まずは生イカナゴ1kgを用意します。
※以下で使う写真は全て2kgなので、イメージが少し違うと思います。
信じられない値札が貼ってあります。10年前だと980円とかだったんですがね、近年の不漁でここまで高騰してしまいました。タイミングとお店によっては5000円なんてこともあります。
それでも頑張って毎年作るのは待っててくれる人がいるからで、グラム300円の牛肉だったら別段高級でもないかと慰めながら今年も作ったわけですよ。
調理器具なんですが、IHヒーターより圧倒的にガスコンロの方が作りやすいです。なんせくぎ煮は、砂糖と醬油をたっぷり使う上に強火で長時間、煮汁がなくなるギリギリまで炊くことになりますから、局所的に熱が集まってしまうIHだと焦げ付きやすいんですよ。うちはコンロがIHで仕方なく使ってますが、イカナゴの時だけはカセットコンロを使うというのも手でしょう。
炊く量なんですが、1kgが基本です。うちはIHで2kgを炊きますが、要領を得てないとややリスクが大きくなります。
さて、調味料。
イカナゴ1kgに対し、
砂糖 220g
醤油 200cc
酒 30cc
みりん 70cc
土生姜 お好みの量を刻んで入れてください
この分量は私のオリジナルで、標準的なレシピはもう少し味が濃い目だと思います。私が元々参考にしていたレシピでは砂糖と醤油はそれぞれ250ずつとなっていました。当然ながら調味料をたくさん入れた方が持ちは良くなります。好みではないので薄めにしていますが。
この調味料類を鍋に入れて砂糖が溶けきるまで煮てください。
イカナゴはそっとザルに載せて軽く水洗いしてください。その際、イカナゴには触らないように。生イカナゴはデリケートですぐ潰れてしまいます。当然美味しくなくなります。お勧めの方法は、買ってきた状態のパックに直径2~3cm程度の穴を開けて、そこに水道水を流し込み、その勢いで出てくるイカナゴをザルで受けるという方法。イカナゴを傷つけずに効率よく洗うことができます。
調味料類が溶けたら、洗ったイカナゴを軽く水切りして投入します。その時もイカナゴには触らないように、そっと入れます。
火加減は強火で。
煮立ってきたら灰汁が出てくるので、掬っておきましょう。新鮮なイカナゴなら取らなくても良いんですが、ちょっと古くなってきているものだとえぐみが残るので取る方が無難です。
次第に煮立ち方が派手になってきますが、変わらず強火で。
写真では落とし蓋をしていますが、ぶっちゃけ無くても十分美味しくできます。むしろ浅めの鍋だと落とし蓋があることによって噴きこぼれの可能性もあります。
そのまま鍋には触れることなく火にかけたまましばらく待ちましょう。30分くらいでしょうかね。煮汁が減ってきたら中火にしましょう。
これが完成5分くらい前になるんですが、煮汁が上部にまで届かなくなるほど減ってきた段になってようやくイカナゴを混ぜます。と言っても、オタマや菜箸などを使うとイカナゴが潰れてしまうのでNG。鍋だけを持って「返し」ます。味付けや火の通りの偏りを防ぎます。
さらに煮込んで、焦げ付く一歩手前あたりまで来たら火を止めてざるに上げます。
冷まして、ある程度乾燥したら出来上がり。
うちはクルミを入れることもあるのですが、その際は、クルミを袋に入れた状態で程よい大きさに砕き、イカナゴを混ぜるタイミングで投入してください。
また、うちでは最近あまり入れなくなりましたが、水飴を入れると硬さと照りが出ていかにも「イカナゴのくぎ煮」っぽくなります。入れるならティースプーン1~2杯をイカナゴ投入直前(ハッキリ言って、途中ならどのタイミングでも良いんですが)に。
というわけで、来年の春、「よし、私もくぎ煮を!」と思い立ったらこのブログを思い出してまた見に来てください。
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