子供が増えれば貧乏になるですって!?
世の中にはいろんなことを考える人がいるもので、
「出生数が多いのは発展途上国ばかり。つまり、子供が増えれば貧乏になる。少子化の何がいけないのか」
なんて人がいます。
アフリカ諸国の出生率平均は今でもたしか4台をキープしていて、そのアフリカ諸国は貧乏だから、子供が増えれば貧乏になる、と言う理屈ですね。マンボウは一度に3億個の卵を産みますが、たしかに金持ちそうなマンボウはめったに見ることができません。私の知っているマンボウはビンボウです。
さて、反論するのもバカらしい話ですが、発展途上国の出生率が高いのは、「避妊の習慣が薄い」「子供が即労働力になる」「乳幼児死亡率が高い」「先進国に比べて命の危機を肌で感じており繁殖本能が強い」といった要因が考えられます。貧乏ゆえに子供を作る訳でして、子供がたくさんできたから貧乏になったわけではありません。誰でも分かっていることですね。
この因果を入れ替えちゃいかんのですよ。「寒いからコートを着る」は「コートを着るから寒くなる」に変換できないのです。
現に、日本の団塊世代が生まれた第二次ベビーブームでは、出生率が爆上がりしたわけですが、その時GDPが下がったか?というととんでもない。GDPも同時に爆上がりの最中だったのです。出生率を回復したフランスでもGDPは順調に伸びています。
妄言、ですね。
結婚をサポートするのが行政の役目か?
今更これを書く必要もないのですが、字数を埋めるためにおまけとして。
以前にブログで取り上げたのですが、少子化の原因として婚姻数の低下があり、さらにその婚姻数の低下の原因は「若者に出会いがない」ことだという主張があります。そしてある地方議員は、行政が婚活パーティーをサポートしてやれば良いとも主張しています。
ん~~、改めて考えてもこれはよく分からん。
「出会いがない」と嘆く人って、行政のサポートがあれば本当に出会えるんでしょうかね?
社会の人間付き合いってどんどんドライになっているのは確かですが、その反面、我々にはネットという強力なツールがありますよね。私だって昔はゲームのオフ会で知り合って異性と交際に至りましたし、今のワイフだってゲームではないけどネットで知り合っていますから。もし今でも独身ならさらに、ですよ。
現在、婚活や恋愛のマッチングアプリがすごく流行ってて、その市場って急拡大しているんですよ。つまり、行政の手を借りなくても育っていってるんです。そりゃだって、男性の会費が月3千円から4千円台ですからね。パチンコなら20分も持たないであろう金をケチってる人の情熱なんてその程度のもの、と言うしかないでしょう。この額を補助金として支給すべきでしょうか?
いやいや、あるいはもっと本格的な婚活パーティーを行政主体でやれば良いと考えるのであれば、それは本腰入れて、社会にムーブメントを作るつもりでやらないと意味がありません。
「不本意未婚」の度合い
「未婚」を「既婚」にするための外部からのサポートを考える際に、本来問題になるのは、当人がどれほど本気で結婚を希望しているか、なんですよ。
未婚あるいは非婚の人達を「将来は結婚したい」と「結婚したくない」とザックリ2つのグループに分けた場合、後者は分かりやすいんです。結婚したくないという人はしたくないんだろうし、しないでしょう。
問題は前者で、「絶対に結婚したい」という人もいれば「機会があればしたい」というライトな結婚願望も含まれるわけです。「機会があればしたい」と言う人は、今結婚に向けて何か努力をしているんでしょうか?体鍛えたり、趣味を増やしたり、おしゃれしたりなどして、必死に出会いのチャンスを増やそうとしているんでしょうか?マッチングアプリは?上っ面では「結婚願望はある」としながらも、同時に「結婚しない言い訳」を常に用意している人って一定割合でいるわけですよ。
……ということを考えると、マーケティングが難しいわけです。行政が何かサポートするにしたって、その成果がどれほど出るかという計算が立ちにくいんですよ。
予算?心配するな
書き忘れちゃったからこんな最後に持ってきてしまいましたが、予算の問題です。
毎度も書いてるんで簡単に。
少子化対策に成果があるとすれば、それは1人当たり2億数千万円の生産と消費をし、3~4千万円の納税をしてくれることになります。
ハイ、回収できるので国債でいけますね。
ここで反論しないといけないのは、
でも、少子化対策なしでも子供は70万人くらい生まれていてその夫婦にも等しく補助が与えられるなら、回収は難しいのでは?
という点です。
が、少子化対策によって出生率が30%増えれば、まず直接的な回収は十分に可能です。何より、私が理想としているのは教育改革とセットですから、トータルコーディネートで日本人のレベルの大きな底上げが期待できるのです。
コメント
民主主義のせいで全て実現不可です。
バカは多い。大半がバカです。
バカに選ばれた悪者がバカを導きますから恐ろしい話です。
全うな独裁者が国を導く王政なら話は早いですが、全うの基準が十人十色なので。
結局全ての事象は劣化崩壊へ向かうだけなので個の単位で状況に対応して自分だけを守るのみ。