新元号「令和」で思うこと
新元号は「令和」だそうです。とりあえずおめでとうございます。
しかし何だったんでしょうね、あの予想合戦。予想なんかしたって意味ないでしょう?どうせそんな予想を外して選考されるんだから。
国民の予想か希望か知らんけど、アンケート採ったら「平和」なんてものが1位だって。一般名詞と同一の元号なんてあるの?
4月1日の新元号発表の特番(?)の中で街頭インタビューやってて、ある家族のママが答えてたんですが、「木のように美しく」という意味を込めて「木美(きみ)」ですって。
別にこの人、何を悪い事したわけでもないんですが、なぜこれを放送しようと思ったのかは甚だ疑問に思います。隣にはお子さん、さらには旦那さんもいたと記憶してるんですが、私が旦那ならフリップに書いた時点で「おい、何書いてるんだ、みっともない!」ってなっちゃうと思います。現実の私の妻ならそんな回答は絶対にしませんが。
何というか、当ブログで度々取り上げるキラキラネームが生まれるメカニズムがここにあると思うんですよね。つまり、男性がストッパーとして機能していないってこと。
いくらなんでも軽薄過ぎではないかい?
同じチャンネル(フジテレビのことですが)では、新元号発表と同時に、どういうわけかゴールデンボンバーが即興で歌を作るとか何とかって企画をやってました。最後まで観ていないので、どうなったかは知りませんが。
えーっとですね…。
前回の改元、つまり「平成」が始まったのって、昭和天皇が崩御した次の日だったもんだから(明治以降は、崩御をもって代替わりなので当たり前なんですが)、暗鬱な自粛ムードの中、いつの間にやら小渕さんが額縁持ち出して「はい、“平成”になりましたよ」てな感じだったんですよね。
今般の、いわゆる「生前退位」によって天皇の崩御を伴わない改元が実現したおかげで、この軽薄なバカ騒ぎもできたわけですよ。
あ、「明るい改元」については大賛成なんですよ、私も。ただ、軽薄にもほどがあるんじゃないの?って感覚を覚えただけです。
「令和」という元号について
「新元号はカ行で始まる」
という無意味な予想や
「新元号に“安”の字が使われていたらもう元号なんて使わない!」
というイデオロギーの頭上を飛び越えてきた「令和」ですが、女性的な響きとは裏腹に、その字からは相当保守的な印象を私は受けました。「令」の字はみんな「まさか」だったでしょう。
「平和」だの「安久」だのと頭の悪い予想で盛り上がっていた巷間の期待を打ち砕くという意味では、結構痛快なものがあります。「昭和」「平成」が分かりやすすぎたので、「文」とか「承」といった、元号に高頻度で出てくる割には抽象的であまりピンと来ないものを持ってくるのではないかと思ってたんですが、「令」もその類でしょう。
「令」の意味
「令」には「律令」「命令」「令日」「令嬢」なんて熟語がありますが、「ルール」「上からのお達し」「良いこと」といった意味を持ち、より根源的には「神の思し召し」みたいなニュアンスを持つらしいです。
やや拡大解釈と穿った見方で考えてみると、安倍さんがこれを選んだのは「憲法をもって平和を実現する」と言うような理念があったからかもしれません。
知的下層にいる人に分からないのは当たり前
で、国民の感想はと言うと、
新元号「令和」第一印象を調査 最多は「あまり良くないと思う」 #ldnews
とのことです。
そう、これで良いんです。なんせ「日本人の3分の1は日本語が読めない」のですから、「あまり良くないと思う」が30%と言う結果はほぼ一致ってことでしょう。(いやいや、分かってますからね。国語力があっても「良くないと思う」って人もいることくらい)
「平成」も当初は不人気だった
ちなみに、「平成」も最初は多くの人が強い違和感を持ってたんですよ。その前の元号が60年以上続いてたってこともありますが、「ショーワ」という締まった発音に対して、え段の長音が2つ並ぶ「ヘーセー」ですからね。なんとも締まりのない間抜けな元号、みたいに言ってたんですよ。ところが、あっという間に馴染んでしまいました。変化を怖がるくせに、変化してしまうとすぐに順応すると言うのが、良くも悪くも日本人ですね。
にほんブログ村
※見出し画像は、フジテレビ『FNN特報「列島縦断LIVE!ようこそ新元号SP」』からの引用です。
コメント