ヒカキンが猫を飼い始めたらしい
ユーチューバーのヒカキンが猫飼育 「保護猫を迎えてほしかった」との声には疑問も|ニフティニュース
ヒカキンが猫を買ったところ、「なぜ保護猫を飼わない」と批判が噴出したという、なんともスジ違いな話。
たしかにヒカキンほどの有名人であれば、たった1匹の保護猫を飼うことでも影響力はかなり大きなものになるでしょう。
しかしそれに対して、このようなツイートが。
ヒカキンがペットショップで猫を買ったら炎上したらしい。保護猫をもらってこいと。猫や犬をもらうのがどれだけ大変か理解していない人が多すぎる。以前、犬について調べたら、未婚ダメ、学生ダメ、60歳以上ダメ、賃貸物件ダメ、屋外飼育ダメ、転勤ダメ、小さい子持ちダメ、などのオンパレードだった。
— zapa (@zapa) 2018年7月23日
ご存知の方も多いと思いますが、犬猫保護のNPO団体から犬猫を譲り受けようとするとめちゃくちゃハードルが高いんですよね。私の知人(40代の息子と2人暮らしの60代女性)も保護犬を引き取ったんですが、その際は何から何まで調べられ、複数回の家庭訪問もあって鬱陶しかったと。それでも引き取れたのは、この団体がまだ緩い方だったからかもしれません。
いつものわんちゃんホンポ
さて、保護犬譲渡に関するわんちゃんホンポの記事です。
犬の里親の条件ってこれでいいの?「厳しすぎる」「現実的ではない」との声も|わんちゃんホンポ [おすすめレポート]
私は犬猫を探す側の気持ちも、保護団体側の意識もある程度は分かります。
この先の運命の知れないみなしごの犬や猫を1匹でも救いたいという気持ちがあるのに、職員から嫌悪感をぶつけられるような態度を取られたら、そりゃ気分の良いものではありません。
一方の保護団体側だって犬猫のこの先の人生がかかってる話で遊びではありませんから、ピリピリもするでしょう。
犬猫保護団体に過度な期待をしていはいけない?
ただですね、これは私の偏見だと思われても仕方ないのですが、この手のNPOに勤めてる人ってちょっとバランス感覚のおかしい人が多いのではないかと推測してしまうんですよ。
だって、相当に給料が安いはずなんですよ。なぜ他の職業を選ばなかったのでしょうか?これ、例えば介護職なんかもそうでして、めちゃくちゃ需要があるのに給料が安いと、本当におかしな人達がたくさん業界に入ってくるんですよ。
犬猫を救いたいという純粋な気持ちから?いやいや、その純粋さだってちょっと怖い。そんな想いがあるならなぜ獣医師になって、野良猫の去勢ボランティアでもしないんですか?想いはあってもスキルが付いていかないからですよね(家が貧乏で大学に通えなかったということもあるでしょうが)。
NPOに勤め始めて妙な権力意識が生まれてしまった人も結構いるのかもしれません。
もちろん、使命感と能力を兼ね備えた職員さんだっているでしょう。しかし、やはり特殊な業種であり職種ですからね、過度な期待を持たない方が良いではないかと思います。
それはさておき、私の本当に言いたいことをここから。
犬猫保護団体を叩くことに理はあるか
このわんちゃんホンポの記事は、保護団体への不満をぶつけるもので、例によってそれだけです。物事の根本を見ていません。(記事として意味がない、とは言ってませんよ。こういうことを夜に知らしめることはそれなりの意義はあるでしょう)
このライターさんは、
そんなことでは保護されるわんちゃんは減っていかないと思います
と投稿を結んでいるわけですが、では職員の態度が良くなれば殺処分される犬猫の数が本当に減るのかというと、とてもとても追いつくようなものではありません。
そもそもこの譲渡条件、そんなに厳しいものでしょうか?
例えば、我が家の近所にあるワンルームマンションは、明らかに生活保護者の需要を狙った家賃設定をしており、実際何人かは生活保護受給者(とは言い切れませんが、どう見ても無職)のようです。さらにそのうちの1人は猫を飼っています。どこでどうやって手に入れた猫かは知りません。
さて、この猫この後どうなっちゃうんでしょうね?その人は見かけまだ30代前半の若さですが、何年も同じ生活をしています。この後もその生活が続けられるのでしょうか。生保か親の仕送りかは知りませんが、後十数年続けばその猫も天寿を全うできるでしょう。で、その保証は?
また、つい先日も、大型犬を飼い始めたはいいけど、家族の犬アレルギーが発覚して、犬をベランダに放り出しているんだとか。この殺人的猛暑の最中、犬にとっちゃ悲惨な話ですよ。ちゃんとした家族があってもこんなことがあるんです。というか、家族がいるからこういうことにもなるんですがね。
保護団体を叩く前に、だな
とまあ、こういう事例を鑑みると、どこまで厳しくても厳しすぎることなんてないのでは?なんて思ってしまいます。
「じゃあ保護犬の引き取り手がなくなってもいいのか!」
と?
いやいや、本当の問題は、保護犬の譲渡条件ではないんです。
おそらく私と同じことを考えている人は少なくないと思いますが…
犬の場合だと、そういう保護犬の元はというとそのほとんどはペットショップやブリーダーなのですから、ペットショップやブリーダーからの購入・譲渡にこそ厳しい条件を設けるべきなんです。
猫と違って、犬はその最初の段階を断ち切ってしまえば、保護される個体も殺処分される個体もほぼゼロになるんですよ。
わんちゃんホンポの記者はなぜそこを書かないんですかね?
いつものことですが、わんちゃんホンポのようなサイトは、「文章として据わりは良く、共感は呼べるかもしれないけど、よく見ると物事の根本部分は避けて通り、解決法がどこにもない」なんて記事が本当に多いんですよ。
そんなことでは保護されるわんちゃんは減っていかないと思います
本質を分かっていながらこういう結びを書いているとしたら「性格が悪い」ということになりますし、本質を分かっていないからこういうことを書いちゃうのだとしたら「頭が悪い」と言わざるを得ません。
犬は善人ごっこの道具ではありません。
極めつけが途中のこの一文。
私は人に気持ちよく接する事のできないような人に、動物はまず救えないと考えます
いや、あんたどの目線からそんなこと言っとるんだ?と。
「据わりは良いけど中身も責任もない文言」の典型です。
だったらたとえ1年でも団体でバイトでもして自分が手本見せてくれりゃ良い。それでこそ「レポート」でしょうが。
たしかに、「中身がデタラメでも読んでる人が気持ちよくなればそれで良い」と言うのがわんちゃんホンポのポリシーだと言われりゃ、ものすごく納得できますけどね。
まとめ:ペットショップの購入にこそ厳しい条件設定を
本当の問題は、保護犬の譲渡に厳しい条件があることではなく、ペットショップおよびブリーダーからの購入・譲渡にまともな条件がないことです。
金儲けを目的としていない団体の前に、動物で金儲けをする団体こそ我々が注視しなくてはいけません。
私がここでギャーギャー喚いても、このブログを読んでるのなんか家族親戚、一部のファンの数十人くらいにしか読まれませんが、わんちゃんホンポのような人気サイトになると1本記事を書けば数十万人が読むことになります。その責任は1万倍なんですよ。
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