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災害多発地を避けて住むのがダメなの?

水害 政治・経済
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災害多発地を避けて住むのがダメなの?

今回(令和2年7月)の九州豪雨は、死者63人、行方不明者十余名、住宅浸水1万軒超という大きな被害をもたらしました。

これについて橋下徹氏はテレビで、「反発を食らいますが」という前提で「済むところを変えていくことが必要」と発言。

そしてこのエサにビュンビュン飛びつくアンチ橋下達。

いちいちアカウントは紹介しませんが、非難の典型例を。

 

日本人が日本に住んで何が悪い!

橋下氏は「そこに住んでるヤツが悪い」なんて一言も言ってないのですが、タチの悪いアカウントは本当に←みたいにカギかっこを付けて、あたかも橋下氏がそう言ったかのように印象操作……というか改竄?しているわけですよ。

 

そんな簡単に引っ越しなんかできるか!

「引っ越せ~♪引っ越せ~♪いますぐ引っ越せ~♪」
などとも橋下氏は言っておりません。彼は今後の政策方針について提案をしているだけです。

 

この人は……ツイッターのテキストでしか見たことのない落語家さんですが、アンチ安倍&アンチ橋下を中心に10万人近いフォロワーがいるのでそのまま引用します。

「そこに住んでいたからこうなったと言わんばかり」と取るのは勝手だけど、「そこに住んでいたからこういう被害に遭う確率が高い」というのは科学的真理です。

しかし橋下氏が言いたいのは「そこに住んでいたからこんなことになるんだよ」ということではなく、「このあたりの区域はこれからも同様のことが起こりやすいぞ」という警告です。

国土面積で言えば日本の10分の1にも満たないのに、土砂災害の6割が九州で起きています。つまり、九州に住んでいる人は、九州以外に住んでいる人の13倍土砂災害に遭いやすいわけです。

なので、

どこにいたって災害に遭う可能性はあるだろ!アホか!!

という反論は、「お前こそアホか」としか言いようがありません。「ゼロではない」ことは、「全て同じ」ではないのですよ。

 

自分の家族が災害多発地域に住んでいたら?

私の家族や親しい人が災害の起きやすい地域に住んでいたら、その対策のアドバイスをするでしょうし、そのアドバイスのうちの一つは間違いなく「引っ越す」という選択肢が入ると思います。

例えば、南海トラフ地震が起きると、数分で人を飲み込むレベルの津波が到達する地域が日本にはありますが、これから自由に引っ越せるという前提において、わざわざそういう地域に引っ越すことは合理的かどうか。そこに住んでいるのが家族や恋人や親友であれば「できれば引っ越した方が良い」とアドバイスするのは、愛情ではありませんか?

この際に「日本人は日本のどこにでも住む権利がある」というのは、全く関係のない話なのです。「住まない方が良い」と「住んではいけない」は違うのです。

 

人類の歴史は「故郷を捨てる」の連続だった

今存在する人類は、大雑把に言えば、アフリカに住む人以外はアフリカという故郷を捨てた人たちの末裔です。

では、なぜアフリカで誕生した人類がアフリカを捨てたのか?

縄張り争いを避けるため、あるいは豊饒な土地を求めて、あるいは美味しそうな獲物がたくさんいるところを求めて、あるいは川の近くに、あるいはそれこそ災害の少ない土地を求めて。

人類の歴史は「故郷を捨てること」の連続であり、そうやって今の多様な人種と文化が出来上がっているわけですよ。

アフリカから外部への大移動は5万年ほど前の話らしいですが、5万年前の「故郷を捨てる」はまるで次元の違うものだったはずですよ。だって「のぞみ」とかハイエースとかってなかったでしょ?多分地図もない。明日食う物があるかどうかの保証もない。

 

今は高度な産業があって自分で獲物を獲ったり、米を栽培したりしなくても良い、交通手段が発達していて日本のどこへでもすぐ行ける。

故郷への愛着というのはこんな私にもありますが、だからといって今駄々をこねて大人を困らせるのが正しいことかどうか。

中には恣意的に情緒論を持ち出して橋下叩きをしたいだけなんてのもたくさんいることでしょう。

 

地方創生とは?

さて、この橋下氏の発言についてのひろゆき氏のコメント。

これが全てですね。

「地方創生」と言えばポジティブな響きを持ちますが、本気でこれをやろうとしたら、「得る」前に「捨てる」という作業が必要なのです。

人口増加トレンドにある状況では「地方創生」なんて楽なものですよ。だって何もしなくたって人は増えていくんですから。

逆に今日のような極めて急激な人口減少トレンドに入ってしまうと「地方創生」なんて絶対に無理であって、もしやろうとするなら、「10の地方を捨てて1の地方を活性化させる」という考え方が必要なのです。

「ポツンと一軒家」みたいな限界集落には、水道や電気などのライフラインを引く、あるいは維持するだけで物凄いコストがかかります。住んでる本人は「田舎ってエコ~♪」などと思ってるかもしれませんが、過疎地に住むということほど地球環境を破壊するものはなく、国の経済をいたずらに疲弊させてしまいます。

だったら話は簡単。

 

ポツンと一軒家を救う気概はあるか?

そういうポツンと一軒家みたいな家が崖の下だとして、いつ大雨でがけ崩れがあるかもわからないとします。橋下氏にプギャー!ってなってる連中は、この1軒のために、防護壁を強化しろ!水抜き穴を作れ!近くに冷暖房完備の避難所を作れ!って言ってるようなものなのです。

もしこれを極論と言うなら、だったらあなた方の言う許容範囲はどこまでか?と聞きたいですね。

少なくとも橋下氏は地方自治体トップの経験者であり、行政については一般人とは比較にならないほどよく知っています。

さあ、どうです?ポツンと一軒家をあなたの税金で救いますか?少子化対策もままならない国や自治体の予算をそこに回しますか?

 

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