昔、中学受験と言えば、偏差値の低い公立に行かせたくないから偏差値の高い私立や公立に行かせるのが目的でした。もちろん主たる目的は今でもそうでしょう。
が、実際に今の公立中学の問題はそれだけではありません。
クラブ活動がとにかく少ないんです。
私は私立中学だったので弓道やラグビーなど、中学としてはマイナーな競技まで揃っていましたが、今の公立中学となると柔道や剣道すらありません。畳敷きの道場があっても部員が揃わずにクラブが成立しないのです。顧問のなり手が少なく、教師側も熱心でないというのもひとつの原因でしょう。
無理だろうけど学校の統廃合を
私は、学力の面でも公立小中学校の統廃合を進めるべきだとかねてから主張しているのですが、部活の面でもそのメリットは非常に大きいものがあると思います。
部活の種類の少なさは、生徒数の少なさによるものなのですから、統廃合をしてマスを大きくすれば良いんです。その方法は中学同士を合併させるのもアリだし、高校と統合して中高一貫校にしてしまうのも良いでしょう。
ただし、中高一貫制だと同年代の数は統合前と変わらなくなるので、部活全体の人数は揃っても試合に出られないなんて可能性はあるにはあります。
と言っても、簡単ではありませんよね。少子化で廃校になる学校は増えているものの、ここで主張しているのはもっとドラスティックなものですから。
いっそ部活は外注してしまおう!
もし学校の統廃合をしないとするなら、部活はいっそ外注に回してしまうというのはどうかと思います。
例えば少年野球をやってる子が中学に入学して野球を続ける場合、大きな選択肢が2つ用意されます。すなわち、学校の野球部に入るか、外部のクラブチームに入るか、です。少子化で少年の野球人口も減っていく中、実にもったいないことにそこで分裂してしまうわけですよ。
だったらもう学校の野球部なんて解散してしまって、全員外部のチームに任せてしまえば良いんです。学校のグラウンドが空くことになるから、使わせてもらえば良いんですよね。所属の学校は必然的にバラバラになり、連合…というか混合チームになります。当然、中学対抗試合は廃止、クラブチームあるいは地区対抗の試合のみになります。グラウンドを使う他のスポーツも同じようにして、生徒たちの不公平のないよう、グラウンドを使用する学校は1カ月ごとに入れ替えます。
単位は「学校」から「地区」へ
もちろん形としては学校のクラブ活動としてもOKです。要するに単位を学校から3~4校を含む地区にしてマスを大きくできれば良いだけなので、「名義」は何だってかまわないわけですよ。
これだとそれまでなかった柔道部だって部員が揃うだろうし、設備がちょっと面倒くさい弓道部だって練習場を限定することによって創設できそうです。
ちょっと調べてみたら、今の学校では「部活動指導員」という公的な立場が認められているそうです。それまで曖昧だった部活指導員(監督、コーチ等)が教員と同等の扱いを受けることになったそうで。
私が主張するのはそれのオプションみたいなものですね。どうせ外部の人に頼むのなら、学校と言う単位なんて気にする必要ないでしょ、と。
コメント