狂犬病ワクチンへの欺瞞まとめ

健康

咬傷事故を起こした四国犬の話から派生した狂犬病ワクチン問題について。

当ブログでは過去に相当な文字数を割いて狂犬病ワクチン問題を語っていますが、一旦ここで(なるべく端的に)まとめてみたいと思います。

「いや、私は小ライスファンだから全部読む!」って方は、

こちらをどうぞ。

 

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狂犬病ワクチンが必要な理由を【科学的に】説明できる?

件の咬傷事故で、加害犬が狂犬病ワクチンを打っていないと判明するや、狂犬病ワクチン推進派がここぞとばかりに叩きまくりました。この行為はかなり功を奏します。なぜなら、物事をあまり深く考えない一般人にとって、「狂犬病ワクチンを打っていない」=「怖い」「社会のルールを守らないとんでも飼い主」という等式が出来上がっているからです。

これはコロナ禍でも同様でした。コロナワクチンを接種するということは、【善良な国民】として当然の義務であり、それをしない者は「卑怯者」「自己中心的」などと言われたのです。

コロナについてはこれ以上書きませんが、では、そもそも狂犬病ワクチンは何のために打つ必要があるのでしょうか。これを【科学的に】説明できる人がどれほどいるでしょうか。

 

(1)「人間への感染ルートはほとんどが犬!」

で、その犬が日本には1000万頭くらい飼われているわけですが、60年以上感染実績がありません。

(2)「毎年3万人以上の人が狂犬病で死んでいる!」

はい、そうですね。

そして、日本では全く死んでいませんね。そもそも狂犬病に罹らないので。

(3)「狂犬病はいつ日本に入ってきてもおかしくない!」

60年以上確認されていませんよ。

(4)「発症すれば100%死亡!」

その通りです。非常に恐ろしい感染症ですね。

で、どうやったら発症するんですか?

(5)狂犬病ワクチンのおかげで日本は清浄国を保てている!

日本全体で言えば、半分近くが狂犬病ワクチンを接種していませんが?

 

(6)「狂犬病ワクチン接種は法律で決まっている!」

なるほど、遵法精神に基づくなら接種すべきでしょうね。科学を無視して、ね。

 

 

(1)犬が感染ルートなら日本は安全

「感染源のほとんどが犬」ということであるなら、日本では60年以上犬を含めて一切発症が確認されていないのですから、非常に安全です。

当たり前の話ですが、感染ルートとは、まず「人間が狂犬病を発症している」という前提が必要で、日本ではそもそもそれがないのですよ。彼らが主張しているのは、狂犬病が発生している国での話であって、日本の話ではないのです。

 

(2)日本では誰も狂犬病で死んでいない

そりゃ狂犬病がないのだから狂犬病で死にようがありません。ウン万人という単位の狂犬病犠牲者は、そのほとんどがインドや中国周辺の、南・東アジアに集中しており、ここら辺の地域では日本と全く事情が違って、いまだに野犬・野良犬に溢れています。

 

(3)日本に狂犬病が上陸する可能性はほぼゼロ

東大大学院の杉浦勝明教授によると、現行の検疫システムが機能している限り、狂犬病が上陸する可能性は「5万年に1回」だそうで。20%が検疫を逃れるというゆるゆるの仮定を置いてもなお「250年に1回」、さらにその1回の上陸で犠牲になる犬の数は10頭前後だそうです。

ちなみに、今日本全体で飼養されている犬の全頭数が狂犬病ワクチン接種したとして、副作用による死亡率と250年という年数を掛けると、その250年間にだいたい1万7000頭くらいの犬が死ぬことになります。ちなみに1年だと70頭くらいです。

そもそも、現在の日本においては未登録犬を含めるとおよそ4割が狂犬病ワクチン接種をしていない計算になります。4%ではなく40%です。接種率は100%を切った平成元年あたり(分母が「登録犬」なので接種率が100%を超えていた)で、そこからずっと下がり続けています。平成20年時点ですでに登録犬ベースで接種率は7割程度にまで落ち込んでいます。つまり、実数で言えば4割以上がワクチンを打っていない状態が四半世紀ほども続いているわけで、「狂犬病がいつ日本に入ってきてもおかしくない」のなら、この4割の中から狂犬病感染個体が確認されてしかるべきでしょう。

一部の心ある獣医はこの実態を知っているので、「わざわざ接種する必要はない」と飼い主に忠告してきたのです。※獣医がこういうアドバイスをするのは決して違法ではありません。

 

(4)感染しなきゃ発症もない

ここは特にこれといって語ることもないんですが、そもそも感染しなきゃ発症もしませんし、仮に人間に感染疑いがあった場合は、所謂「曝露後接種」という形でほとんどの場合発症が防げます。

 

(5)狂犬病を撲滅できたのはワクチンではなく野犬狩りのおかげ

ワクチン推進派の中には、「狂犬病撲滅には200年以上かかった」なんてことを言うトンデモ獣医がいますが、実際は狂犬病撲滅法が施行されてたったの6年で撲滅できています。その間にやったのは、徹底した「野犬狩り」でした。いわゆる「犬獲り」です。

終戦間もない頃は、飼い犬であっても外を自由に歩いていたことでしょう。しかし犬獲りが始まれば事情が変わってきます。おそらく、犬がひとりで出歩かないよう家屋に入れたり、犬小屋に係留したりする習慣ができたと推測されます。

