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「給食費タダにしてほしかったらマイナカード作れ!」

政治・経済
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マイナカードがないと給食費を無償にしないだと?

岡山県備前市で、給食費無償化に「家族全員がマイナンバーカード取得」という条件を付けるということで話題になりました。以下、まずは俺ツイート。

そもそもマイナンバー制度およびマイナカードは、為政者から見れば住民管理と行政業務の合理化、国民から見れば行政サービス受給の利便性向上や費用の低減という効果がある。さらにその利便性はさまざまなサービスにまで広げることができる。

マイナンバー制度はDX化の一環であり、社会全体の生産性を上げる効果がある。つまり、長期的には日本全体の売上=GDPを押し上げることになるので、マイナンバー制度の実施は「回収可能な事業」ということになり、そのための費用は投資であり、必ずしも税金を使う必要はない。

「マイナンバー制度を敷くために費用がいるから」という理由で税金を取るのは間違いである。マイナンバー制度を含むデジタル化が進めば、役所の人間だって減らすことができる。コンビニで印鑑証明が取れるなら、その分役所の仕事は減るのである。

その本来の趣旨から言えば、マイナンバーカード取得のインセンティブは、「取得せずにいた場合のデメリット」があれば良い。コンビニでできることは安く設定し、それでも役所に来て同じサービスを受けようとする場合は大きく値上げしてしまえば良い。

それでもマイナカードが普及しないなら、受益者負担ということで、役所のサービスを限界まで値上げして維持すれば良い。病院でもマイナカードなら初診料半額、旧来の保険証を使いなたら2倍にすれば良いだろう。もちろん、マイナカード用端末を導入するから初診料値上げなどと言うのは妄言である。

「給食費をタダにしてほしければマイナカードを作れ」と言うのは完全にスジの違えた話で、マイナンバー制度の本質や給食費無償化の必要性についての議論がいたずらに発散されてしまう。それとこれとは全く関係がない。ディズニーランドのワクワクキャンペーンと同様。

こういうことをやってしまうと、マイナンバー制度に無用のマイナスイメージがついてしまうだけ。そこまでして普及させたい理由は何なのか?ろくなことに使われないぞ!と。

給食費無償化は、子作り・子育てという国家的課題に含まれるもので、マイナカードの取引材料に使って良いものではない。給食費はマイナカードとは何の関係もないし、無条件に全員無償化すべき。予算は国が持てばいい。

給食費を後から完全無償化にする「じゃあうちは何のためにマイナカードを作ったんだ!?」ってことにならないか?なんせ利点も理解せず、餌に釣られて、あるいは人質を取られて作っただけなんだから。

本質を理解しない為政者は、全く関係のないあっちの紐とこっちの紐を無理やり固結びして問題を複雑化しようとする。この様子をバカが見ると、一見「マイナカードが給食費無償化に役立っている」というおかしな因果関係を見出すかもしれない。

 

マイナンバーは陰謀なのか?

私はいわゆるコロナワクチンには非常に懐疑的で一度も接種していないのですが、こともあろうに、大臣ともあろう人物がそれに「反ワク」などというレッテルを貼るんですから、この国の政治レベルも知れてます。

で、その反対側も反対側で大いに問題があって、
「私はワクチンを打ちませんし、マイナンバーカードも作りません!」
なんて人が結構いるわけですよ。もう何でもかんでも陰謀論にしたい人達です。

過去にも何度か書いておりますが、私がコロナワクチンを打たないのはあくまで科学的考察の末に「打つ必要がないのに打ったら未知のリスクのみを背負うことになる」という結論に至ったからでして、陰謀論とは何の関係もありませんし、反ワクでもありません。

あ、ちなみに件の大臣、この備前市の施策について、

人質に取るというところで、取らない人にデメリットを与えるというのは、これは問題あるんじゃないかと思いますが、取った方にプラスがあるっていうのは、これはある面、考えていいのかなと思います

なんてことを仰ってます。

は?

言葉遊びですか?

