くりぃむ上田晋也が“芸能人の政権批判NG”に敢然と反論!「安倍総理の風刺がダメなら、総理が吉本に出るのはどうなの」
TBS『サタデージャーナル』でMCのくりぃむしちゅー上田が、芸能人の政治的発言タブー視について反意を示したとのことで、少しだけ話題になっているようです。ここから発展する形で、鴻上尚史氏は「政治的発言が問題視されているんじゃなくて、政権批判だけが炎上している」と指摘。
政権批判だけが炎上する理由
鴻上氏の指摘はごもっとも。(大きく)炎上しているのは政権批判ばかりで、これは客観的事実と言って良いでしょう。ではなぜ政権批判ばかりが炎上しているのか。その理由は2つ。
(1)政権批判しているヤツがバカばかり
先に言っておきますが、政権擁護しているヤツが皆賢いということではありません。バカもたくさんいるし、その多くは「ネトウヨ」と呼ばれるに相応しい連中でもあります。
しかし、政権擁護側にはそれ以上に論理的帰結として政権を支持している人達がいて、国民の大勢を作り上げているのです。
それに対して政権批判側の理屈は目を覆いたくなるほど幼稚で支離滅裂です。細かい事例は挙げていくとキリがないのですが、ウーマン村本やローラの意見に真面目に耳を傾けようと思う方がおかしいのです。
(2)支持者の偏り
今年6月時点での「内閣支持率」はNHK調査で48%。つまり、国民の2人に1人は現政権を支持しているわけです。残りの半分がそのまま不支持になるのではなく、不支持は32%。さらにその32%のうち、特定支持政党があるかというと、これがなかったりするわけで、「政党支持率」で見ると野党全ての支持率を足しても10%に満たないという惨状が続いています。
つまりですね、「2大勢力が拮抗しているにも関わらず取り上げられるのが片方だけ」であればそれは明確に不健全と言えるわけですが、今現在安倍政権の代わりができるような政党も人物もいないわけです。安倍批判をする連中も、「だからダレダレを総理大臣に」なんてことは言わないのですよ。小林よしのり氏をはじめ、「安倍じゃなければ誰だって良い」などと無茶苦茶なことを言う始末で、これでどうやって(数字の上で)公平に扱えと言うのでしょうか。
支持者がそれだけいるんだから、アンチの炎上が大きくなるのは当たり前の話で、これはツイッターなどの個人メディアが民主主義的であるということの表れに他ならないのです。
実は、十分に政権批判は許されている
この件では、「炎上」だけが俎上に上げられていますが、炎上と言うのは主にツイッターで繰り広げられている個人メディアの“バズり”です。ではこれがプロのマスメディアになるとどうでしょうか。
TBS『サンデーモーニング』、テレビ朝日『報道ステーション』といった超メジャーな報道番組が番組を上げて政権批判を繰り返していますね。関西ではMBSの『ちちんぷいぷい』なんかも有名です。いわゆるモリカケ問題では、報道番組の枠に入る番組であれば、放送局を問わず一斉に安倍批判で国民を煽り倒しました。
さて、一体どこに「政権からの圧力」であったり、「政権批判をしてはいけない風潮」があるのでしょうか。むしろ広告代理店やスポンサーのコントロール下において、好き放題政権批判をやっているプロメディア(マスメディア)なのですよ。
広告代理店やスポンサーとは何のしがらみもない、どこにもお金が発生しない個人メディアとどちらが信用できるでしょうか。
そもそも芸能人が政治的発言をしなければいけない理由がない
なぜ一部の人はこれほどまでに、芸能人に政治的発言をさせたがるのでしょうか。政治的発言をしたいなら勝手にやれば良いんですよね。言論の自由が保障されているんだから。炎上するのは皆に見られているからであって、裏垢作って自由にやれば良いではありませんか。
芸能人が政治的発言をする際に本当に問題視されるべきは、「発信力格差」なんです。一般人のツイッター利用者のフォロワーが、大体数十から数百。発言の質によってはようやく4桁といったところです。対してモデルのローラは、ツイッター・インスタグラムともに400万~500万のフォロワーを擁しています。
フォロワーの数は、ツイートの質とはほとんど関係がありません。数十人のフォロワーしかいなくても、論理的な内容を書く人はたくさんいます。100万人のフォロワーがいてもバカはバカです。
ローラは最初から一般人の1万倍の発信力を持って意見を主張することができるわけですよ。皆が走って知り合いの家だけにチラシを入れて回ってるのに、ローラはヘリコプターから400万枚のビラを一気に撒くことができるわけですよ。
失礼ながら、ローラに環境学や政治学、経済学を語るほどの教養があるとは思えません。それは私だけではないでしょう。ところが、ひとたび彼女が「沖縄の海を守って!」とつぶやけば、万という数のいいね!が押され、そこに利権がらみ、政治がらみでいろんな人たちが押し寄せます。
つまり、芸能人が政治“的”発言をすれば、どんなに賢くても一般言論人の発言は相対的にゼロにも等しいレベルで価値がなくなってしまうわけです。そして、言論界のレベルが格段に落ちてしまうことになります。
何の知識もなければ勉強をする必要もなく、目にとまったことだけを呟けば、それが政治的発言として多大な影響力を及ぼしてしまうことって、恐ろしくないでしょうか。
結局、国民全員が賢くなるしかない
とは言え、芸能人の政治的発言を規制するなんてことはできるわけでもないし、するべきでもないと思います。我々は単純な報道だけではなく、解説や誰かの見解といったオプション情報まで求めているのは事実です。その解説がなければ、ニュースの本質も分からないケースがたくさんあります。「報道」と「非報道」の線引きも簡単にはできません。
我々小さな一般人ができることは、各々が考え、知る努力を続けることでしょう。そして、バカな芸能人にはバカ!と言うことです。
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