長いことブログを更新しませんでした。書きかけの草稿がかなりたまっていて、中には1年以上ほったらかしのものもあります。しかし気づけば東京15区補選!
ってことで大慌てでこれを投稿しておきます。
自民党が裏金問題のゴタゴタで候補者を立てないことになったこの選挙はどうなるか?
無所属!?乙武洋匡候補
知名度抜群の乙武さんか!?と思いきや、その乙武洋匡氏は立候補を表明したその日に「ファーストの会」副代表に就任、にも拘わらず「無所属」出馬、にも拘わらず小池百合子を応援団長にして演説に回るという、無茶苦茶なことをしています。この無秩序な振る舞いについて、私の知る限りにおいてはまだ本人の説明はありません。しかしながら、政治感覚の薄い東京都民にこのことが乙武氏にとってマイナス要因になったかどうかは分かりません。
そんなことより都民が気に食わないのは、乙武氏の過去の不倫問題のようです。一生懸命尽くしてくれた(かどうかは知りませんが)妻がありながら5人の女性と肉体関係を持った(本人いわく、同時ではないので「5股」ではない)という事実は、上っ面のイメージが重要な都民にとっては相当なマイナス要因らしいです。
さらにこのタイミングでメディアが狙い定めていたかのように、小池百合子氏の「カイロ大学卒業」の件に燃料を投下し、再燃させています。どれほどかは分かりませんが、ふんわりとイメージを悪くする程度の作用はありそうです。
個人的には100人と不倫してようが、とんでもないSMプレイしてようが、政治の仕事さえやって頂ければ関係なく支持するのですが、乙武さんの公約を見てみると「?」です。
氏の掲げる「大改革」は7つあって、1つ目に挙げているのが「『こどもまんなか』の日本へ」とのこと。その中には当然「教育無償化」も含まれているんですが、これ財源が有限の地方自治体である大阪府市でやってるんで、説得力が違うんですよね。
個人的に驚いたのは「大改革」の7つ目として「魅力的な江東区へ」を挙げていること。私、選挙にはあまり興味がないので一般的な公約がどういうものかもよく知らないのですが、【国会議員】の立候補者がこういうピンポイントの地元の改革を唱えるってのは普通なんでしょうか?私からすると、「お祭り」だの「町会」だのというキーワードを出すのって基礎自治体議員のやることじゃねーの?とか思ってしまうのですが。
あとは、いかにもファーストってな感じの【理念】ばかりが書かれており、数値目標は一切なし。中でも、国民負担率や税金に一切触れていないのは、お金に困ってない東京選挙区って感じがしますね。
個人的にはどちらかと言うと好きだった乙武さんには、もし政治家を目指すなら、「国防」と「経済成長」という地に足のついた(ご本人に足はないけど)公約を中心に掲げてほしかったんですよね。身体障害者が小池百合子を味方につけていかにもマイノリティーに寄り添うようなことを言いながらマクロ政策をおざなりにするってのは、もういかにも薄っぺらくて失望ですよ。
本命?立憲民主党酒井なつみ候補
さて、目下本命と目されている立憲民主党の酒井なつみ候補者ですが、過去のツイート(ポスト)が掘り返されています。
人口分布から、10.20.30年後の労働人口が減り、医療・介護費が増えるはわかりきっていること。
税収を増やし、国民が平等に負担して社会保障に充てる以外に方法はあるんですか?
早く増税すればいいのにと思う。
他のところからって言ってばかりではもうダメなのでは?— 酒井 なつみ 衆議院議員候補(立憲民主党) (@sakainatsumi724) December 3, 2012
12年も前のツイートですが、特にこのことについて見解をアップデートしたという情報もないので、今なお有効と見て良いでしょう。
いわく、「労働人口が減って高齢者が増えてるんだから、とっとと増税すれば良い」とのことで、私からすればもはやオカルトですよ。「年寄りが増えて税金が足りないから増税すれば良い」なんて言う主張は、言い換えれば「政治なんて要らない」と言ってるのと同じです。真っ当な政治家であれば、
「増税ではなく、経済成長によって税収を増やす」
「世代間の人口の偏りが問題なら、子供を増やせる方策を採る」
ということを主張するのが当たり前でしょう。
しかしながら、こういうオカルトな主張もバカにできないのは、消費税が10%に増税されるにあたって、国民の過半数はそれを容認していたという事実です。弱者のための社会保障費が足りないから弱者から金を取るという無茶苦茶なことを支持していたのが情弱国民なわけでして、なんだかんだ言っても日本国民は税金を払うのが好きなようです。
であるなら、「生活が苦しい!」なんて愚痴は言わないように。貴方が選んだ道ですよ。
ついでに書いておくと、
酷すぎる。#酒井なつみ 必死で削除しているそうだが、討論会同様に「逃げ」としか思えない。放射能について滅茶苦茶な知見を今でも維持しているのか説明しないと。
仕事は何でもそうだが、逃げる奴は使い物にならない。国会議員が説明から逃げては無益どころか有害である。議員の資格はないだろう。 https://t.co/gMJ6BWSgPc— デューク (@6LEjH8DcDxuhN1s) April 22, 2024
酒井候補は科学にもかなり弱そうです。
いまだ日本は55年体制を脱却できていない
で、自公が候補者を立てなければ、立憲民主党のこういう候補者が本命になってしまう現状を見ると、維新の足立康史議員なんかがしきりに主張する「新55年体制」なんだなと再認識させられます。
つまり、日本の政治は自民党を中心にして動いており、過去に政権を奪われたことがあって55年体制が崩れたかに見えるも、結局は「自民党系の与党&民主党系の野党」という55年体制の亡霊が支配している、と。
途中、安部さんや菅さんのような改革派がエンジンを吹かしはしたものの、限界がありました。安部さんの超長期政権であっても、結局失われた30年の流れを大きく変えるには至らなかったのです。
そして今日、今なお日本人は、「給料が増えない!生活が貧しい!」と不平不満を言いながらも、自民系vs民主系という、どちらを選んでも国民負担率(税金)を上げようとする勢力を支持してしまうという病を癒すことができずにいるわけですよ。
「どこに投票しても同じ」は本当か?
