【総裁選】「両院議員総会委は民主的でない」という勘違い。

政治・経済
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自民党の「党員」って?

すでに次の総理は菅官房長官にほぼ内定、話題は閣僚人事に移っています。

が、菅さんが出馬を表明した後、今般の自民党総裁選がいわゆるフルスペックではなく、簡易版の「両院議員総会」で行うとされたことで、一部より批判が上がりました。いわく、「民主的でない」とのこと。

まずフルスペックの総裁選がどういうものかと言うと、自民党の現役議員の投票数と党員による投票数が50%ずつとなるよう集計および調整され、総裁を決める方式です。「党員」とは自民党を応援すべく年間4000円を支払って総裁選の投票権を得ている人たちのことで、自民党にはこの党員が100万人ちょっといます。この党費だけで党の年間収入が40億円を超えるんだから大したものですね。

で、今なら自民党の国会議員が394人いるので、この100万人の投票の総数が394票分に換算され、つまり、国会議員票と党員票が1:1の重みになるように集計されて、総裁が選出されることになるわけです。

しかし、総裁が任期途中で辞任した場合で、かつ緊急を要する場合に限って、(幹事長判断で?)簡易版である「両院議員総会」に切り替えられることがあるわけです。

今回はコロナのこともあって両議員総会で総裁が選出されることになったわけですが、特に地方に強いと言われる石破陣営からクレームが付いているわけですね。

フルスペック総裁選の方が「民主的」なの?

さて、「フルスペックの方が民主的」と言うのはいかにも響きがよく、より倫理的に思えるので、例えば別段石破を応援する感じでもない『ワイドナショー』でも、松本人志氏が「フルスペックで」などと言ったりするのです。

ところが。

よく考えてごらんなさい。

自民党の「党員」って、国民とどういう関係があるんですか?

数が多い方が多様性が担保される…と言われりゃそうかもしれませんが、そもそも多様性を担保するために国会議員は衆参合わせて700人議席以上も用意されているわけですよね。

何より、国会議員は我々一般国民が等しく持つ選挙権によって選出された【国民の代表】であり、その彼らが総裁選で投票するということは、間接的に我々が投票しているということになります。つまり、国民ー議員ー総裁の関係はシリアルに繋がっているわけです。

一方、選挙で選ばれたわけでもなければ、政治の現場も一切知らず、何の知的な裏付けもない、ただ4000円払って投票権を得ている「党員」と一般国民の関係はパラレルなもので、彼らは国民の声とは別系統の存在なのですよ

この投票権は、一般国民が(規定年齢にさえなれば)生まれながらに持つ選挙権と違って、金で買えるものです。家族親戚が多くてお金があれば、それだけ票が買えることになります。物凄いお金持ちであれば、総裁選を動かすこともできてしまいます。これが果たして「民主的」でしょうか。

 

投票総数が多いことが「民主的」であり「正しい」ことだと言うなら、総裁選の投票権は「党員」ではなく、全国民に与えるべきでしょう。もっとも、そうなったら総裁選ではなく、「首相公選制」ということになりますけどね。

テレビに出るコメンテーターはなぜ「自民党総裁(あるいは総理大臣)は公選で決めろ」と言わないんですか?

答えは簡単。

思慮が浅いからです。

総裁選はどこまで行っても自民党のドメスティックな問題でしかなく、文句をつけるのはお門違いなのですよ。それが気に入らなければ、次の国政選挙で自民党以外に投票すれば良いのですよ。

 

現総裁が後継者指名したっていいじゃん

同趣旨のことは先の記事にも書きましたが、安倍総理の辞任は「追い込まれた」ものではありません。あくまで持病の悪化が理由です。そして任期の残りは1年間。前回の総裁選で「向こう3年は安倍さんに任せる」と信任を得たわけですよね。すると必然的に次の1年間の総裁は「安倍さんのピンチヒッター」であることが求められます。で、安倍総理辞任に際し、次の総裁候補群が【皆似たようなもの】であれば、フルスペックの選挙が必要であると言われてもまあ分かります。しかし、3人のうち「安倍さんのやり方を踏襲する」という人が1人だけである場合、選挙すら必要ないのではないかとすら思うのですよ。

 

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