中卒親でもできる幼児の英才教育
「0歳時からの英才教育」
なんてフレーズを見ると、赤ちゃんを持つ親としてはやはり気になると思います。
「この子が将来、勝ち組になるためには今から始めとかないといけないのでは」
などとね。
で、そういう英才教育って、どこかの大学の教授や意識高い系のママさんによって何かしらの「メソッド」が開発され、それを実行することだと思い込みがちです。いや、そういうやり方を否定するのがこの記事の趣旨ではありませんよ。うちでもやりたいくらいですから。ただ、いざ実行に移すのが面倒くさいんですね。
しかしながら、たとえ親に教材を買う経済力がなくても、たとえ親に学歴がなくても、たとえ親に時間がなくても、ある程度の英才教育はできると思ってるんです。
「英才教育」には大きく2つのやり方があるのではないかと思ってまして、一つは、
「よその子がやらないような学習方法」
もう一つが
「皆がやることをちょっとだけ早めにやる方法」
です。この記事では後者を扱います。
どういうことかっていうと、義務教育の第一歩である小学校では、まずひらがなカタカナを習いますよね。でもほとんどの子供は就学前に幼稚園や保育所に通っていて、そこでもある程度は文字というものを習っているはずです。その上で小学校に入学するので、ひらがなカタカナで躓く子供というのはなかなかいないでしょう。
そこに着眼するとですが、親の意識次第でもっと早く字を教えることができるのではないかと。
日記を書かせよう
うちの子の場合、4歳でiPadで字を教え始めたんですね(字を覚え始めたのはもっと前ですが)。iPadは私が使うために買ったもので、ご存知のように割と高価なものですが、今は機種さえ選ばなければ1万ちょっとでも十分教育に使えるもの、具体的に言うと7~10インチのアンドロイドタブレットがあります。これの「筆談パッド」というアプリが字を教えるのにすごく便利でした。これについてはまた改めて。
で、この間家を掃除してて発見したのですが、5歳位から日記を書かせていたんです。「きょうはばんごはんににくのあぶらみがでてうれしかった」とか「いうことをきかないでおしいれにいれられてないた」とか「USJのパレードがたのしかった」などと本人の字の書いてある日記を妻と二人でニヤニヤしながら見ていました。
1.「いつか覚える」よりほんのちょっと早めに意識的に字を覚えさせる
2.日記を書かせる
これ、お勧めです。
「日記を書かせる」と言うことが有効である理由は、「学問をやって一体何になるのか」という疑問を直接的に解消できるからです。今やってる学問が何かしら役に立つものであれば、それは「苦行」から「娯楽」に変わります。日本人が中高で6年間英語を勉強しても挨拶すらできないのは、実用する場がないからです。
その点、字を教えながら、「じゃあ『マリオ』って書いてみて」などと言うと、ほとんどの子供は喜んでそれをやります。一通りひらがなを覚えた後に日記を書かせると、学問が実用になります。そして日記を書くことによって今度は作文能力を付けていくことができます。もっとも、大抵の場合、親が横に付いてのサポートが必要にはなりますけどね。
「報酬」で釣るというやり方
さらに、「何かを書く」ということを癖付けるために、例えばゲームをやりたいと言えば、漢字や諺・格言の書き取りをさせるようにしています。
最初から東大入学なんかを目指す家庭だと、「テレビもゲームも一切なし」なんて環境を作る親もいるようですが、うちはそこまで考えていません。むしろ、テレビもゲームも必要だと思っていますので、やらせています。時には親と一緒に。
ですので、
「お勧めするのはお前の子供が東大に入ってからにしろ」
などと言われりゃ、うちのやり方では多分東大なんぞは無理でしょうから、是非よそのナントカメソッドみたいなものをご参考にして下さい、としか言いようがありません。
また、もし
「報酬で釣るような学習のやり方に意味はあるのか」
という疑問をお持ちの方がいれば、かなりの自信を持って「ある」と返答できます。
「報酬付きの学習」は、「強制のひとつのあり方」と言い換えることができると思いますが、塾に通って名門校に合格する子が、皆勉強が好きでやってたと思いますか?歌舞伎役者のほとんどは無理やり2歳や3歳で初舞台を踏ませられるし、名のある音楽家も「レッスンが苦痛でならなかった」と振り返る人の方が多いくらいです。
もしゲームがないと勉強しなくなったら?それは別次元の問題。あなたのしつけの仕方が悪いんだから、自分で見直して下さい。
参考までにうちの子の場合
現時点での実績を一応報告しておくと、うちの子は小学校入学時点で1年生の漢字は概ね習得しており、1年生の後半には漢字検定9級(小2修了レベル)に合格、2年生の後半には7級(小4修了レベル)に合格しています。
まあ、漢字検定という怪しげな組織に売上貢献するのは癪ですが、公的な検定ってこれしかないのでしょうがなく受けさせました。公立小学校に通ううちの子の場合、漢字検定が外部で受ける初めてのペーパーテストで、シビアかつ客観的に「合格」「不合格」という評価を下される貴重な機会です。
諺・格言も、ゲームをやらせる前に(もちろんゲームなんぞ関係なしでも良いのですが)ノート1ページか2ページ分の書写をやらせておいて、ゲームの時間が終わった後に、「今日勉強した諺を教えてくれ」と問いかけます。そこで記憶の二度焼きをすることによってより確実に覚えますし、意味を勘違いしていたら教えてやればいいのです。
やっているのは国語だけではありませんが、国語が最も手軽だし、知性の基本でもありますから最優先でやらせています。国語ができないと他の学問もできませんからね。夏休みには、5分でできる文章問題ドリルみたいなのがあって、それを毎朝2ページずつ程度やらせました。
4年生になった今では、高学年向けの理科・算数の参考書を買い与えて、理科なら「好きな項目を読んで、後から先生になったつもりでオレに教えてくれ」とやります。
算数は他の教科より少しだけ手間がかかり、どうしてもレクチャーが必要ですが、今はつるかめ算や旅人算なんかができるようになっています。
うちにその予定はありませんが、もし中学を受験することになっても、この調子で勉強させていれば、偏差値60台前半までなら塾なしで合格できるのではないかと思います。中学受験を予定していて5年生から塾に通わせるにしても、上の方のコースに入れてもらえるとは思います。
気が付いた時には行きたい学校の願書受付が終わっていたので結局セガレ君は公立中学に通うことになりましたが、進学直前に最初にして小学校生活最後の模試を受けさせたところ、偏差値は国算理で64でした。塾には一度も行きませんでした。
まとめ
このレベルの「英才教育」で良いのであれば、少なくとも小学校低学年までにおいては、親が直接サポートするための時間は正味15分以内で済みます。たった15分です。これだと「忙しい」という言い訳の効かない時間ですね。
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