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共感しない夫にキレた妻の話~男女間で議論が成立しない理由~

男女平等 ジェンダー
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共感しない夫にキレた妻の話

会話に対して「共感を求める嫁」と「解答を求める夫」のすれ違いの集大成のようなやりとりに男女で賛否両論…テクニックで補えるのではの声も – Togetter

ちょっと前にバズった男女間での会話が難しいって話です。

詳しくは当該サイトや、ツイート主さん(@hori_gotatsu_)のツイートを読んで頂くとして、ここではザックリ私の感想を書きたいと思います。

まず大雑把な一般論として、なぜ男はこういう返答をしてしまうかというと、「相手の言ったことに対して何かしら付加価値を付けずには返せない」のが男だからです。

相手の知ってなさそうな知識とか、自分なりの視点や分析などを披露せずにはいられないのですよ。もっとも、その付加価値に本当に価値があるのかはその人次第ですけどね。

じゃあなんで付加価値に拘るかというと、オスは会話に知的生産を求める性質があり、何かしら発展させたいという意識があるからでしょう。そこに「男のプライド」「サービス精神」が加味して空回りし、女性とは噛み合わない会話をしてしまうのだと思います。

要するに、普通に返したくないのです。
「今日は暑いですね」に対して、「そだねー」という何の発展もない同意は、男にとっては気持ち悪くてしょうがないのです。
「最近は太陽の黒点運動がどーだこーだ」
「いやいや、私が一時棲んでいたカリフォルニアではどーだこーだ」
と、知識を披露したりマウンティングしたりするのがオスという生き物だと思ってください。

女は「キレる」ことが許される?

次に個別の話。

まず、一つ目にして最大のポイントは、
「割とキレた」
ってとこだと思うんです。

というのも、これが男女逆の立場だったら、男ってクソ呼ばわりでしょ?
どれほどのすれ違いがあっても、男側に「キレる」という選択肢は基本的には(許されてい)ないんです。結果としてキレたとしても、それを誇らしげにツイートするという価値観はないのが普通の男だと思うんですよ。

何より、女のキレ方はせいぜい暴言で、その相手は耳を塞いでりゃ済む話ですが、男はキレたらその先には肉体(物理)的暴力が待ち構えています

肉体的暴力は核兵器と同じで、使ったら最後、そこに至った過程などどうでもよくなり、無条件に悪と見做されます。最近では女性の暴力というのもちょっとした社会問題になっているようですが、その気になれば男性はその身体能力でねじ伏せたり、反撃したりできます。

このキレた際の相手方への被害の大きさから、女性はキレるまでのハードルが低く、男性は高い=男性が理性が強くできているのではないか、と私は以前書いたのですが、やはりその時は「女に理性がないなんてムキーーー!」とツイッターでキレられた次第でして…。

このことはそんなに単純な問題ではなく、いろいろと補足することがありますが、それは別の機会に。

模範解答を示してくれない女性

この奥さんがキレた原因と言うのは、どうやら「ただ共感しておけば良いのに、浅い知識で素直な返答をしなかったから」というものらしいのですが、ややこしいのは、

とか

などと言っていて、かつ正解がどこにも書かれていないのです。

この投稿を読んでいる貴方が男性であれば、彼女や奥さんと口喧嘩していて「この終着点はどこにあるんだろう…」と頭がおかしくなりそうになった経験はありませんか?

貴方がもし女性であれば、彼氏や旦那さんに「なぜ伝わらないんだろう」とイライラが余計に増幅したりしたことはありませんか?

それこそが男女の違いなんですよ。

この女性も、あえて正解を書かないのではなく、書けないのです。ただイライラしているだけで。

で、この手の話でなぜ女性ばかりがイライラするのかと言うと、ご周知のとおり、女性は共感を求める性質があるからです。男性はそもそも共感しようともされようともしませず、「自分は自分、人は人」ですからイライラもしません。

ある物事についての知識の差や認識の違いが大きいと分かれば、諦めることができるのが男なんです。

夫婦間だけじゃない、男女の「共感」格差

過去にも書いたかもしれませんが、心理学や哲学を扱うあるコミュニティーで、女性に質問されたことを返答するとキレられたという経験があります。どんな質問だったかは失念しましたが、難しい話ではあったことは憶えています。

その女性とは仲が良く(もちろんネット上の話ですが)、お互いに常に温厚な態度でした。

しかし、問題がややこしいので、一度の返答ではなかなか理解されず、一度返答したことをさらに分解して丁寧に説明し直すというのを繰り返していました。丁寧に説明し直す=文章量はどんどん膨れ上がります。

すると突然、「あなたの言っていることは全く分からない。どういうつもりで書いているのか」と人が変わったようにぶち切れ始めたわけです。

念のために断っておきますが、我ながら口調も丁寧なままを心掛けておりました。何十人ものメンバーがいたので、分かりやすい表現があったのなら第三者の介入もあったのかもしれませんが、その時はなかったので、結局私の説明しかないということだったのでしょう。