ワクチン推進派はあえてここをぼかすのですが、狂犬病はインフルエンザやコロナのように空気感染しないばかりか、ウィルスを保有する犬に触ろうが、糞に接触しようが、舐められようが感染はしないのです。感染するのは、狂犬病の感染個体から咬まれる、または傷口を舐められる、しかないのです。

ワクチンはあくまで自分の犬を守るためのオプションであって、仮にワクチン接種せずに狂犬病を発症してもただ死ぬのを待つか殺処分されるだけ。狂犬病が確認された犬をわざわざよその犬に近づけるなんてことでもしない限り、飼い犬が狂犬病を広めるなんてことはありません。

 

 

(6)あれ?厚労省は「日本で狂犬病に罹ることはない」って…

ワクチン推進派は困ればこの「法律で決まってる!」というフレーズを錦の御旗として振りかざしますが、ここでは法を守るかどうかの話はしていません。そもそもその法律が今でも生きていることに科学的根拠があるのかを問うているのです。

面白いものをお見せします。

前回の投稿ですでにネタ晴らしをしているのですが、これ何のサイトか分かるでしょうか。

そう、日本人がみんな大好きな厚労省の狂犬病Q&Aなのですよ。テキストに直しておきますね。

Q. 犬に咬まれました。狂犬病に感染しますか。

A. 日本国内の場合、狂犬病は発生していないので感染の心配はありません。

何ということでしょう。

ワクチン推進派が錦の御旗としている「狂犬病ワクチン接種は義務だ!」は、立法府が作ったルール、すなわち法律です。そして推進派が説明するそのカガクテキコンキョは「狂犬病はいつ日本に入ってきてもおかしくないから」のはず。

ところが一方の行政府は、「犬に咬まれても狂犬病に感染しない」と断言しているではありませんか。

おやおや…?話の前提が崩れてませんか?

 

なぜ獣医療従事者は人間用狂犬病ワクチンを打たない?

以前、当ブログでは狂犬病問題を語る際に、ある獣医師のポスト(旧ツイート)を紹介しました。いわく、

もし狂犬病が上陸したら、私たちは優先的にワクチンを接種させてもらえるのだろうか?

とのこと。

 

狂犬病ワクチン推進派の主張を信じるのであれば、

●狂犬病はいつ日本に入ってきてもおかしくない!
●狂犬病は全哺乳類が感染し得る。もちろん人間も!

とのこと。

そしてもうひとつ重要な条件が「人間用の狂犬病ワクチンは存在する」という事実です。

これらをまとめると、絶対にやらなければいけないことがひとつ出てくるはずです。

もうお分かりですね。

獣医師や獣医療従事者自身への狂犬病ワクチン接種、です。

犬猫を飼った経験のある方ならご存じのはずですが、動物病院に行って最初に紙への問診をする際、「狂犬病ワクチンは接種しましたか」という質問があるのですが、狂犬病ワクチン接種証明書を求められることなどありません。そして、接種してなくてもゾーニングされることはありませんし、獣医さんや看護師さんも平気で素手で触ります。にも拘わらず、獣医や獣医療従事者は自身へのワクチン接種はしていないのですよ。そんな法律もなければ業界ルールもありません。動物病院の求人広告を見たって「就業にあたっては狂犬病ワクチンの接種をして頂くことになります」なんて文言見たことありませんよ。

推進派の言うことを信じるなら、今触ってるその犬が狂犬病に感染しているかもしれないのに、獣医や看護師さんは日常的に咬まれたり舐められたりしているわけです。

そりゃ当然ですね。獣医は、厚労省が言う通り、日本に狂犬病感染個体がいないことを知っているのですから。

 

まとめ~リテラシーとは何か~

大量の、そして混沌とした情報を並べ替えて、別の事実を導き出したり、全体を抽象化して考えたりする能力を「リテラシー」と言います。『ドラゴン桜』において、臨時の教師・桜木は、「権力者は自分たちの利権のためにやたら複雑なルールを作って庶民に理解できないようにする」と指摘しています。

特に日本人は同調圧力が強い上に、「違法である」というフレーズには弱い民族です。コロナワクチンだって、インチキな専門家が「思いやり」という接頭辞を付けたことで、「接種しないのは反社会的」という価値観を刷り込まれました。(言っておきますが、私は反ワクではありません。科学的に意味のない、あるいは逆効果になるような医療行為に反発しているだけです)

それでも接種率が減少しつつあるのは(ここでまとめです)、

●相当割合の非接種率でありながら長年感染個体が確認できていない

●野犬も野良犬もおらず、外で飼われることもなくなった今日、そもそも感染ルートがない

●日本全体で考えれば、万一感染・発症した際のリスクとワクチンを打ち続けることのリスクでは比較にならないほど後者の方が高い

●狂犬病がそれほど怖い病気なら獣医療従事者が自身に接種していないことは大きな矛盾

●狂犬病ワクチン接種義務という法がすでに形骸化していることは、お役人が実質的に認めている

といったことを犬の飼い主が理解しつつあるからでしょう。

 

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コメント

  1. 体重60キロのおばさん より:

    猫も狂犬病になると聞いた事がありますが、飼い猫や野良猫にワクチン打たなくてもいいのかな、、、と前々から疑問でした。飼い犬の半分近くはワクチン打ってないんですね!知りませんでした。

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