これだけ自由な時代なのに名前がかぶるという悲劇
2018年の男の子のランキングですが、「読み」の方を見ると1位が「はると」で、その占有率がなんと2.66%です。つまり、子供が100人いる中で「はると」と呼べば2人か3人はこちらを向くわけですよ。クラスの中でも名前かぶりは結構ありそうですね。
名前と言うのは本来、個人を識別するためにあるものですから、かぶっちゃうのはダメなんです。
うちの子の付き合いの中でも名前かぶりがあって、「明日、ひなたが遊びに来る」なんて言うと「どの“ひなた”だ?」というやり取りになるんです。もう単純に不便です。
もちろん、名づけの流行というのはどの時代にもありますから、名前かぶりはあって当然なんですが、その年の流行が次の年にがらっと総替えなんてことはありませんから、わざわざ流行の名前をつけるようなことはしたくありません。
何より、ダイバーシティー(価値観の多様性)と言われて久しく、そして名前なんて自由につけていいのに、皆がやってることはこぞって似たようなキラキラネームをつけて、しかもそれがかぶるというのは滑稽この上ない話です。
名前なんて記号に過ぎない
例えばこれは誰でしょうか?
そうです。「18号」ですね。「親の思い入れ」も温かみもない無機質な呼称ですが、だからと言って彼女に「ダサい」とか「カッコ悪い」みたいな印象を持ちますか?むしろ、めちゃくちゃカッコイイキャラでしょ。私も大好きです。そして彼女の名前は「18号」以外にないのです。
いや、彼女だって元々は普通の人間で普通の名前を持っていたのかもしれませんが、作品中でそれが明らかにされることはなく、やっぱりクリリンがいちゃつく時だって、「愛してるよ、18号…」と愛を囁いていてほしいものです。
私がよく挙げる例としてはですね、「たけし」も「いちろう」も平凡な名前だけど、平凡な人は平凡だし、天才と呼ばれる人はこの名前でも天才なんです。「イチロー」は天才の名に相応しくない、なんて思ってる人いないでしょ?小沢一郎との共通点を探したりもしないでしょ?
どんな名前を付けようと、名前はあくまで人間に付随する識別子情報に過ぎず、名前が人を作りはしないのです。
昔は、長男だから「太郎」、丑年生まれだから「うし」とかそんなノリで名前を付けていたのです。もちろんそんなやり方だと今だと名前かぶりが大変になりますから、そこまで簡単には行きませんが、入りきらないような思い入れを詰め込んで破裂しそうな今の名付け方とは大違いです。
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