“コロナ恐怖症”につける薬
「早くワクチンが開発されたらいいのにねー」
と、コロナを話題にしているとこのセリフが飛び交います。
その際に空気を読まない私は、
「ワクチンだって100%効くとは限らない。開発されてもBCGと同レベルかもしれない。逆に言うと、日本はすでにBCGという期せずして非常に大きな効果のある新型コロナワクチンをほとんどの国民が接種済みである」
ってなことを言ってしまうんです。その上で、
「『新型コロナのワクチンが開発された』というニュースは、『新型コロナ感染症』ではなく『コロナ恐怖症』という精神病に侵された人の治療薬となる。その意味において大きな意義がある」
などと言っちゃうんですね。今もこれ読んでてイライラされた方もいらっしゃると思います。
でも客観的事実なんです。
BCG、特に日本・ソ連株を接種している国は圧倒的に死亡者が少ない。
日本での死亡率(人口100万人あたりの死亡者数)は1桁ですが、BCG非接種国であるアメリカ、イギリス、イタリアなんかは3桁です。
そのワクチンによって死亡者数が数十分の1~100分の1程度まで下げることができたら、予防接種としては大成功でしょう。
今この話の相手は私の知っている50代女性を想定しているのですが、
「感染が確認された50代日本人の中で、死亡するのは1%未満。糖尿病や心疾患などの病気を持っていないあなたが今わざわざコロナ隔離病棟に行って数日間過したとしても、まず死ぬことはないし、死にたくても死ねない」
こういうとその女性はどういう反応をするかというと、
「でも怖い!」
そういうもんなんです。マスコミのいいお客さんなんですよ。
そして「でも怖い」と言われると、こちらとしては二の句を継げなくなるのです。
だから「新型コロナのワクチンが開発された」という【ニュース】が必要なのですよ。
BCGは非科学?
別の人の話。
BCGの話をすると、「科学的な根拠がない」と否定的に答える男性がいるんですよ。
この人は多分に【非科学的】です。
まず、「相関関係」「因果関係」「メカニズム」という言葉の概念が理解できていません。
BCGと新型コロナによる死亡率の【相関関係】についてはすでに統計が証明しています。統計は科学なので、この時点で「科学的」なのですよ。さらに、「因果関係」についても、少なくともどちらが原因でどちらが結果ということについては、「BCG接種をしていた」から「新型コロナ死亡者が少ない」と考えるのが普通でしょう。
分かっていないのは、「メカニズム」であり、「因果関係」という言葉にメカニズムという概念を含めるなら、「相関関係はあるが因果関係は不明である」と表現しても良いわけです。
「メカニズムが分かっていないことは非科学」であるとするなら、例えばスケート靴を作るという行為もついこの間まで「非科学」でした。なぜなら、「なぜ氷の上では物体が滑るのか」を現代の科学は説明できなかったからです。一応の説明ができたのがほんの数年前の話でした。
さらに我々の世界の基本的な現象である「万有引力」だって「法則化」はできていますが、なぜ質量を持つ物体同士は引き合うのかというメカニズムについてはほとんど…というか何も分かっていません。当然ながら、メカニズムが解明できていないからといって、それをないものとはできません。
玄関を開けた途端宇宙のかなたに飛んで行ってしまう心配をしなくて良い代わりに、飛行機を飛ばす際には膨大な燃料を必要とするのは、メカニズムが分かっていなくとも万有引力が厳然として存在するからです。
件の男性ーこの方も50歳前後ですがーは、ただどこかで聞いたフレーズをコピペしているだけで、自分の頭では考えていないのです。何となく科学っぽい、あるいはエラい人が科学と言っていたことだけを信じて、それを口にしているに過ぎません。
一般人の中にこのような人たちがたくさんいるのも当たり前で、当のセンモンカやカガクシャがテレビに出ていい加減なことを言ってるんですよ。BCGについて「科学的根拠はない」ってセンモンカが言ってたんですよ。呆れます。
イスラエルのBCG研究
「新型コロナ BCGワクチン“予防効果なし” イスラエル研究G」
この見出しを見た人なら「ああ、BCGは新型コロナに効かないのだな」と思うはずです。見出しにそう書いてあるのですから当然ですね。
ところが記事をよく読んでみると、最後の最後に、
重症化や死亡に至る割合との関連についてはまだ分からないとしています。
と書いてあります。
これ読んでおかしいと思いませんか?
例えば、毎年インフルエンザワクチンを接種している人も多いと思いますが、これは「インフルエンザの重症化を抑制する効果」を目論んだものであって、「感染予防」のためにするものではありません。医師によっては「感染する確率は全く変わらない」と断言します。
インフルエンザが問題なのは、高熱が出て何日もの間活動できなくなること、小さな子供が脳症を併発したり、お年寄りが肺炎や脱水症で命に関わることがある、というところです。こういった重症化ケースを軽症化して微熱で済めば「ただの風邪」ですから、インフルエンザワクチンにはそれなりの効果があるわけです。
ところがこの研究においては、「感染率」だけを調べて「効果なし」と断言し、肝心の重症化や致死率については「まだ分からない」と。感染なんて防ぐ必要は必ずしもないのです。重症化しない、あるいは死亡しないというワクチンなり薬なりが開発されたら、感染なんていくらしたって良いのですよ。当たり前ですよね。
このバカげた「研究結果」については、いろんな利権の力学が作用しているのではという意見もありますが、いずれにせよ全くナンセンスなものです。これを日本の国営放送が報道するんだから、皆さん受信料払うことに何とも思わないんですか?…おっと、これは違う話。
人間は科学が苦手である
かくの如く、我々はメディアに騙されやすく、科学的に物事を考えることが苦手なのですよ。
私が日常的に閲覧しているネットコンテンツには、岡田斗司夫と武田邦彦という全くタイプの違う人物が含まれるのですが、奇しくもこの両者は、
「テレビはそのものがウィルスみたいなもので、観るのを止めた方がいい」
と主張しています。
私も全くその通りだと思っておりまして、残念ながらテレビをはじめとするマスメディアは、営利目的でやっている以上、大衆が買ってくれる(テレビならチャンネルを合わせてくれる)情報しか取扱いません。コロナに関して言えば、不安を煽るような内容ほど大衆を惹きつけるのです。
科学的なことを伝えても、観る側にそのリテラシーがなければ意味がないのですよ。
といってもこの場合のリテラシーは「学力」という高度なレベルのものではなく、義務教育の範囲内の知識、想像力、「落ち着いて考える」という姿勢のことを指しています。これが情報に触れる時の「構え」なのです。
今日もテレビは、「構え」を知らない情弱国民に向けて視聴率を稼ぐために必死です。
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