安倍首相の後を継げる人がいない?

政治・経済
スポンサーリンク

8月28日、安倍首相辞意表明。

特段、書くようなことはないのですが、やはり日本政治の大事件ではあるので、書き留めておきます。

僭越ながら、7年半の安倍政権に私が点数を付けさせて頂くなら60点というところでしょう。

「安倍支持」を公言している人の中ではかなり低い方かと思いますが、私は「安倍さんだから」支持していたわけではありません。支持する理由があって「だから安倍さん」だったのです。

 

安倍政権下の経済はもっと評価されて良い

安倍さんの功績と言えば経済と外交。

まず経済を見てみると、

toranomon-abenomics

(『虎ノ門ニュース』2020/9/1放送分より)

ご覧の通りですね。

バカ野党はいろいろ言ってましたね。「株価が上がっても実態経済ガー!豊かさを実感ガー!」などと。ところが、税収も有効求人倍率もGDPも全部大幅に上昇してるんです。

それでもアベガーの人達は攻撃のネタを探します。「失業率が下がっても給料が上がらない!」と。これについては以前に解説しました。例えば40歳の失業者が職を得た時に、40歳平均の給料をもらえるなんてことはまずありません。就職してしばらくの間は平均をかなり下回る収入しかないのが普通です。ところが、失業状態の時にはなかった1が分母に足されるわけですから、日本全体の「給料の平均」は下がるに決まっているのです。

言うまでもなく、大事なことは、収入がゼロから(たとえ安くても)一人前の給料をもらえるようになったという変化です。これだけで、失業者や低収入の国民への行政サポート負担が減るばかりか、今度は所得税をもらうようになるわけですから、物凄くポジティブで大きな変化なのですよ。

新卒内定率も100%に近くなり、「就職氷河期」という恐ろしい悲劇が解消されたわけです。その国の経済のあり様をまず何のパラメータで見れば良いかと言えば、失業率であり、「望めば仕事がある」という状況は実に幸せなことなのですよ。

 

外交はさらに評価されて良い

ただね、安倍さん独自の功績としては、実はこれって大したことではなくて、財務省の反発を恐れずに、「これから金融緩和やりまーす♪」とさえ言えば日本は景気が回復するベースがあったのです。安倍さんはそれをやっただけ。むしろまだ足りないくらいです。これについては詳しくは後ほど。

安倍さんの本当の功績は外交でしょう。いわゆる地球儀外交と日米の関係強化で、かつてないほど日本の総理大臣が世界で存在感を高めたのが安倍さんです。

先述の通り、今の日本の経済に関してはある程度の度胸さえあれば良くなるのは当たり前なのです。日本のように、供給力は十分あるのに需要が足りないという状況においては、お金を刷って回すだけで需要を喚起することができ、経済は良くなるに決まっているわけですよ。実際にお金が回る量も大事ですが、それに加えて「政府が金融緩和する」というニュースは国民を消費志向に誘導します。

一方の外交と言うのはそんな単純な話ではありません。

今世界を見れば、厄介の大きな種は中国です。共産党の一党独裁で膨張主義を突っ走る中国は今後何をするか分かりません。その時に、地球儀から世界を俯瞰して外交に臨むというのはできそうでなかなかできないものですよ。なんせ日本にとって外交とは、アメリカ、中国、ロシア+おまけで朝鮮半島くらいのもの。中国が怖くなったらニコニコ笑ってご機嫌を取ることしかできなかったのが日本であって、「だったらインドや東南アジア諸国やオーストラリアと仲良くすれば良いじゃない」という思考回路を持つ政治家がどれほどいるか。

外交には緻密で大胆な策略に加えてその人のキャラクターにも多分に依存するところがあるでしょう。だから、こういう思想さえ持っていれば良いとも言えないところに難しさがあります。これは特に日米関係において言えることで、中曽根とレーガン、小泉とブッシュ、安倍とトランプ、みたいな関係を作れるかどうかが大きなポイントになるわけです。

安倍さんができなかったこと

ちっと話を戻します。

安倍さんが出来なかったことと言えば、

・憲法改正

・北朝鮮拉致被害者問題

あと、どこまで本気だったか分かりませんが、

・ロシアとの平和条約(辞意表明会見では「北方領土」という言葉は出てきましたっけ?)

