よその犬の吠えかかる犬の修正法「三角歩き」。

しつけ
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リーダーウォークで犬の攻撃性を解決

散歩をしていると何をされたわけでもないのに、特定の犬に対し、親の仇のように吠えかかる愛犬を持て余している飼い主さん。

その時の愛犬の気持ちなんて分かりませんよね?

分からないけど、少なくともその相手の犬のことを「敵」だと認識しているのは間違いありません。

 

当ブログではリーダーウォークの重要性を度々説いてきましたが、ここでは少し積極的に特定の相手に対する無駄吠えを修正する方法を紹介します。

 

攻撃対象の犬の傍を直線的に通り過ぎる

図を使って説明しましょう。

今手元にあるフィギュアがこれしかなかったので、これで。

バザールでござーる=飼い主
フレンダー(小さい犬)=自分の犬
デスピサロ(緑の怪物)=攻撃対象の犬

だと思ってください。

まず特定の犬に吠え立てている状態は、位置関係はこうなっているはずです。飼い主の前に飼い犬が出て、その先に攻撃対象犬がいる。1直線になっているわけですね。

ここからまずは自分の犬が吠えなくなるまで距離を置いてください。離れてもダメな時は先述のホールディングで落ち着かせてください。

犬が落ち着いたら、リーダーウォーク、つまり飼い主が主導する形で犬を横か後ろに位置付けて、攻撃対象犬に近づけていきます。その場合のポイントは、対象犬に真っすぐ近づけるのではなく、「脇を通り過ぎる」ことです。

その時の飼い犬の行動によって飼い主は次の行動を採ります。

(1)犬が動かない場合

犬が止まろうとする力以上の力で犬を引っ張ってください。

引きずっても構いません。犬はまだ余裕があるから抵抗するのです。この時、犬の様子を覗うような行動は絶対に採らないでください犬は自分の行動で飼い主をコントロールできるという間違った学習をしてしまいます

(2)犬が攻撃行動をとる場合

飼い犬と対象犬の間に飼い主が入り、リードを使って抑制します。

上にグン!グン!と引っ張りながら、声で「こら」でも良いし、シーザー・ミランの「シッ!」でも構わないので、叱るサインを送ります。首輪を持っても構いません。それでも治らないなら、その場でホールディングします。落ち着いたら、引き続き歩かせます。

攻撃対象犬の脇を通るので、ある程度歩いたら今度は離れていくことになります。そこそこ離れたら、また同じように対象犬の脇を歩くように曲がってください。

これを犬が落ち着いて歩けるようになるまで繰り返します。

歩く時に最も重要なことは、飼い主が目的地だけを見るという点です。
自分の犬も対象犬も決して見ないでください。どちらにも徹底的に無関心でいることが、犬に安心感を与えることに繋がります。

犬が落ち着いたら、今度は脇ではなく、対象犬に対し真っすぐ進んでいきます。

その際、当然ながら飼い主が先に対象犬に触り、できる限りじゃれてください。成功していたら、飼い犬の方も攻撃サインを出さずに対象犬に近づいて臭いを確認するはずです。

ちなみに私は、よその犬同士をこの方法で吠えなくすることに成功しています。1回ではありませんよ。何度もです。

 

この方法が通用しない犬はどんな犬?

この方法でも治らないケースだって当然ながらあるのですが、原因はかなり分かりやすいものです。

(1)リーダーウォークの真逆を施された犬

リーダーウォークをしないだけではなく、その逆で、犬が進みたい方向に飼い主が付いていくという歩き方を何年も続けられた場合、犬はそもそも人間に興味も存在感も感じなくなることがあります。

もちろん、「呼び戻し」なんて夢のまた夢。自分が前を歩くのですから、先述の通り、その犬にとって街は「敵だらけ」で、吠えまくりです。もう悪い要因ばかりが多重で効いてくるわけですよ。

リーダーウォークをしていないだけなら、その場でも結構簡単に治るのですが、ここまで飼い主が「黒子」に徹してしまうと、人間の言うことそのものが耳に入らない脳になっていますから、その場での対処が難しくなります。

その場合は、飼い主に普段からリーダーウォークをすることと、叱るべき時は威厳をもって叱ることを指導します。

(2)攻撃対象犬も攻撃的

この方法はあくまで、相手の犬に問題がない場合であって、そもそも相手の犬も攻撃的であればこちらも攻撃的になるのは当たり前なので、特に修正する必要はありません。

というか、自分の犬だけを修正するのは無理な話で、しつけのできるトレーナーが2人いて、2匹同時に問題修正する必要が出てきます。

(3)未去勢

犬のどちらかあるいは両方が去勢していない場合は、なかなかしんどいものがあります。

未去勢の犬が攻撃的になるのはよく知られていることで、本人に攻撃性がなくても、よその犬の攻撃性を刺激してしまうことがよくあります。必要がない場合はとっとと玉を取ってしまいましょう

 

実際にやってみよう!でもできないでしょ?

この問題を抱える飼い主さん、やり方を紹介しましたが、自分でもできそうですか?

多くの人は、やり方を教わってもできないのですよ。

そもそもこういう問題が発生するのは、飼い主さんの“気”が弱いからです。自分の犬もよその犬も怖がっているから、犬はどんどんピリピリし、攻撃的になっていくんです。昨日までそんなに弱かった飼い主さんが今日変われるかって言うと、そりゃ難しいですよ。リードを引っ張って誘導しろったって、どのくらいの強さでやって良いのか分かりませんよね?

一番良いのは、「それができる人にやってもらうこと」なんですが、これまたなかなかいないものなので、プロのトレーナーさんに頼むのが無難かと思います。

それでも自分でやりたい!という勇敢な方は、自分に暗示をかけてください。

「自分の犬だろうがよその犬だろうが、私の方が強い」
「そして私は正しく、犬に損になるようなことは絶対にしない」
「だからお前(飼い犬)は黙ってついてくれば良い。迷うことは許さない」

迷いは犬に伝わります。犬を迷わさないために、まずは自分が迷わないことです。

また、拘束具に首輪やハーネスを使っているのであれば、ヘッドカラーに変更することをお勧めします。スリップリードでも良いのですが、元々犬を怖がっている人には「痛いんじゃないの?」と遠慮が出てしまうため、ヘッドカラーの方が良いでしょう。

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