私は死ぬ前に若者に謝らなくてはなりません。ま、それは最後に回すとして。
緊急事態宣言を総括せよ
大阪府の1日当たりの新規感染者数がついに1000人を突破。それに伴い重症者数も増加。吉村大阪府知事ツイッター発表によると重症者病床使用率は95%という怖い数字を叩き出し(4/14)、今日明日にでも飽和状態を超えることになりそうです。
すでにマンボウ(まん延防止等重点措置)発令中ですが、どうやら緊急事態宣言発出要請も濃厚の様子。
いやいや、緊急事態宣言出したところで、重症病床に入れなかった重症患者はどうするんですか?今そこじゃないでしょ?
コロナ重症病床が非常に厳しい状況です。その為、コロナ重症の治療をしてくれている病院において、医師の判断により、急ぎでない手術や入院を一時的に延期し、コロナ重症治療を集中的に行うお願いを要請しました。現状、一人でも患者を減らすことが大切です。不要不急の外出自粛にご協力お願いします。
— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) April 12, 2021
一応、対策としてはこうなっているのですが、なんとも頼りない。これも「要請」なので、「嫌だ」と言われたらコロナ重症者は死ぬしかないんですよ。
あ、吉村知事を叩いてるように見えますが、吉村さんはただのスケープゴートです。いや、ハッキリ言えばコロナ対応という点だけ言えば吉村さんだって完全な失格なんですよ。
維新OBである橋下徹氏は「過去の緊急事態宣言を総括せよ」とメディアで提言していましたが、政治家も医師会もこれを一切無視。今更政府にも小池都知事にも期待できませんが、我らが吉村知事だけは科学に基づいた本当の話をしてくれるのではないか?と期待しているから叩くのです。今のとこやってないから大阪は最悪の事態を迎えようとしているわけですが。
橋下氏の「緊急事態宣言の総括」は、イコール「緊急事態宣言の前から感染者数減り始めてたよね?意味なかったんじゃね?」ということです。
GoToトラベルキャンペーンにしても、始まった途端感染者数は激減。もちろんこれは「GoToのおかげで感染者数が減った」ということではなく、「今やっている対策ってほとんど意味がなくて季節要因こそが感染者数の増減を決めている」と言えるわけです。でもそれを誰も言わない。
総括(再評価)しないから、それが本当に効果があるのかどうかも分からないまま、だらだらと緊急事態宣言を続け、自粛を要請し、飲食店に時短営業を強制する。「何をやるべきか」を考えずに「何かやらなきゃ」ででたらめな行動を採る。この愚かな行動原理に我らが吉村知事までが陥ってしまっているのです。
改めて、吉村知事への提言
……とだけ書くとそこらへんのアホなアンチ維新と同じレベルになってしまいますので、私は提言をします。っていうか、してました。
今年1月に書いた当ブログ記事ですが、この記事では、「吉村レポートに不要なものと追加すべきもの」を提案しています。この中にある「無作為・一定数・定期的なPCR検査」(定点観測)はこれまた維新に深い関わりのある辛坊治郎氏がずっと前から提言していたものですが、これも誰もやらず。東京都や厚労省がやらなくても大阪府だけでもやってほしかったんですが、残念ながら吉村さんはその判断をしませんでした。おかげで、新型コロナ感染症という病気の実態はいまだ分からないままなのです。
さらに提言を追加するなら、本来なら冬の到来前に、東京と大阪周辺の知事を巻き込んで「連名」として、日本医師会に対し「コロナ対応病棟の増設」を要請すべきだったのです。
医療リソースはその技術力を含めて世界トップレベルなのに、コロナ感染者数・死亡者数は欧米諸国の数十分の1。そんな国で「医療崩壊」が懸念されること自体、そしてコロナ病棟の増設をお願いしなければいけないということ自体、めちゃめちゃ異常なことなんですが、現実問題そうなってるから仕方ないんですよね。
吉村知事は大阪府知事。大阪府知事は大阪府民から直接選挙で選出された大阪府大統領です。その権力はかなり大きいものがありますが、こと新興感染症対応については法律が整備されていないこともあって、権能がハッキリしません。政府や医師会、あるいは某都知事なんかはこのことを逆に利用して責任の擦り付け合いと利益誘導をしているわけです。
が、ハッキリいって知事の権能なんて今はどうでも良いんです。吉村さんは知事としてではなく、若く聡明なインフルエンサーであり政治家であるという事実こそが大事なんです。そのインフルエンサーがやってもらわないといけないのは、
「病院余ってるやないか!人工呼吸器も全然使てへんやないか!なんでそれを使わんのじゃ!おどれら日本人を見殺しにする気か!!!」
と大声で怒鳴ってもらうこと(あくまで「要請」の体で)。だって某都知事と違って次の選挙のことなんて考えてないんですよね?政治家なんて長くやるもんじゃないって言ってますよね?だったら何も怖くありませんよね?というか、政治家としての戦略としても民意を味方につけられそうなこの行動は十分アリだと思いますよ。
アンチ維新、頭悪すぎ問題
順番ごちゃごちゃになりますが、ここで、「維新に殺される」「無能イソジン知事のおかげでコロナ蔓延」などとのたまうどうしようもないアンチ維新(アンチ吉村)の言動にカウンターかましときますね。
ほら、大阪はこんなに大変なこ………いやいや、これ大阪府じゃなくて山形県の陽性者数グラフです。3月に入って急激に感染者数が増加。さて、山形はいつから毎日何万人もの人が行き来するくらい大阪と親しい関係になったのでしょうか?
いえいえ、とりあえず代表として山形を挙げましたが、全国各地に同じような形を描くグラフが見られるんです。秋田でも鹿児島でも、そして注目されている沖縄でも、「3月に入って感染者急増」という傾向は同じなのです。これ全部吉村さんのせいですか?アホですか?アホなんですよね。でも選挙権持ってるんですよね。タチ悪いなぁ。
国民の行動抑制に意味はない
で、この各都市の比較を見て分かるのは、人口に比例してグラフが分かりやすくなるだけのことで、緊急事態宣言やろうがやるまいが感染者数の増減にはほとんど何の影響もないということです。これは日本だけのことではなく、例えばアメリカでロックダウンした都市としなかった都市を比べても、その動向にほとんど変わりがないと言われています。
そりゃそうでしょうよ。緊急事態宣言したところで、満員電車には乗るし、スーパーにも行くんだから。もし人間の行動様式を変えて感染をコントロールしようとするなら(する必要は全くないけど)、家から一歩も出てはいけない完全ロックダウンしかないのですよ。なんだかんだ言って普通の生活~例えばスーパーに買い物~を許されている状態でウィルス蔓延は阻止できないということがすでに分かっているのです。
しかし、今の新型コロナにおいてはそんな完全ロックダウンもする必要がありません。
つづく。
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