「30℃の気温は暑いのに30℃のお風呂は寒いのはなぜ?」
Yahoo!知恵袋から引用する形で話を進めます。
この質問に対して「ベストアンサー」に選ばれた回答ですが、これは違います。というより、この質問の回答としてはかなり不適切です。
「気温30℃と言っても、コンクリートやアスファルトからの輻射熱もあるのだから、実際にはそれより暑い」
ということで、かつ暑い・寒いの基準を体温に置いてらっしゃるようです。
だったら、夜の家の中の35℃は「涼しい」と感じられるはずですが、そんなことはありません。35℃の気温は、対策を採らずに寝てしまうと熱中症で死ぬレベルです。
人間の体は冷やし続けてなくてはならない
この質問に対する正解はその他の回答者が答えていらっしゃいます。
人間は生命維持活動の副産物として絶えず熱を産生しています。それが体温であり、大体36~37℃くらいの温度ですね。
この熱は間断なく次から次へと作り出されるものなので、冷やさなくてはいけません。冷やしてバランスが取れる温度を「心地よい」と感じるのであって、それが体温と同じ36℃だと「暑い」のです。そして、空気の場合、そのバランスが取れる温度が大体20~25℃の間にあるわけです。
同じ温度でも空気と水で感じ方が違うのはなぜ?
一方、同じ温度でも水だと感じ方が違うのはなぜでしょうか。例えば、30℃の水は、泳ぐのが前提であれば良いのですが、お風呂としては冷たくて入ってられません。
その理由は、空気と水とでは比重(ある回答者さんは「質量」と書いていますが、正しくは「比重」です)が800倍近く違い、熱を吸い取る力も格段の違いがあります。
つまり、「人体の冷却剤として、30℃の空気では不足、30℃の水だと過剰」ということになるわけです。
質問掲示板には内容を監査する人はいない
学術系の質問ではちょいちょい見受けられますが、間違った回答を質問者がそのまま受け止めたとしても、質問掲示板にそれを監査する機能はありません。
あくまでユーザー同士の自由なやり取りの場でしかないので、回答内容が保証されているわけではないんですよね。
利用する際はそういう前提を頭に置いてってことです。
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