個人的に大きいと思うのが、

・終戦の日の靖国参拝

ついでに、

・皇室典範改正

もやりたかったんじゃないでしょうか。

この中でね、やはりタカ派の保守として安倍さんが期待されていたのは憲法改正と靖国参拝でしょう。憲法改正がなぜできなかったのかはよく分かりません。靖国参拝については百田・有本vs橋下徹の論争が記憶に新しいところですが、安倍さんができなくて一体誰にできると言うのでしょうか。河野さんがひょっとしたら…というくらいで、あとは絶望的でしょう。

安倍さんがやるべきだったこと

私の安倍さんに対する評価が60点と中途半端なのは、「他の政治家であればやらなかったであろうことをやったこと」がある反面、「今の安倍さんならできたであろうはずのことをやらなかったこと」があるからです。

その一つが終戦の日の靖国参拝。

いま一つが、消費税増税の凍結、あるいは消費税減税です。

消費税の10%への引き上げは、これをやると日本経済に大ダメージになるなんてことは安倍首相ご本人も十分に分かっていたはずで、実際、コロナ関係なしに消費増税のおかげでGDPは「墜落」のレベルで下降しました。

それでも凍結できなかったのは、安倍さんでさえもそこまでは財務省に逆らえなかったということになるのでしょう。

 

総理大臣の仕事というのは組閣です。内閣を形成して、官僚に命令を出すのが内閣であり、その人事権を持つのが総理大臣です。しかし、日本の政治は伝統的に「官僚政治」であり、官僚が相当にでかい実権を持っています。総理や閣僚の言うことは官僚が用意した原稿であり、内閣から出る法案もやはり官僚が書くものです。

この官僚に正義感がない場合が実に恐ろしいわけで、消費税なんてその最たるものでしょう。その時こそ「政治家による政治」を実行しなければいけなかったのに、安倍さんはできなかった。いや、金融緩和や日銀総裁人事についてはそれでも財務省に抗ったのですが、そこまでだった、ということでしょう。

いやいや、いくら何でも消費税10%になったら目も当てられんことになるのにwwwこのまま実行するわけないやんwwww安倍さんなら夏までに撤回してくれるってwwwwって思ってたらそのまま10月に入って消費税は上がってしまったわけですよ。

このことについての評価は難しいところですが、それでも、安倍さんならやってくれると思っていたのですよ。

 

一方、民主党政権時代は、「脱官僚」を掲げて調子に乗って「事業仕分け」なんてことまでやりましたが、実際にはどこまで進んだのですか?

 

総理大臣と言う職の難しさは、民意を取り入れながらも官僚をコントロールしていくことにあります。安倍さんの在職期間中には「内閣人事局」という総理が各省の人事に直接的に介入できる仕組みもできて、それはある程度機能したようですが、一方で限界も明確になった形ですね。

 

さて、次の総理大臣は…

で、次の総裁(首相)ですが、菅さんになるだろうなーと思ってたらどうやらそうなりそうですね。残り1年という総裁任期と退任する安倍さんの評価を考えた場合、「次の総理」と言うより「安倍総理の代理」を選ぶのが無難です。

今総裁候補の中で、安倍さんの代理が務まる人と言うのがいないんですよね。外交面では河野さんが頼もしいですが、財政については緊縮派で正反対な上に女系天皇容認と来ています。

菅さんなら国民からの人気はそこそこあって、政治家からの信頼も厚い。財界からの期待も大きく、菅さんの出馬が報じられると、安倍さんの辞意表明の時に暴落した株価がぐんと回復しましたからね。

いずれにせよ、次の1年間が実質的な(ちょっと長い)総裁選挙活動期間ということになるでしょうか。

にほんブログ村 ニュースブログ 話題のニュースへ

コメント

タイトルとURLをコピーしました