あのブロック塀はものすごく分かりやすい違法建築だった
大阪地震で、倒壊した小学校のブロック塀の下敷きになって小学生女児が亡くなるという痛ましい事故が起きました。
そしてこのブロック塀は違法建築だったと断定されました。
「違法」の要素は、ブロック塀の高さで、2.2メートルを超えて造ってはいけないのにこのブロック塀は3.5メートルだった、と。
中身の問題かと思ったら高さの話で、しかもこの基準と実際の塀の高さの乖離は、知ってさえいればどんな素人でも分かるものです。何でしょうね、このユルユルさ加減は。
何でもかんでも話を繋げたい訳ではありませんが、モリカケ問題で国会運営費をいたずらに浪費したのが数百億円だと言われます。今般のようなブロック塀の調査と修繕にかかる費用はせいぜい数十万円。国と市では行政区分が違うものの、我々が支払う血税の使い道としては同じ。バカ議員のために使われた税金のうち、少しでもこういう公共建造物の見直しと強化に使ってくれていれば、少女の命が助かっていたかもしれないと考えると、なんとも切なくなってしまいます。
大阪のブロック塀は脆い?
ツイッターでは、「大阪のブロック塀はいい加減な造りのものが多いから、地震が来たら離れろ」なんてツイートも見られました。
まあ、想像はできます。関西は、阪神淡路大震災以前は地震とは無縁の(正確に言うと、「最近の人はそう思っていた」)地域でしたから、ブロック塀なんてセメントで固めりゃそれで良いと思う業者が多かったのかもしれません。あ、実際のところは私も知りませんからね。
で、問題は似たような構造のブロック塀がどれほどあるか、ですね。今回のブロック塀は高さが問題でした。しかもその高さは、建て増しによって高くなったもので、その建て増し部分こそがいい加減だったことが高さと相まって倒壊に至ったようです。
確かに多少いい加減でも、人間の身長程度なら死に至るような大怪我の確率は格段に減りますし、そもそもそうそう倒壊もしないでしょう。だったらそこを通る地域住民が見て分かる話ですから、もしそんなブロック塀があったら注意したいものです。
いまだに照明や電光掲示板が落ちてくる
それと、今回の地震で気になったのは、未だに建物内の照明や駅の電光掲示板が落下すること。こんなの何とかなるはずでしょう。過去の記事でも書きましたが、我々はすでに、木造ですら震度7の地震を複数回食らっても倒壊しない建築技術を手にしています。津波と違って、地震そのものは何とかなるんです。
震度6弱程度で建物はダメージを受けない。ところがブロック塀が崩れてきて子供を死なせてしまう。実にバカバカしい話で、行政の怠慢だと言って良いと思います。公共性の高い建物から行政の指導を入れていくべきではないでしょうか。建物さえしっかりしていれば、あとは何とでもなるはずでしょ。
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