息子のIQが存外に高かった
数か月前の話ですが、うちの息子のIQ(知能指数)を計測してみたんです。と言っても大げさなものではなく、ネットでできるやつです。ネットでできるものとしては問題数が多くて、それなりに信頼できそうなサイトなんですけどね。
年齢別に分かれていて(IQとは本来そういうものですが)、うちはちょっとだけ厳しめに一つ上の年齢で試してみました。
結果、「140以上」(140以上は測定不能)と出まして、東大どころかMENSA入会レベルだったんです。
息子の頭脳自慢?
とんでもない、その逆です。これは「IQテストの結果、高い数値が出た」というだけのことで、それ以上のものではないんです。
そもそもIQ(知能指数)とは何か
実はIQって簡単な概念なんですよ。例えば、6歳の子でないとできない問題を5歳の子が解けたとしたら、
6÷5X100=120
これで、IQ120と算出されるわけです。
同じ問題を4歳の子ができたら、
6÷4X100=150
8歳の子であれば、
6÷8X100=75
となります。当然平均値は100となるはずです。
つまり、IQとは100を平均とした「頭の良さ」の指標であるわけです。
ところが根本的な問題として「頭の良さ」とは何ぞやって話になっちゃうんですね。
総合的な知性=頭の回転力x知識
という方程式を作りましょう。大体の人はご賛同頂けると思います。
この方程式における「頭の回転力」が一見IQに見えます。
しかし、頭の回転力だって、個体差はあるとしても、訓練によってある程度は強化されるはずで、その根っこには「素質」というのがあるものと思われます。分かりやすい話をすると、同じような問題を解いたことがある人にIQテストをしても、それはすでに訓練を受けた結果なので、本来の頭の良さなんてなかなか分かりません。
IQの考案者は、おそらく「脳の素質」を計測する意図があったのでしょうが、年齢を重ねるごとに、訓練によって増強され、経験も増えるため、純粋な素質とは乖離していくことになります。このため、大人のIQ測定は精度が落ちると言われています。つまり、齢を重ねるごとにIQと学力偏差値が近似してくる、ということですね。
知能指数が高いことは良いことなのか
さて、話を戻します。
うちの子がIQ140超えで喜んでいるかというと、全くそんなことはありません。
一般的なIQテストには絶対的に欠けているものがありまして、それは「文章読解力」や「国語表現力」なんですよね。要するに、理系に偏りすぎていて文系の能力を確認できないのです。
息子の場合、この文系の能力が相当欠けており、その点においては「頭が悪い」のです。そして、残念ながらこれは完全に私の遺伝です。
私も今の息子より少し小さい頃にIQテストを受けたことがあって、125だかなんだかの数値が出ました。数値だけ見ると、東大にも入れる(はずの)相当頭の良い子だったわけです。
ところが息子同様、私には文章読解力がありませんでした。とにかく本が読めないのです。漢字はよく知ってるんですよ。でも、そこにどういう内容のことが書かれているかが分からないんです。
大人になった今でもそうで、活字であろうが音声であろうが、ある時間内に処理できる情報量が決まっていて、それを超えた途端頭がバグるんですね。
30秒で済む話を30分かけて喋る人なんかの相手はもう地獄でして、
「つまり、どういうこと?」
を心の中で連呼しています。それすら3分しか持たず、それ以降は完全に諦めて別のことを考え始めます。
で、処理できない部分は自分の脳内で補正して、
「本質としては、こういうことだろう」
と、すぐ大局的な判断に移るわけです。
それでもIQテストは必要
「頭の良さ」というと、どうしても理数系の脳の性質を思い浮かべがちですが、本当はどちらも大事だし、むしろ実際生きていく上で大事なのは国語能力でしょう。よく観察してみると、「国語は得意だけど算数は全くダメ」という人は実際にはあまりいません。言葉を正確に操れる人は論理的な思考ができるということであり、理数系のセンスもある程度保証されているんですよ。
えっと、ここから本当に言いたいことは、「子供の読解力を向上させる方法」とか「学校教育のあり方」であって、その脈絡上に「なぜIQテストが必要なのか」も出てくるのですが、投稿を分けます。
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