ハーネスを使うと犬がバカになる?

犬ハーネス しつけ

犬の拘束具には何を使えば良いのか?という問題について、当ブログでは多少歯切れの悪いことを書いていたこともありますが、今日もさほど歯切れのよくないことを書かざるを得ません。

拘束具と言えば、首輪、ハーネス、スリップリードなどの種類がありますが、私個人の話をすればハーネスが選択肢に入ることは基本的にはありません。しかし、これから犬を飼う人に何を勧めるかとなると話が変わってきます。それは飼い主のスキルという前提が違うからです。

 

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ハーネスがほぼ標準になってはいるが…

シーザー・ミランの番組を観ている人なら、ハーネスなど使ってはいけないということはよくご存じのはず。日本でも地上波の動物番組で犬のトレーナーが「ハーネスは犬をバカにしてしまう」と言っています。

にも拘らず、今犬を飼っている人のほとんどはハーネス、というほどまでにハーネスがデファクトスタンダードになってしまっています。

私が子供の頃だった昔は犬のハーネス自体ありませんでした。それがなぜ今ではハーネスが当たり前になってしまったのか。

そしてなぜハーネスではしつけができないというトレーナーが存在するのか。

なぜ私の歯切れが悪いのか。

改めて説明していきます。

 

なぜハーネスが当たり前になった?

最近の風潮として、犬を飼い始めたら拘束具には何の躊躇もなくハーネスを使うという飼い主が多くなりました。

その理由は、一見「犬に優しい」からでしょう。とにかく犬を大事にという(上っ面の)意識の下、首輪はいかにも犬が苦しそう、スリップリードなんてもってのほか、ハーネスを選ぶのは倫理観を持つ飼い主として当たり前ではないか、ということのようです。

実際、上半身全体で力を分散させるハーネスは肉体的には犬に優しいと言えます。

 

「ハーネスはバカな犬を作る」は本当?

ではなぜシーザー・ミランをはじめ、「ハーネスを使うな」というトレーナーが存在するのでしょうか。

それは、犬のしつけにおいてハーネスは全くの逆効果になってしまうからです。

 

先述の通り、ハーネスは犬の上半身全体を覆うため、どれだけ力がかかっても肉体的には大きな負担がありません。飼い主は遠慮なく引っ張ることができます。そしてそれは犬の方も同じ。何の遠慮もなく飼い主に抵抗して、前に行かせたくない時でも水上スキーのように二本足で前に進もう進もうとします。

そして、犬のことをよく分かっていない飼い主は「これが当たり前」と思ってしまいます。

 

一方で、一般的な飼い主から嫌われるスリップリードをシーザー・ミランが推奨するのは、犬を容易にコントロールできるからです。

シーザーは「スリップリードをなるべく上(顔側)に寄せなさい」と指導します。

これは何をやっているかと言うと、犬の【頭】をコントロールしているのです。

 

犬が不穏になる状態というのは、特定の標的(主によその犬)への執着が続く状態であり、頭をよそに向けるとその悪い集中が解除されます。犬をコントロールするということはこの作業の連続のことなのです。

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