犬の攻撃性の修正方法~「犬が咬む」のではなく「あなたが咬ませている」~

檻の中の犬 攻撃性
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テレビでスリップリードが紹介されたらしい

何やら地上波テレビで、有名なドッグトレーナーの人がスリップリードの有用性を紹介していたらしく、お散歩仲間の間でも話題になってました。中にはAmazonで注文した人も。

わし、さんざん言うてたんやけど……そこらのおっさんに100回言われるよりテレビで1回見る方がはるかに影響力が強いんですね。

自分の犬の攻撃性に鈍感な飼い主

それはさておき、つい3日ほど前のこと。

毎日犬の散歩してたらいろんなお友達もいるんですよ。中には問題のある人だって結構います。

ある問題犬がいまして、飼い主自身もその子がけんかっ早いことは認めてるんです。

で、いつもの光景なんですが、よその犬と目を合わせて数秒、突然ワワワワン!と噛みつこうとするんですね。その都度、その場はちょっと騒然として、「今のどっちから!?」なんて話になるわけですよ。その日もそれがありました。

私、敏感なんで、吠える前から観察してるんです。そして、その犬が先なんですよ。

「タロウでしたよ。その前から睨みつけてましたしね」と私。

すると飼い主のマダム、

「そうでしょ、ああやって睨みつけるんですよ!」

……

………

いや、分かってたんやったら何とかせえや!!

そしてそのマダムはさらにこう言うのです。

「こういう子なんです」

と。

いやいや、そういう子にしたんですよ、あなたが。

理不尽にぶち切れてる自分の犬を可愛いと思えるの?

こういう飼い主の思考回路が不思議でならないのですが、自分の犬がよその犬に咬み付こうとするところを見たいものですか?狂ったように吠え立てる姿を見たいですか?しかも正当な理由なんてなく、ですよ。ほとんどの人は嫌でしょう。私の場合、自分の犬なら可愛いとも思えませんよ。

問題だと思うのなら治そうしなさいよ。じっと見ててどうするんですか。

犬はちゃんと前兆を見せている

犬の中にはケンカッ早い犬、凶暴な犬がいます。しかしそのほとんどは、凶行に及ぶ前に前兆を示してくれます。修正はこの時点でしなければいけないのです。咬み付こうとしたり、吠え始めてからではなく、です。

中には前兆なく凶行に及ぶ犬がいて、それこそタチが悪いのです。修正がしづらいんです。

気に入らない犬同士はメンチを切り合います。標準語で言うところの「ガンの飛ばし合い」ですね。で、私はこの光景を無数に観察してるんですが、メンチ切り始めてから攻撃行動、つまり咬みに行くまでの時間って大体3秒なんですよ。吠え始める時も同じです。3秒以内というパターンはありますが、3秒以上ということはなかなかありません。

この3秒って相当余裕のある時間ですよ。この余裕のある時間内に対処をすれば良いのですから、結構簡単なものなんです。

修正の方法

やり方は、シーザー・ミランなら例の「シッ!」でわき腹を突きます。シーザーは簡単そうにやってますが、実はわき腹タッチは加減が難しく、なかなか思い通りに犬をコントロールできません。私なら「おい」とか「こら」で横から首を突いたり、頭をこちらに向かせたりします。それで聞かなければ、首を持って押し倒します。

大事なことは、

第一に「犬の視線を逸らすこと」
第二に「それが悪いことだと教えること」

です。この2つさえできれば方法は何でも構いませんが、それほどのバリエーションは考えられません。

最も簡単なのはスリップリードまたはヘッドカラー付きのリードを使うことです。…と、ここで冒頭の話と繋がるわけですね。

「犬の首を絞めるスリップリードなんて!」などと思ってる人には犬のしつけなんてなかなかできないでしょう。スリップリードは力がかかると締まるようにはなっていますが、その締まり方は犬次第で、人間がわざわざ吊るしあげたりしない限り、犬の体にダメージが及ぶほど締まりはしません。スリップリードはなるべく頭に近づけて付けることが前提で、むしろ首への負担は小さいのです。

なぜ頭側に寄せて付けるかと言うと、単純にてこの原理で犬の頭をコントロールしやすいからです。頭をコントロールしやすいということは、視線を変えやすいということ。強制的に視線を外させることによって、悪い集中を途切れさせるわけです。シーザーのわき腹タッチはその補強。

そのタイミングは、犬が悪い集中状態に入ったことが確認され次第、直ちに、です。

多くの飼い主は自分の犬を観察できていない

私の見るところ、皆鈍感なんですよ。今日紹介したケースの飼い主さんは「分かっていて何もしなかった」という言語道断なものですが、多くの飼い主さんは、犬が“構え”に入っても分かっていなかったりするんです。

よく観察してください。ちゃんと目つきも口元の筋肉の動き方も変わります。そもそも、犬が一点をじっと見つめるということそのものがあまりないはずで、その視線の先に別の犬がいたら、その時点でポジティブかネガティブかはともかく、「関心がある」ということです。で、その関心がネガティブなものと分かったら即座に関心を散らしてやるわけですよ。

まとめ:「犬がする」のではなく「あなたがさせる」

しつけのできない人は犬の行動を自動詞で表現します。

「この子は咬むんです」

「この子は食べ過ぎるんです」

アホかと。

犬のしつけができる人は他動詞で表現します。

「あなたが咬ませてるんです」

「あなたが食べさせ過ぎてるんです」

過食については語るのもあほらしいですが、しつけのできない飼い主は全てにおいてこうなんですよ。

で、こういう自動詞型飼い主に限って、犬を放せる環境になってもリードを外せないのです。「犬が〇〇する」のに、犬に自由はないのですよ。なんとも滑稽です。

これを読んでるあなたも、自動詞で語る癖がついているなら、まずそれを修正してください。犬の問題行動は99%あなたの責任です

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