飼い犬をよその犬に近づけない飼い主
最近、犬を飼っている人に目立つのが、よその人にも犬にも一切接触させないという行動。よその犬によほど嫌なことをされたのか、自分の犬が手のつけられない状態になってしまうのか、どちらにせよナンセンスな話です。
いや、犬に興味のない人にとっては「マナーができている」と評価されるかもしれませんが、犬と言う動物の特性を考えた場合、絶対にすべきではありません。
大人になって社交性が身につかなかった犬はまだしも、仔犬のうちはとにかくよその人や犬に接触させ、家族以外の存在に抵抗感をなくすことが重要です。子供のうちにそれをやっておくかどうかで、その後の20年が決まってしまうのですから。
よって私は、仔犬を見かけると、「可愛いから」と言うのももちろんありますが、それよりもボランティアのつもりでうちの犬を近づけるようにしています。それが犬好きのマナーであるべきだと思っています。
あなたが死んだら犬はどうなると思いますか?
さて、犬のしつけについて、私の個人的なポリシーのひとつに、「私が今死んでも大丈夫、と言えるようにしておく」ということがあります。
犬は平均で15年前後、長ければ20年以上生きる動物です。
その20年の間には、当然旅行に行くからよその家に預かってもらわないといけないこともあるでしょう。あってはならないことですが、住宅事情によって手放さなくてはいけないこともあるかもしれないし、主人が長期の入院や死亡なんてことだってあり得ます。
その時の自分の飼い犬の様子を想像してみるといろいろ辛い感情がこみ上げてくるでしょう。
主人を亡くした犬は、運が良ければよその家で飼われることになるでしょうが、引き取り手だって選ぶ権利があるわけで、問題行動のある犬はなるべくなら引き取りたくないでしょう。そうなると、犬は保健所で窒息死させられることになります。
そういう悲劇の可能性を少しでも小さくしたいなら、誰にもで懐く、どんな犬とも仲良くできる犬に育てておくことが肝要です。
飼い主の中には、
「自分にさえ懐いていれば可愛い」
あるいは、
「自分にだけ懐くから可愛い」
という人がいますが、失礼ながら私から見れば変態の域です。なぜなら、その犬は社会性の薄いコミュニケーション障害ってことですよ。別の意味の「調教」でしょう。これほどのエゴイズムもありません。
懐いてくれる犬はかわいい
うちの犬の場合、公園に連れて行って、見当たらないな?と思ったら、ベンチに座っている会ったこともないカップルの女性の方のひざの上に乗って愛でられたりしています。相手が顔見知りだと分かると、ミサイルのように飛びついていき、歓迎します(迷惑なレベルで)。
よその人でも、撫でられると1時間でも同じ姿勢を続けます。
3匹いて3匹ともがこんな感じです。これね、私の理想どおりになってるんですよ。
もし私と家族が突然死んだりしても、何かしらの事情で犬が飼えなくなったとしても、うちの犬を知っている誰かは飼ってくれるであろうという自信があるんです。
もちろん、本当に私にもしものことがあって飼い主が替わるようなことがあれば、うちの犬にとっても悲劇ではありますが、負担は最小限で済むはずです。
そもそも、飼い主が生きていようが、同じ家にずっと住んでいようが、飼い主にしか懐いていない犬にとって外部との接触はずっとストレスであり続けます。それが犬にとって幸せなことなのか、考えてみてください。
Tweet
!function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0],p=/^http:/.test(d.location)?’http’:’https’;if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src=p+’://platform.twitter.com/widgets.js’;fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document, ‘script’, ‘twitter-wjs’);
コメント