常々言ってることですが、選挙に行かない人(主に若者)に理由を聞くと「どこに入れても同じ」なんて人が多いんです。しかし、これは明らかに嘘で、そもそも政治に関心がないだけなんです。
今年も元日恒例の『朝まで生テレビ』が放送されていましたが、(私は10分かそこらしか観ていませんが)「主権者教育」という言葉がキーワードになっていたようです。なぜ主権者教育なんてものが必要なのかと言うと、よその多くの国と違って、日本人にとって、日本と言う国も民主主義も自分で勝ち獲ったものではないからです。そもそも明治維新は武士と言う支配階級の中だけで為された革命であって9割以上の日本人からすれば“蚊帳の外”でした。北方領土だの尖閣だのと言われても陸続きではないのでピンと来ない。世界最古の国である日本に住んでいたら日本と言う国は昔からあって当たり前でこれからも存在し続けるものであり、国民の権利だって「いつの間にか誰かが玄関に置いてってくれたもの」でしかありません。
……と、この話をし出すと長くなるので要点を言えば、「誰に入れたって同じ」なんて言う人ほど、日本にはどんな政党があってどんな公約を掲げてるかなんて分かってないのです。「政治は分からない」と言っちゃうと、成人としての義務を果たしてないようで恥ずかしい。あくまでも「知ってるけど」という体にしてニヒリズムを騙ってしまうわけです。
そして結局投票に行かないことで、(そのつもりはなくとも)「多数派に賛同」ということになってしまうんですね。
維新の改革は、支持しなくても良いので基準にしよう
さて。
私は流動的とは言え、現在維新支持者であります。
支持者となった理由は、元々橋下徹氏が大阪府知事選に出馬すると表明した瞬間から彼の支持者になって、その流れのまま今に至るという感じです。橋下徹を支持したのは、多くのタレントが、タレントとして落ち目になりつつある段階で政界進出というのが黄金パターンであるのに対し、橋下さんはタレントとして絶頂にあり、6億円とも言われる年収を棒に振って大阪府という火中の栗を拾いに行ったからです。この時点で、少なくとも信念や覚悟については信頼に値します。
で、大阪維新の会設立後も含めて実績はどうだったかと言うと、
(1)行政業務の効率化
(2)議員定数削減
(3)以上によって前政権で作られた5000億円を超える借金を完済
(4)完済後に利益になった分は教育無償化に充てる
とまあ、私から見れば理想的な地方自治をやってみせたわけですよ。特に(2)の議員定数削減なんて政治家が自分の権利をみすみす手放すようなことであって極めて難しいのですが、維新と言うひとつの理念でまとまった議員が集まることによって可能になったわけです。結果、大阪は財政健全化した上に、日本が人口減少のトレンドに入った今日においても転入超過を実現しています。
これを、通貨発行権のない(つまり、予算には非常にシビアな上限が設けられた)地方自治体でやり遂げたということは、途轍もない偉業と評価されてしかるべきでしょう。
もし、日本維新の会が国政において、与党とは言わずともそれなりの議席を獲って勢力を形成すれば、同党が掲げる「維新八策」のうち、すでに半分以上は実現が保証されているようなものです。
私が言いたいのは「だからお前も維新を支持しろ!」ということではありません。そうではなく、少なくとも維新が大阪で成し遂げた改革はひとつのモデルケースにはなるだろうし、その後の政治を考察するにあたって叩き台として利用できるだろう、ということなんです。
まとめ
あなたは、
過去30年の政治に満足していますか?
※私は大いに不満だし、その原因は政治が「官僚」と「利権」のエネルギーによって動かされたからだと思っています。
維新が成し遂げた改革は評価できますか?
※私は大いに評価していますが、できないという人は【どの部分が】を明確にすることで支持政党の指標になると思います。
どうか一度考えてみてください。
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