軽減税率でスタバやマクドナルドのテイクアウトやイートインはどうなる? | ゴリFPのマネー術
テイクアウト可の飲食店、お客さんにとって分かりやすくするために、軽減税率適用してもしなくても税込み価格を同一にするよう調整しますって話。
まあ、そりゃそうなりますわな。
先の記事にも書きましたが、スターバックスのような店内利用かテイクアウトかが曖昧な場合、脱税になる可能性が出てきます。じゃあどちらの場合も、つまり店内利用で10%でもテイクアウトで8%でも、税込み価格が同一になるような価格設定にしようというのがこの話。
これだとお客さん側は混乱することもなく、スッキリします。「うっかり脱税」もありません。
しかし、お客さん側はそれで良くても、お店側はやはり複雑になるのです。
例えばハンバーガーのセットを税込み500円で購入したとしますね。客は最初、家に食べる予定だったので「テイクアウトで」と注文しました。ところが、店内に友人を発見。同じテーブルに座って一緒に食事をすることになりました。おっと!消費税10%になっちゃう!!
でも安心。このお店では、税込み同一価格設定ですから、支払額は変わらないのです。客は何も気にせずそのまま食事を楽しめましたとさ……
では済みません。
客が家に持ち帰るか店内で食べるかという選択によって500円という支払額は変わりませんが、店側が税務署に支払う消費税が変わってくるのですよ。
当初、テイクアウトとして購入した訳ですから、軽減税率が効いて消費税率は8%。つまり、
本体価格=500/108*100≒463円
消費税額=500/108*8≒37円
だったわけです。
ところが、途中で店内利用に切り替えたため、
本体価格=500/110*100≒455円
消費税額=500/110*10≒45円
となります。
店が会計の処理を修正しないと、客から預かった45円のうち、37円しか納付しないことになり、差額の8円を脱税したことになります。
さて、店側はどこまでちゃんとやりますかね?もしいい加減だったとして、税務署はちゃんと取り締まるんですか?
これが大手ファーストフード店ならまだ良いですよ。観光地の売店だとどうします?席が空いてるかどうかはともかく、まずは物を買おうと。たこ焼きをゲットして、さあ席が空いてるかな?と探す。空いてないから歩きながら食べようかと。この店がもし本体価格同一制を採っているなら、もう一度レジに戻り、差額を返してもらわなくてはいけません。税込み価格同一制であれば、客の動きを見て、最終的に確定したらレジの打ち直しをしなくてはなりません。立って食べてるお年寄りに「もしよかったらどうぞ」と丸椅子1脚差し出したら、レジ打ち直しですか?
これが、軽減税率なのですよ。
低所得者のためなんて言いますが、実態はこうやって企業の顧客サービスの足を引っ張るだけのイチビリ制度です。
あほらしい。
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