大阪の感染者数、ピークアウトしたか?
マンボウでは足りないので、25日付で東京、大阪、兵庫、京都に3度目の緊急事態宣言が発出されることが決まりました。百害あって一利なしとはこのことですね。
感染者数動向に目を向けてみると、
大阪府に限っては、3月末に私が予言した通り、どうやらピークアウトした可能性があります。正確なところは後数日様子を見ないとわかりませんが。当ブログ愛読者の皆さんには申し訳ありませんが、新規読者の方もいらっしゃると思うので、毎度おなじみの説明をしておきます。
拙論においては、コロナ感染者動向を決める圧倒的に大きな要因は「季節」であり、その季節要因も「1次季節要因」と「2次季節要因」に分けられます。1次季節要因とは単に「寒くなれば人が死にやすく、温かくなれば人が死ににくくなる」というもので、2次季節要因とはこの場合、梅雨や花粉症のことです。いわゆる第2波は梅雨明けのタイミングと同時にピークアウトし、今回の第4波は花粉飛散量の収まり始めとともにピークアウトしています。これらの要因はヒスタミン分泌を促進させ、風邪症状を悪化させるために、コロナ感染者の炙り出し現象が見られることになります。
すると今後は?って話になりますが、次はやはり夏の梅雨およびエアコンの使い始めあたりにまた感染者が微増することになると思います。しかし、昨年の梅雨は記録的な長梅雨だったために結構分かりやすい数字が出ましたが、今年の梅雨が例年通りだとすると大した増加にはならないでしょう。
と言ってもこの増減予想もあくまでワクチンなしの前提であり、夏までに一定量のワクチン供給があればその数もぐんと減ることになると思います。
「変異株」は怖いのか?
変異株にどのような特性があるのかまだハッキリとは分かりませんが、とりあえず「従来株より感染力は高い」ということは言えそうです。しかし、感染力=怖さではありません。感染症の怖さは、ザックリ言ってしまうと「毒性×感染力」で決まります。
じゃあ毒性って何?って話になるんですが、これがちょっとややこしい。とりあえずの定義として「同一量のウィルスが引き起こす症状の程度」のことだとすると、「感染力が高いだけで、感染しちゃったら従来株と同じだよね」って話なんですが、変異株はどうも「症状の進行が速い」とされています。
これつまり、感染力の高さ=増殖の速さってことかもしれないわけですよ。増殖力が高ければ、当然感染後の体内での増殖も速く、その分従来株より早く症状が出る可能性があるわけです。早く症状が出るということは、体内で獲得免疫を形成する速度が劣位になるわけですから、重症化もしやすい。結果として、「毒性の高い株」と言うこともできるわけですよ。
た・だ・し。
この比較はあくまで「新型コロナウィルス」同士の比較であって、少なくとも日本人にとっての従来型新型コロナ感染症は非常に非力です。何度も言いますが、2020年の死亡者はどれだけ増えるかと思ったら、例年通りの計算より3万人も死者が少なかったわけで、これもう笑い話ですよ。で、実際のコロナ感染者も(私のざっくり計算では)インフル並みかそれ以上にいたであろうことを考えると、「コロナがインフルを駆逐してくれた」ってことになり、言わば、「なんか変な鳥が田んぼに飛んできたーー!えらいこっちゃー!!」って思ってたら、「そのカモという鳥は害虫ばっかり食べて米には一切口をつけず、大助かりした」みたいな話です。そんなコロナウィルスの「毒性」が多少強くなったところで「それがどうしたの?」なんですよ。
じゃあ二重変異株はどうよ?
これについてもまだまだ不確定情報だらけで何とも言えません。「と言われている」レベルの話を拾うと「ワクチンが効かない」というのが「不活化ワクチンのことなのかmRNAワクチンのことなのかあるいは両方」なのかでも話はかなり違ってきますし、「免疫逃避」というのが例えば3か月前に従来型コロナに感染した人にでも難なく感染してしまうのか、日本人の「ファクターX」も無視して毒性を発揮してしまうのか、まだ分からないのです。
一般的に病原体が変異するということは、その病原体の毒性が弱くなるということなのですが、これはあくまで長期的な話。短期的には恐ろしい毒性を持つ病原体に変異する可能性だってあるわけです。
今のところ、この二重変異株は増えつつはあってもインドでもまだ少数派とのこと。日本でも5例発見されたとのことですが、折しも我が国は4月下旬、ここから勢いよく温かくなっていく季節で、季節要因という絶大な勢力が味方についてくれます。
変異と言ってもコロナ系であることに違いはなく、ワクチンや免疫が一切効かないということはちょっと考えられませんから、やはりワクチンの供給が期待されるところです。
じゃあ二重変異株が主流になって冬を迎えたら?
もし二重変異株あるいはその他の新しい変異株が一切のワクチンも効かないウィルスだとして、そのまま冬を迎えたら悲惨なことになるのではないの?
そういう時のために政府や医師会という組織があるのです。今回のコロナ禍の過去の1年間はその予行演習だったはずなのですが、大阪で(数字の上では)医療崩壊が起きているにも関わらず、病床のコロナ開放率は2~3%のまま。1年以上、政府も医師会も動かず、一地方の首長が各病院に頭を下げて「病室をこじ開ける」という情けないことになっています。つまり、医療がひっ迫し、医療崩壊が起きても、政府も医師会も何もしないということが分かってしまったのです。これじゃあ「怖くない病気」も「人が死ぬ病気」になっちゃいますわな。
感染症そのものの怖さは先述の「毒性×感染力」で決まるわけですが、総合的な怖さはそこに医療供給力の除算が加わって、「毒性×感染力/医療供給力」となるわけです。つまり、分母である医療供給力さえ十分にあれば少々タチの悪い感染症だってさほど怖くはないし、逆に大した感染症でなくても医療供給力が(今の日本のように)極端に小さければ恐ろしい病気になってしまうわけですよ。
ところが情弱日本人は分子の部分ばっかりに注目してしまうんです。分母の部分は「医療現場は大変!」という演出で医療供給側が被害者であることをアピールし、バカが信じ込んでしまうのです。さらにこの分母部分を変えようとしたら物凄いエネルギーで行政改革をする必要があるわけですが、そんな話は面倒くさくて庶民はしようとしないし、そんな政治家も現れないのが悲しい現状です。
暖かくなったらマスクを外すべき
さて、去年の夏は日本人全員がバカみたいにマスクをしてましたが、あれどう考えても逆効果ですからね。
冬は人が死にます。春は三寒四温と花粉症で体調を崩します。しかし春も終盤になってくると今度は風邪をひきたくてもなかなかひけなくなりますし、風邪をひいたとしても重症化はしにくくなります。
目下のいわゆる第4波が私の見立て通りだとすれば、ここから急速に感染者数は少なくなってきます。するとどれほど医師会や政府にやる気がなくても、コロナ病床数にはゆとりができます。いざ何かあってもすぐに十分な医療サポートが受けられる体制があるわけですよ。
この、感染しても無症状か軽症ですむ時期にこそ存分に濃厚接触して感染しておくことによって、少しでも多くの人が免疫をつけておくのが吉なんです。
……って言うとだいたいトンデモ野郎扱いされるし、こう言ってる私も常識の圧力に屈して真夏でもマスクを続けましたけどね。
とにかくコロナはバカを炙り出す効果が凄くて、感染者が思いっきり増えた私の地元でも中学校の部活が「時短」で1時間になったりしてます。アホの極み。
コロナに罹りたくなければ、政治権力を含めたこういう集団の長の言うことを聞いていても全く意味がありません。個人個人の対策が肝要です。
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