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新型肺炎を怖がる前に。

咳をする女性 医療・健康

新型肺炎の世界的な広がりのニュースと、発祥の地である武漢の病院のいかにもカタストロフィーっぽい動画は我々に底知れぬ恐怖を与えます。が、ここで一旦分かっている数字を冷静に確認してみましょう。

中国では確認された感染者数が2000人、死者は56人とのこと。

 

「え!もう2000人も感染者がいて56人も死んでるの!?」

と怖がる貴方はちょっとおっちょこちょいかもしれません。
(言っておきますが、「新型肺炎を怖がるな」という趣旨の記事ではありませんからね)

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インフルエンザはもっと怖い?

例えば、我々になじみ深いインフルエンザと言う病気。これもかかった人が必ず病院に行くわけでもないので正確な統計がなかなか取れませんが、推定値ではざっと毎年1000万人、そのうち1000人に1人、つまり1万人が死亡しているとのこと。

これ、ちょっとビックリしませんか?

といってもこの「推定」は、インフルエンザが直接の死因ではなく、インフルエンザによって脳や内臓に疾患を持つ人が、その持病を悪化させて死亡したと思われる「超過死亡」という概念に基づいた算出です。まあ、それでも毎年これだけの人がインフルエンザによって死亡しているんだからすごい数ですね。

新型でない肺炎で、毎年10万人の日本人が死亡

さて、“新型”が付かない「その他の肺炎」はどうかと言いますと、これまた日本だけで毎年10万人が死亡しています。と言ってもそのほとんどはお年寄り。うちのじいさんも直接の死因は「肺炎」でした。つまり、「実質老衰」の肺炎死ということなんですよ。

で、新型肺炎。「2000人以上がかかって56人が死亡」と言ってもですね、罹患者および死者の年齢すらまだ分かってないんですよね。罹患者のうちどれほどの人が緩解あるいは完治したのかも分かりません。

56人のほとんどが20代30代の健康な人であるならめちゃくちゃ怖い病気ってことになるし、全員80歳以上なら「死ぬきっかけが新型肺炎だっただけ」でさほど怖がるような病気ではないということになります。

それでも気をつけろ!

繰り返しますが、新型肺炎は怖くないということでは決してありません。「新型」ってだけで、統計をちゃんと確認もしないで無暗に怖がるのはナンセンスだと言うことです。

まだまだ分からないことが多いということは、本当に恐ろしい病気かもしれませんし、今は大したことがなくてもウィルスは感染を繰り返して変異していきますから、これから恐ろしい病原体に“進化”する可能性もあります。となると、かからないに越したことはありません。

新型肺炎の予防法は?

何よりまず感染源に近づかないことですね。うちは近いもんだから家族で京都や大阪に遊びに行きますが、ま~ここ10年で中国人だらけになってしまいました。当然ながらしばらくは観光地には行きません。

インフルエンザと同じやり方で予防

ウィルス性の感染症と言えばインフルエンザ。インフルエンザの予防法をしっかりやっておけば新型肺炎にも通用するものと思われます。一番大事なのは手洗い。しばらくはやり過ぎというくらいにやっておいてもいいかもしれません。やり過ぎて手荒れになったら逆に感染しやすくなりますから、ハンドクリームも併用すると良いでしょう。

あとはつまらない話ですが、栄養のある物を食べて早寝早起きすること。

それと、風呂の入り方。病気にならない風呂の入り方はここに書いてあるのでご参照下さい。

マスクには意味がある?

インフルエンザの場合だと、実際にはウィルスが空気中を浮遊しているなんてことはほとんどないため、「ウィルス侵入を防ぐ」と言う目的においてはマスク着用はあまり意味がないとも言われます。

ただし、鼻・喉の乾燥を防ぐことができるので、ウィルスが侵入した後の防御力維持という点においては意味がありそうです。さらに、飴やガムで唾液を絶えず分泌しておくのも良いでしょう。唾液は天然の、しかも結構強力な消毒液です。

マスクをする最大の意味は、自分が持っているかもしれない病原体をまき散らさないことにあります。家族など身近な人のことを考えると切実さも増すでしょう。

人に感染させたら自分が損をする

武漢の病院の様子を見たら、自分だけのことを考えていたらロクなことがないということが分かります。患者が自分ひとりなら医者や看護師、ベッド、薬の数は足りていたはずなのに、一度に100人が押し寄せたら一気に不足することになります。

「この程度なら大丈夫」「自分だけはかからない」という根拠のない自信も、「どうせ自分がかかってるんなら他人も巻き添えに」みたいなモラルに反する考え方は捨てましょう。
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