スリップリードなんて犬の首が締まっちゃうじゃない!
犬のことをよく分かっていない飼い主はこういう心配をします。
しかし、スリップリードで犬の首が締まるのは、飼い主の意に反して動こうとした時だけで、じっとすれば何の負担もありません。首が締まってなお暴れようとするのは、それだけまだ余裕があるということなんです。
暴れる犬にスリップリードをかけたシーザーが何をするかというと、自分は全く動かずひたすらじっとするだけ。犬が大人しくなるのをいつまでも待つ、というやり方です。
同じことをハーネスでやっても、頭は自由に動きますから、視線は標的に固定されてしまいますが、スリップリードを顔側に寄せて持つと、飼い主はじっとしているだけで犬の視線は定まらなくなります。しかも暴れれば暴れるほど首は締まります。時間が経つにつれ、犬の悪い集中は解け、じっとすることが得ということを覚えます。
初心者はこれができません。
やっぱりハーネスの犬はバカ
でね、私の周辺でも犬のしつけに困ってる飼い主さんはほぼ100%ハーネス使ってるんですよ。「ハーネス使うと犬がバカになる」の真偽はともかくとして、「バカな犬はハーネス使われてる」は限りなく100%に近く真なり、なのです。
で、そういう犬の吠え癖や凶暴性について相談を受けたら、「まずはハーネスをやめてください」と答えます。しかしながら、首輪やスリップリードなどは心理的抵抗が大きいという飼い主は多いもの。
その心理的抵抗は不安として残ったままになりますから、たとえ形だけスリップリードや首輪にしたところで犬は思い通りに動いてはくれません。
だったらリードを2本使いなさい
どうしても不安感を拭い切れない飼い主さんには、
「だったら、リードを2本にしてください」
と私は提案しています。
メインのリードはできればスリップリード、どうしても嫌なら首輪。これでリーダーウォークを意識してください、と。で、もう1本のリードはハーネスにつけて、その先は手ではなく腰に付けておく。
犬のしつけにおける最大の障害は、飼い主の不安です。形式的に正しいやり方をいくらマネしたところで、飼い主に不安があるとそれは直ちに犬の不穏状態を招いてしまいます。その原因が首輪・スリップリードだとすると、こんなバカらしい話はありません。
その不安を取り除くために、保険としてハーネス&リードを腰に繋いでおくわけです。これなら何かあった時も安心で、飼い主の不安もかなり払しょくされるでしょう。
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