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2024衆院選、なぜ野党で維新だけが負けたのか(前編)

政治・経済
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自公連立過半数割れ

2024衆議院解散総選挙、じっくり書こうと思ってたらどうせ書かないことになるので、ざざーっとまとめ。※表は日経新聞より

自民党・公明党の連立与党は歴史的大敗。二党合わせても過半数に届かず、さてどうしましょ。久しぶりに起きた国政の大流動化で、ちょっとテンションが上がります。

私のようなジジイになると時間の感覚もおかしくなってまして、「はぁっ!?自民党と公明党が連立!?んなアホな!」と思ったのがついこの間のように思えるのですが、振り返ると四半世紀。そろそろ、個々の政党の政治理念と言うものを整理し直す時期が来たのかもしれません。

 

立憲民主党は大勝利したものの

とは言え、国会議席は定数なので、大負けしたところがあればその分大勝ちしたところもあります。まずは立憲民主党。

公示前98議席から実に50議席増やして148議席を獲得。5割以上増加の大勝利です。が、あまりお祝いムードが感じられないのは、野田代表の暗さと、かつての民主党政権時代のトラウマがあるからかもしれません。またついうっかり与党入りなんてしてしまったらどう振舞えば良いのか、当の本人達も分かっていない可能性もあります。

また、この立民の大勝利はもうひとつ重要なことを物語っています。それは、結局日本国民は、国政において自民系vs民主系のプロレスを観たがっているということです。

「政治とカネの問題か。自公はあかんな、ほな立民に」

ある意味、準二大政党制が続いているようなものでしょう。

 

えっ?なんで自公と一緒に維新が負けたの?

いや、立民の勝利だけでは自公大敗分の議席の勘定が合いません。残った議席はどこに行ったかと言えば、国民民主党、れいわ新選組、その他です。

そしてなんと、ここに維新の姿がないのです。

今回の総選挙の主たる争点は「政治とカネ」問題でした。本来、支持母体を持たない上に「身を切る改革」を標榜する維新にとって、これほどの大チャンスはなかったはずです。ところがところが、結果は5議席減という無残なもの。

ちなみに、選挙前のメディアの予想では、20台、せいぜい30台前半という見方もありましたが、私はちゃんと「せいぜい5~6議席落とす程度だろう」と予想してましたからね、褒めて下さいよ。

さて、ではいったい、維新に何が起きたのでしょうか?

強いて答えを用意するなら、「維新には何も起きなかった、ということが起きた」となるのかもしれません。

 

国民民主とれいわが躍進できた理由

国民民主党は7⇒28議席の4倍に、れいわ新選組は3⇒9議席の3倍という躍進ぶりです。このメカニズムは何かと言うと、自民党に今回の「政治とカネ」のような分かりやすい不祥事が起きると、まず立民に票が移るのは当然ですが、言うまでもなく立民を信用できないという層も存在します。そうなると、立民以外の野党でやはり分かりやすくクリーンなイメージを打ち出す政党に流れていきます。(※もちろん、実際にクリーンかどうかは問題ではありません)

れいわの発信力や活動量は言うに及ばず。保守系政党に何か大きな不祥事があれば!と常に爪を研いでいたわけで、そのチャンスをものにしたわけですね。そして国民民主の玉木代表も持ち前のパフォーマンスの上手さで「手取りを増やす」をキーワードにし、がっつり票を持って行ったわけです。

 

俺はちゃんと警告してたからな!

さて、ここで当ブログの3年前の記事をご紹介。

2021年の衆院選で維新が大躍進を遂げたことについて書いているのですが、主旨としては、

「大勝利で浮かれるな!コロナで吉村さんの露出が全国的に増えた効果でしかない。維新はこれから国民民主党とれいわを意識して選挙に臨まなければならない」

というもの。

いかがでしょうか。我ながら正鵠を得た主張だと思うのですが、誰も褒めてくれないので自分で褒めておきます。

では、維新が私の理想通りの動きをしていれば、国民民主とれいわの増加分27議席を増やせたのでしょうか?そうだとしたら、今回70議席になっているはずですね。

何か、今となってはすごく浮ついた夢の話をしているようにも思えますが、いやいやちょっと待って。維新支持者はついこの間まで「人気ベースではすでに野党第一党」と浮かれていましたよね?実際そうだった瞬間もあったのですから。

野党第一党と言えば、100議席オーダーの話になってきます。そしてそれは、結構本気で皆さんが想像していた未来だったのではないでしょうか。それが2024年の現実世界では、38議席。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

と言うのはかつてのプロ野球の名将・野村克也氏が残した名言ですが、後編では、今回の選挙のどこに「不思議」があり、どこに「必然」があったのかをもう少し掘り下げて語ろうと思います。

 

というわけで、前編はここまで。

後編はさらに、
「お前らが甘やかすからこうなったんや!」
「斎藤知事騒動における維新のブサイクな振る舞い」
「国民に伝えたいことがないなら政治家なんてやめてしまえ」
みたいなことを書いていろんな人に怒られようかと思ってます。

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