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音喜多駿氏の維新復帰から考える政党人事のあり方

政治・経済

サムネ画像は、音喜多駿公式ウェブサイトより拝借。

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オレ達のotktが帰ってきた!

今月(3月1日)、音喜多駿氏が維新に「復帰」した。役職は「政調会長補佐 兼 国対委員長補佐」とのこと。

「維新は現役の議員・首長という条件を排して党内人事をやるべきだ」と主張してきた立場からすれば、歓迎すべきニュースである。私の言う党内人事とは、代表&共同代表+いわゆる党3役のことを指す。その理由は「政党同一性の確保」である。※とは言え、今の私は維新支持者ではないだけでなく、現執行部が続く限り維新に一切の投票をしないと決めているのだが。

議員にしろ首長にしろ、言うまでもなくその立場は選挙の当落に左右される。今の維新の党規約は明確に民間人登用を禁止しているわけではないが、実質的には無理である……らしい。執行部人事が現職公職政治家に限定されると、選挙という水モノイベントで、党の意思とは関係なく人事がコロっと入れ替わることになる。

 

政策論の一貫性は誰が担保してくれる?

執行部が入れ替わっても党の理念や政策論はブレずに維持できるだろうか。自民党のような万年与党の大政党なら、むしろ先代と明確な違いを見せることも期待されているだろうが、弱小の新興改革派政党である維新が同じことをやっても「芯がない」と思われるだけではないか?特に政策理念という点において芯を通したいなら、政調会長と言う役職は重要になってくるはずだ。

音喜多氏と言えば2024年の衆院選で落選して以来、雲水活動家(と言っても維新周辺)をやっていたわけだが、この補佐就任で再度維新と言う組織に根を「半刺し」することになった。選挙には落ちても役職が付くのはかなり大きいだろう。どうせやるなら、一昨年の落選時にやっておくのがよかったと思う。

 

「社会保険料改革」って国民に理解されたか?

と言うのは、2025年の参院選、そして今年の衆院選で、維新が掲げた「社会保険料改革」が有権者に響いた様子が全くなかったからだ。維新は、社会保険料のキモである医療行政、特にOTCについて切り込んだ。だが、そのOTC改革案も一般人である私から見てスッキリするものではなかった。まず具体的な業務と金の流れを具体的な数字をつけて詳細に解説したのが猪瀬直樹議員だ。音喜多さんはその一段上のレイヤーからPR寄りの発信を続けていた印象がある。

問題はトップの吉村代表だが、彼の主張は「市販されている薬にまで保険適用する必要はない」だった。えっ?そこ?維新と言えば「行政の無駄をなくす」が実質的党是であり、OTC改革の根幹も、「診察」「処方箋」「調剤」という無駄な3ステップを削減することによって、病院や薬局を使いやすくしたり、浮いたお金を何かしらの形で国民に還元するものかと思っていたが、吉村代表の理屈は市販品で何とかなってしまう慢性疾患患者は損をするだけだ。どうも猪瀬議員の練っている理論が頭に入っていないらしい。

 

必要なのは「政策統合力」

OTC改革の話を詳細にし始めるとキリがないので割愛する。維新の党としての問題は「統合力」である。今、維新は大阪W選挙後のゴタゴタでガバナンスや意思決定プロセスという面での統合力欠如が露呈しているが、さらに大事な政策論構築においても統合力が全く見えてこないのはこういうところだ。

本来ならここでキーマンとなる役職は、代表に加えて政調会長だと思うが、今の維新政調会長はとにかく影が薄く、何をやっているか全く分からない。吉村代表の理論面でのPRも全く的外れだと指摘したら、もはや読解不能な言葉で吉村擁護をする支持者が出てくるだけ。少なくとも私の頭にある「常識」とはかけ離れている。

ならばやるべきはまず、代表や政調会長は、党が掲げる政策論においてどこまで責任を負うのかを明確にすべきだろう。そして政調会長の下に、特命秘書として各政策論ごとに「係」の役職を持たせる。音喜多氏だって本当にやりたいことは社会保険料改革なのだから、「政調会長補佐」ではなく「社会保険料改革番長」とかなんとかの役職を与えてしまえば良い。同じく猪瀬議員には「OTC博士」という役職を付ければ良いだろう。

この2人に医療面での社会保険料改革案構築を任せ、政調会長を中心にその案をチェックし、問題がなければ代表に上げ、党首討論で戦えるよう頭に叩き込んでもらう。これが政策論構築のプロセスであり、「統合力」ではないか?今の維新は、各政策論がまったく武器として機能していないのだ。まあ、「自民党のアクセル役」を自称している限り、オリジナルの政策論は疎かになって当然かもしれないが。

 

政党人事の積極的民間登用の現実的なやり方

さて、執行部の民間登用というのも、当然ながら、何の制限もなしにというのは現実的ではない。いや、それはそれでシミュレーションしたら面白いことは面白い。政党を株式会社のようにして、従来の党員資格は「党員株」とし、設定上限以内なら1人何株でも持てるとする。特別党員は1人100票とする、とか。だが、やはり現実的ではない。「代表または共同代表+党3役のうち2人は現職議員または首長」程度の制限なら可能なのではないか。内閣人事と同じようなものだ。

大事なことは「政党アイデンティティー」であり、もしその根幹に政策論があると認めるのであれば、政策論構築およびPRの時間的連続性が肝要になるはずだ。であれば、代表人事は流動的でよくても、ここの政策の「党内専門家」は流動的であってはいけない。「選挙で落ちればただの人」はガチ感の演出にはなるが、そこまで頑張って培ってきた政策論の継承ができなければ何の意味もなくなってしまうのだ。

 

役に立つ人間に報酬を与えるのは当たり前

そもそも、維新に限ったことではなく、「どう考えてもこの人は政策論構築やPRにこれほど努力してるのに議員でないというだけでタダ働きしてるのに、あそこのアイツは議員と言うだけでこれと言った仕事もせずにでかい顔して禄を食んでるのはおかしいだろ!」というモヤモヤは政治垢なら誰でも感じたことはあるはずだ。

給料の一部を寄付するというミクロの「身を切る改革」なんて誰も興味を示さないルールはとっとと廃して、その半分でも党の運営費に回し、役に立つ人材の登用や政治・経済のプロを雇うことに使った方がずっと良い。

その登用される人材を幹部が選ぶといろいろ差し障りがある、というような意見も見られたが、音喜多氏のように頑張ってる人間を雇って文句言うヤツなど放っておけば良いし、文句があるなら一般選挙の投票や代表選での投票行動で示せば良いだけだ。まさに株式会社がやってるように。

政党とは本来、「私的政治結社」であって、新興改革派政党である維新は「合理的な政策提案集団」であることこそ求められているはずだ。今の維新は、プロ政治家の組合にしか見えない。

 

 

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