はい、タトゥーといえば茂木健一郎大先生。
タトゥーへの偏見を受け茂木健一郎氏が言及「差別は撤廃すべき」
この記事から引用します。
タトゥーと反社会的勢力を結びつける見方について「すべてのタトゥーの方がそういう行動に出るということは、集合論としてもちろんならない。ベン図を書けば、小学生でも理解できるだろう」と否定した。
「カラスが鳥だからと言って、全ての鳥がカラスだとは言えない」
んなこたぁ誰でも分かってる話なんですで、「集合論」だの「ベン図」だの、大人でもピンと来ない学術用語を使って「小学生でも理解できるだろう」というのが東大卒の茂木健一郎大先生です。
ここで大事なのは、タトゥー反対派は、
「日本で刺青といえばヤクザというイメージは根強いし、実際に今でも存在しているだろう。実際に刺青を入れている人のうちどれほどが反社会的勢力の人間かはともかくとして、刺青に対する嫌悪感はなかなか消えるものではない」
と言っているのであって、
「刺青入れてるヤツ、皆ヤクザじゃー!」
などと言っているわけではないのです。
集合論うんぬん関係なし。
自分の感性を、パブリックな場の運用のルールにせよ、と主張していると解釈できる
それ、お互い様ね。
むしろ、今回に限らず、これまでのタトゥーについての言動を見るに、茂木の言説って酷いんだわ。
じり(5)ドレスコードとの関連を指摘する人もいた。しかし、どんな服を着るかは、ドレスコードに応じてその時々で対応できるが、刺青、タトゥーはそうではない。刺青、タトゥーは、その人の生き方そのものだから、ドレスのように簡単に着替えるものではない。ここの違いがわからない人多数。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2014年6月17日
これは4年前の「マオリ族が大衆浴場に入れなかった事件」についての茂木のツイート。
これ物凄い矛盾なんですね。
「刺青を忌避する日本の文化は国際的恥」だと言うのなら、「刺青が神聖だとする文化も国際的恥」なんです。どちらもローカルルールなんですから。
茂木は、やたら自分が合理的な判断をしていることをアピールしますが、現行の科学から合理的に考えて、刺青が神と関係していたり魔除けになったり身分証明になったりする文化の方が非合理的で野蛮です。これ、茂木の理屈に合わせるとこうなるってことですよ。
私は、大衆浴場、海やプールでの刺青禁止は、そろそろ解禁してもいいのではと思っています。それは単純に外国人観光客がこれだけ増えてきてるし、刺青を入れている人のうちの反社会的勢力の割合はもう心配するほどでもないだろうと思うからです。
ただそれだけであって、茂木だってただそれだけを書けば良いのに、
「俺様は東大卒のエリートで、常に冷静で客観的で合理的で博識なんだから、お前ら偏差値50前後のサルどもは俺の言うこと聞いてりゃいいんだよ。こんなことは集合論的に認知的失敗をベン図で書けば小学生でもわかる」みたいな態度だからダメなんです。
タトゥーの許容派と反対派の対立は各々の文化に基づく美意識や倫理観の【対等な対立】の問題であるにも関わらず、茂木は自分が一方的に正しく、日本文化は国際的恥だと言い放っているわけですよ。アホなんです。
ちょっとググっても出てこなかったんですが、マオリ族騒動の当時、たしか茂木は日本の刺青忌避文化を「こんな極東の島国のローカル文化が~」みたいなフレーズでバカにしてたような記憶があるんですよね。
私の記憶が確かなら、茂木の主張はむしろ差別を煽るだけであって理解なんぞ得られるわけがないと思うんですがね。記憶違いならごめんなさい。
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