こちらとしては、何が何でも分からせようと思っていたわけではなく、そこに質問があったから答えたのだし、それでも分からないのであればさらに丁寧に説明するを繰り返していただけでした。当然ながら、その分の時間を割いて、です。

別に分からないこと自体は罪でも何でもないし、その人のためだけに時間と労力を割いて文章を書いているんだから、感謝こそされてもなぜキレられるんだろうかという大きな「?」が残りましたが、女性とはこういうものなんだろうと若かった私は無理やり納得したのでした。

同様のことは質問掲示板でもありました。質問されたことに返答したら、予想してた回答と違うらしく、女性である質問者が不機嫌になったのです。質問内容は、社会系ではなく自然科学系なので、考え方とか解釈の幅みたいなものは問題にならないようなものだったのですが。

これぞ、「回答ではなく共感がほしいだけ」の典型例ですね。

男女間の口喧嘩は無理ゲーである

話を戻します。

「知識や推測をかぶせて余計なことも言うな。と言って女だからってただ共感を求めてるだけだから、ウンウン頷いておけばいいと思うな」

とこの女性投稿者は主張しており、模範解答は示していません。
つまり、男性は八方ふさがりになってしまうのです。

強いて推測するなら、「ナチュラルに共感しろ」という無理ゲーなんですよ。

そして男側に要求される能力は「ナチュラルに共感していると見せる演技力」ということになりそうです。

これが男性側にとっては実に困ったものでして、たとえば私が妻とケンカになった時でも、こちらは自分がケンカに勝ちたいなどとは思いませんからさっさと謝ってしまいます。しかし、「心がこもってない。悪いと思ってないのに謝るな」となります。

実はここが男女の認識の大きな差で、契約社会に生きる男性にとって、「発した言葉」こそが全てなんです。国家間の外交でも、本心が違うことなんぞ誰でも分かってることでであり、ある問題について謝罪の言葉があったかどうかとか、条約に批准したかどうかといったことこそが重要になります。

こちらは悪いと思ってないのに心を込めて謝るなんてことはできるはずもなく、ただ時間と精神力を無駄遣いしてケンカを続けるくらいなら、こちらが悪いことにしてでもこれを終わらせたいと思っているだけ。

そこで、なぜ心を込めることができないか、なぜ自分が悪いと思っていないのかと論理的に説明すると、「あなたはそうやって正論ばかり言う!」とさらに怒りを買うことになります。

「正論を言う」という理由で怒られてしまうのですから、妻とはケンカになった時点でやはり無理ゲーなんですよ。だから夫としては、いかに妻とケンカにならないよう日々を過ごすか、いざケンカになったらいかに謝罪に心がこもっているよう演技できるかに注力しなければいけないことになります。

結局「お互い様」

さて、男女のこういった違いは、「優劣」なのかと言うとそうではありません。もちろん、評価軸を設ければ優劣をつけることはいくらでも可能です。「囲碁将棋の強さ」なら圧倒的に男でしょうし、「他人とすぐ仲良くなれる」であれば女性でしょう。

男女の脳の差は、それぞれ「今とりあえず完成されたもの」であり、そうである必要があるからそうなっているものと考えられます。このことについても、詳しくはまた後日ということで、問題は、なぜそんな衝突する関係なのに、男女は一緒になろうとするのか、です。

それは簡単な話で、男女はお互いに違うから惹かれあい、お互いに違うからイライラするというだけのことです。つまり、相手に好感を覚えるのも嫌悪感を覚えるのも、その要因は同じなのです。

男性は共感力の高い女性に「女性らしさ」を見出し惹かれます。女性は論理的な思考力の高い男性に「男性らしさ」を見出し惹かれます。

そこにちょっとしたズレが生じたり、飽きたり、あるいは何か別の要因で嫌悪感を感じてしまった時に「坊主憎けりゃ」で好きだった部分まで嫌いになったりするわけですよ。

つまりは、「お互い様」なんです。

結婚12年でもこのレベルのケンカ…?

ちょっと驚いたのはこの夫婦が結婚12年を迎えるということ。

恋愛のトキメキには3年とか4年とかの期限があるってことが脳科学上も分かってるらしくて、結婚によって一旦リセットされたにしても3~4年で最初の倦怠期を迎えたり、どちらかが浮気に走ったりすることが多いんだとか。

最初の3~4年で「テンションが高い状態」による相手への幻想的な好意は剥がれ落して、いわば「本当の愛」だけが残る訳でして、しかも3~4年一緒に生活してりゃ相手についてたいていのことは知り尽くしちゃうわけで、そこさえ乗り切れば安定期に入るってことですよね。

それを考えると、
結婚12年でまだこのレベルのケンカするの!?
と思っちゃうんですよ。お互いに、あまりに相手のことを把握してなさ過ぎるのではないかと。

でも夫婦ってのはそれぞれの形があるので、この夫婦がこの先上手くいくとか近々別れるとか、そんなのは分からないし、大きなお世話でもありますね。

「こんなことでケンカしてるようなら近々別れる」なら、12年の間に何度もその危機はあったはずで、それでも別れずに一緒にいるならそういう夫婦ってことなんでしょう。まあ、ちょっと羨ましいところもあります。
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