ガックリきちゃった前回の大阪都構想住民投票
大阪都構想については、前回の住民投票で、なんというかガックリ脱力してしまって、「もう大阪どうでもいい」くらいに思ってたんですが、もう1回やるとなったら応援しないという選択肢はないんですよね。関西人として、日本人として。
これ、何が大事かと言うと、NHKの問題と同様、国民(府民・市民)を食いモンにして既得権益の固定あるいは肥大化を目論む連中を打倒するという点なんです。今の世代がこれを残しておくと、次の世代も被害に遭い続けることになるんですよ。
竹山堺市長はなぜ市長を続けられるの?
堺市竹山修身市長の政治資金記載漏れという事件がありましたが、その額は収入・支出合わせて約2億3000万円にものぼります。政令市の市長ともなれば、それほどのカネが集まり、そして使えるというとんでもない権力を持つことになるわけです。
ついでに言っておくと、市に多大な貢献をしていた泉房穂明石市長は例の暴言事件で辞職するに至りましたが、竹山市長の方は辞職もせず、不信任案を提出されても否決となりました。いやはや、地方政治には一体どんな力学が働いているのか想像するとぞっとします。
そして、大阪市は人口270万人という、堺市の3倍以上の規模を持つ自治体です。鳥取県と島根県という2つの都道府県を合わせても人口100万人という事実を考えても、大阪市が「市」でいることの不自然さが分かると思います。
さて、私は大阪都構想大賛成派なのですが、昔から反対派の言うことに全く中身が見出せません。「間違っている」以前に、何の意味があるのか分からない、言論として成り立っていないものだらけなのです。
藤井聡
例えば、かつての住民投票に際して、京都大学教授である藤井聡氏は、橋下徹を「ヘドロ」「とんでもなく悪いヤツ」と呼んでいましたが、何がどうだから「ヘドロ」で、どんな風に「悪い」のか一切の説明がありませんでした。
んで、この人の学歴はと言うと、京都大学工学部土木工学科と京都大学大学院工学研究科という土木および土木関連学科を卒業。
ツイッターなどネットメディアで都構想関連情報を得てきた人たちにはすでに周知の事実でしょうが、大阪市役所には京土会という京大土木関連学科の学閥があって、彼らが市の建設事業を仕切っていると言います。
この記事を読むと、反都構想派の平松邦夫・元大阪市長からも批判の的にされてたんだから、笑ってしまいます。
藤井聡が口を開けば「新幹線を引け」「国土強靭化」「大阪市を解体するなんてとんでもない」などと言う理由がよーくわかります。そりゃ彼からしたら橋下徹なんて「ヘドロ」「悪人」呼ばわりしたくなる一方で、その根拠は口にできないわけですね。
中野雅至
これは最近の話。元官僚にして現大学教授である中野雅至氏は、吉村大阪市長と松井大阪府知事の出直しクロスW選挙について、「(政治は)誰でもできるのか」と批判。
これも突っ込むのが恥ずかしいくらい何言ってるのか分かりません。
中野氏は政治家でない誰かが政治家になるたび(つまり、当選1回目)に「誰でもできるのか」と批判されるんでしょうか?
しかも吉村市長は、市議会議員⇒参院議員⇒市長経験者で、その市長就任期間は松井知事とニコイチでいわゆる「バーチャル都構想」をベースに公務を執ってきた人です。そこらへんの知事より、知事の権能や実務については知り尽くしているでしょう。
彼がなぜ都構想反対派に回っているのか分かりませんが、反対派の理屈はおそろしく幼稚という例のひとつです。
ほんこん
「大阪府と大阪市が対立してるんやったら、二者で話し合うて決めたらええんちゃうの。都構想なんて大げさなことせんでええやん」(主旨要約)
この人、国政に関してはほとんど共感はできるんですが、なんせ話のレベルが「そこらへんのおっさん」の域を出ないんですよね。貴重な公共電波をそこらへんのおっさんの与太話に使うべきではないと思うの。
現状、大阪がうまく行ってるのは、府知事と市長の政党が同じで意思統一ができているからであって、構造的な問題は残ったままです。府知事と市長どちらかが別の政党になってしまった場合、あっという間に府市の対立は復活するでしょう。
「維新と言う政党がなくなっても府市が対立しないよう、構造そのものを変えてしまいましょう」
というのが都構想。「話し合えばええやん」という子供でも分かることが半世紀以上も分からなかったのが大阪であって、なんで「これからはうまくいく」なんてことが言えるんでしょうかアホですか。
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