すことですから。

 

「第4の権力」が音を立てて瓦解しつつある

個々のタレントのことなんざどうだってよろしい。

が、それにしたって「大手メディアがSNSに負けた」というのは相当な問題発言ではあります。

なぜなら、これって要するに「大手メディア(オールドメディアと言い換えても良い)とSNSは対立していた」と言っているのと同じですから。つまり、オールドメディアにとって「報道」とは自分たちの主張を通すための社会コントロールであって、大衆に事実を伝えることではないということです。事実を伝えるだけなら、勝つも負けるもないのですから。伝えたいことがあってそれをSNSに妨害された、という認識なのです。

もっとも、こんなことは今更な話であって、マスコミは「第四の権力」として社会をコントロールし、それこそキングメーカーを自負していたこともあったでしょう。「蒙昧な大衆に正しい啓蒙を施して社会をあるべき姿にするのだ」という傲慢な認識ですね。

 

P2P型に変貌するマスメディア

さて、第四の権力であるマスメディアの形は、これまではIT用語で言うところの「スター型」でした。それこそ、テレビ局や新聞社という大手の巨大組織が記者を派遣して情報を集約し、選別した上で国民に情報を供給していたわけです。その場合の国民は「一方的な情報消費者」でしかありません。

そして今起きているメディア革命とは何かというと、これもIT用語で合わせると「P2P型」なのです。「P2P」という単語は、昔「Winny事件」で有名になりましたが、その後ビットコインの登場で市民権を得たようなところがあります。

簡単に説明します。これまでのマスメディアは、大きなサーバーコンピュータ(新聞社、テレビ局)に無数の個人レベルのコンピュータが繋がっていました。そこに情報消費者たる極めて微細な個々の国民が情報を消費するために繋がっていました。

スター型ネットワーク

そして今、東京都知事選における石丸さんや斎藤知事騒動で注目されたSNSの力は「P2P型のネットワーク」です。個々の個人コンピュータが相互に接続し、情報を送受信し合うような情報ネットワーク形態のことです。自分が発信すれば自分のすぐ隣にいる誰か(フォロワー)に伝わり、その誰かがまた違う誰かに伝える。自分の隣にいる人が得た情報は即座に自分にも伝わる。これがSNSによる新しいマスメディア(と呼んで良いのかどうか分かりませんが)の形態になりつつあるわけです。

書かなければならないことは山ほどありますが、文字数の関係で一旦ここで締めておきます。

 

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