 

国民を管理するのは政府の仕事

一部の人々にとって、ワクチンもマイナンバーも「大きな組織の陰謀」ということになるのでしょう。私はそれ自体を否定はしませんが、そんなことは言い出したらキリのない話で、あれも陰謀、これも陰謀となってしまうのです。

そして簡単に陰謀論に染まってしまう人の思考回路はどうにも短絡的なようで、「マイナンバーカードさえ作らなければ、プライバシーは守られる」と思い込んでいるようです。

しかし残念ながらそうではありません。マイナカードを発行するかどうかに関わらず、貴方にはすでに国民背番号たるマイナンバーが振られているのですよ。

元々、マイナンバー制度なんてできる前から、裏社会の人間に任意の携帯電話番号と3万円を渡せばその電話の持ち主のありとあらゆる個人情報がゲットできるなんてことが言われておりました。つまり、誰かのある情報は、同じ人の別のあらゆる情報と紐づけされているということです。裏社会でできるようなことは政府もできるわけでして、マイナンバー制度はそれを「1本の紐」に統合するだけのことです。

政府に管理されるのが嫌?だったら政府の仕事って何なんでしょうか?政府に個人情報を見られて困る人ってどんな仕事をしてどんな金を得ているのですか?

そりゃ政府や行政にはズルいことを考える人だっているでしょう。己の利権や欲望のために公権力を使う人だっているでしょう。しかし、そんなことを考え始めたら病院にすら行けなくなりますよ。

ということで、貴方はとっくに管理されています。マイナンバー“カード”はその利用法のひとつでしかありません。

 

マイナンバーと給食費を絡めるな

さて、マイナンバー制度にもマイナカードにも何の抵抗感もない私ですが(マイナカードはサービス開始直後に取得済み)、それをある自治体が「給食費無償化」の条件にすることには大反対です。マイナカードに保険証や運転免許証を統合するとか、マイナカードを使って地域振興券を発行するとかなら、それはペーパーレス社会を推進するしかるべきマイナカードの使い方と言えるでしょう。

しかし、給食費とマイナカードには何の関係もないのです

給食費無償化は少子化対策の脈絡で議論されるべきものであり、こんな雑な扱われ方をしてはいけないのです。「でもそれがマイナカード取得のインセンティブになれば良いではないか」というのは暴論で、そんな人質を取るようなマネまでして普及させる必要がどこにあるのでしょうか。マイナカード普及には合理的な根拠があるのですから、マイナカードを持たない人には非合理的であるがゆえの【結果的ペナルティー】を与えれば良いのです。それが役所での諸手続きの手数料値上げや、旧来の保険証に拘る人への診察料値上げといったことです。

それとこれとをごっちゃにしてしまうと、給食費無償化にしろマイナカード普及にしろ、その重要性が大きくぼやけることになります。

マイナカード取得は嫌だけど給食費無償化のために取得したという人が、いざ全ての子供の給食費無償化となった場合に「話が違うやないか!」と怒り出す可能性もありますよね。

 

 

給食費無償は憲法で保障されている?

「小中学校は義務教育なんだから給食費無償は当たり前だ」として給食費を払わない保護者がいます。果たして本当でしょうか?

学校給食の起源を調べてみると、明治時代のある私立小学校だったと言います。給食を始めた理由は、「家が貧しくてまともに食えない子供がいるから」。少なくとも最初は、教育目的ではなかったということです。

その後、第二次世界大戦で中断されたものの、学校給食は普及し、戦後には「学校給食法」が制定され、法的にも根拠を帯びることになります。

が、しかし、学校給食法には「給食費は国または自治体が負担する」とは書かれていません。

「でも義務教育ではないか!憲法違反ではないか!」

その理屈で言えば、体操服や上履き、各種文房具の費用を保護者が負担しているのも「憲法違反」ということになりますが、そこを問題視する人はほとんどいませんね。

そもそも「教育の義務」の主体は「全ての国民」であって、政府や自治体には限定していないのです。これは結構ボンヤリしたもので、例えば子供を学校に通わせない親には「違法性」はありますが、学校とは別に教育を実施しているのであれば「違憲性」はないことになります。

「教育」と「養育」の区別、教育における為政者と国民の責任所在、元々この辺がアバウトなので、憲法をもって「給食費は払わなくていい」と主張することはできず、かなりヤカラくさい主張だと私は思います。

私は学校給食の実施も給食費の無償化も当たり前にすべきだと思っていますが、その根拠として法律や憲法を持ち出して詭弁を弄する必要はありません。まず、食事を摂らせるためだけに帰宅させるなんてのは現実的ではなく、その対応策として保護者に弁当を作らせるというのはあまりに非合理的。だったら学校側が一括で食事を用意すれば、保護者は時間と手間が省けるし、同じ食事を大量に作るので1人当たりのコストも下がります。さらに、子作り・子育て対策として、教育を含めて子育て費用は親に負担させない方が良いので(子供は社会の共有財産)、給食費くらい税金で賄えば良いだろうと。

こうしてしまえば、給食費を払わないヤカラ親に担任教師が催促をし、それでもダメならわざわざ弁護士を雇って取り立てるなんてバカバカしいこともしなくて済みます。

 

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