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大阪・迷い鹿騒動で悪者にされる山下奈良県知事

政治・経済
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概要

2026年3月、大阪の都市部に1頭の若いオスジカが現れ、「大阪の迷いジカ」として大きな話題となった。3月中旬から東大阪市内で目撃が始まり、その後大阪市内の城東区・鶴見区・都島区などを移動。住宅街の公園や道路を悠然と歩く姿が確認され、多くの見物人が集まる事態となった。
このシカは人に慣れており、角に切られた痕跡から奈良公園のシカが迷い出た可能性が指摘されたが、正確な出所は特定されていない。大阪市は当初、被害がないことから見守り・誘導方針を取っていた。
しかし、3月24日夜にシカが大阪府警の施設敷地内に入り込んだため、25日に捕獲が実施された。捕獲後は「おおさかワンニャンセンター」に一時保護され、殺処分は行わず府内の施設への移送調整が進められている。

インフルエンサーの批判

この問題において、大阪からのシカ受け入れ要請を奈良県の山下知事が拒否したことで批判が集まった。これが、もう、とにかく、どうしようもないくらい頭の悪いものだ。このブログの趣旨はそこにある。代表的なものを紹介していく。

おなじみ、へずまりゅう議員。

「利用できなくなればポイ」というのが全く意味不明なのだがどういう了見だろうか。これを書いている時点で2.2万のいいねが付いているのだが、この2万人以上の人は説明ができるのだろうか。

 

知らない人だけどフォロワー6万人のインフルエンサー。なんか物凄い雑音を紛れ込ませている気がするが。

「奈良の鹿」のことを言っているなら、食料が不足しているなんて話は聞いたことがない。むしろ、インバウンドで鹿せんべいの与え過ぎで、一時は鹿が食べなくなり、今は規制がかかっているくらいだ。

仮にそういう事情があるにしても、それはそれとして対処すべき問題であって、今般の騒動の文脈で語るようなものではない。

 

橋下徹氏の理論は妥当か?

どうしてしまったのか、橋下徹。

奈良の説明に騙されている。奈良のシカの天然記念物指定に地域の指定はない。つまり奈良以外でも天然記念物に変わりない。

「地域の指定はない」と言うのは、そもそも天然記念物の法的な指定がアバウトであるというだけで、

ーーーーーーーーーーーーー
名称 奈良のシカ
所在地 奈良県奈良市
ーーーーーーーーーーーーー

と、実はこうなっている。当たり前だが、奈良なのだ。

仮に橋下氏の言い分に一理を認めるにしても、それを徹底するなら、宮島のシカだって「”奈良のシカ”であり天然記念物である」と言わなければならないことになる。

 

山下知事が「騙す」理由などどこにある?

これらはインフルエンサーレベルの代表的な発言を並べただけであって、山下奈良県知事への批判はこれだけではない。誰もかれもが、なにか山下知事が身勝手な判断をしたような言い様だが、「利用できなくなれば」とは一体何なのだ?「都合が悪くなれば」とは、具体的にどのような都合なのか。山下知事がなぜ「騙し」たり「誤魔化し」たりする必要があったのか。

 

鹿は年間12万頭以上殺されている

今回調べてみて驚いたのだが、野生の鹿がジビエ料理(あるいは飼料)として殺害されている数は、年間12万頭以上に及ぶ。1日当たりにすると350頭ほどになる。山下知事に「動物の命を何だと思ってるんだ」という悪罵を投げつける者もいたが(クマ被害でも同じように言うヤカラは一定数いるので無理もないが)、彼らはこの別の現実に何とも思わないのか。動物の命を尊いと思っているのなら、増え続ける鹿個体を抑制すべく、税金を使って避妊手術をしろ!と主張すべきだろう。もちろんその先には「食肉禁止」もある。

そんな鹿でも市街地に「迷い鹿」として現れ、メディアに取り上げられた途端、それは「可愛い動物」になり、皆が見守り、何とかして保護しようとし、果ては名前まで付けられて、大阪のイメージアップに利用される。そして、「心温かい横山大阪市長に比べて、山下奈良県知事は冷徹である」というような構図が作られる。異常だ。

 

法治主義を貫いた山下知事

山下知事が取れる選択肢のうち、最も安直で、自身が得するのは、「横山市長、ありがとう!ではこの子は奈良公園に戻しておきますね!あ、これお礼の柿の葉寿司です!」とでもやっておけば好感度は上がるし、何一つ面倒くさいことはない。

しかし、山下知事は法治主義=手続き論を重視した結果、「大阪で見つかった以上、たとえそれが奈良公園由来であってもそれは天然記念物ではなく害獣である」としたのだ。ここに知事裁量を強くして民意に阿るようなやり方をすると、それこそ橋下氏の言うように、「日本の鹿は全部奈良の鹿だ」と言って、宮島で見つかった鹿までが奈良に持ち込まれた時にどうするか?という問題になる。

 

そもそも「天然記念物」としての奈良のシカとは?

話を戻すが、そもそも「奈良のシカ」という天然記念物指定はかなり曖昧なものだ。その趣旨は、人間社会の中に”天然の”鹿がかなり大きな規模で共生しており、それが神の使いとして大事にされ、その関係が1200年以上もの長きにわたり受け継がれているので、これを守っていきましょう、というものだ。つまり、イリオモテヤマネコのように「動物の種として」保護の対象になっているわけではなく、「総合的に作られるその光景」こそに生物学的にも文化的にも価値があるものだ。本来なら「重要文化財」の方が相応しいかもしれないが、主役が鹿なので「文化財的要素が極めて強い天然記念物」となったと見て良いだろう。

橋下氏の言い分は、こういった実質的事情を無視した屁理屈だと言える。

 

大阪市だって対応には困った

大阪市だって、この辺の法技術的な話は弁えており、奈良公園由来であっても大阪で見つかった野良鹿は法的には「害獣」であり、だからこそ「見守る」しかなかったのだ。この鹿が普遍的に「天然記念物」であるなら、有無を言わせず安全に捕獲した上で奈良公園に返せただろうが、実際に大阪市がやったことは、大阪府警敷地内に入るのを待って、「自治体と住民」のマターから「自治体と行政機関」のマターに変化した上で、つまり、問題の焦点をずらすという裏技を使ってようやく捕獲できたのだ。

奈良公園に行って鹿に咬まれるなんてことはよくあるし、めっちゃ痛い。が、奈良の鹿は天然記念物であり、観光客だって鹿と触れ合うことを目的にしている以上、何も問題はない。ところが今般の鹿騒動は、捕獲までの経緯上で、たとえば子供が咬まれたりしたら、それは「野生動物による咬傷事故」であり、殺処分される確率はぐっと上がる。

 

選挙の話より政治の話をしろよ

言っておくが、私は(姉妹ブログでも分かるように)動物大好きだし、奈良公園も大好きで何度も行っている。だが、我々はメディアで注目を促された事物以外にある現実に目を向ける必要がある。鹿なんぞ掃いて捨てるほどいるのに、この鹿だけが特別で尊いものと思い込むのは、催眠効果だ。そして行政権者はマスメディアや安直な民意ではなく、法に基づいて判断しなければいけない。他の政策は全く知らないが、今回のことだけを見れば、山下知事は法を重んじる立派な行政官である。

いや、俺は特に彼を推してたわけではないが、彼が立候補した時に必死に応援してた維新支持者は何を黙っとるんだ!?政治垢って、選挙には夢中になるのに、本当の政治の話をする人はほとんどいないのよな。

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