しつけに根気は必要?

ラブラドール犬 しつけ
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しつけに根気は必要か?

暇があるとスマホでゲームやってる人いるでしょ?もう、可処分時間のほとんどをスマホに使っちゃってるような人。よく知らないけど、ラインポップとかツムツムとかその他ソシャゲなど。

あれって「根気」でしょうかね?

……という疑問。

「根気」と言うのは、その行為がつまらないのに延々と続けなければいけない時に使う言葉であって、楽しければ根気など必要ないんですよね。

何かのきっかけで「ピサロ(愛犬)だってチンチンくらい簡単に覚えさせられる」と妻に言ったところ信じなかったので教えたら1日でできるようになりました。1日と言って正味の作業時間は数十分くらいでしょう。その後ピサロは、小型犬ながら、二本足で50m10秒くらいの速さで走れるようになりました。

その教える作業を「つまらない」と思ったり「できるわけがない」と思い込んでしまってる人にとっては「根気」が必要なのかもしれませんが、私にはできることは分かっているし、その作業自体も楽しいことなので「根気」などとは思わないのです。

 

芸を教えるのに「根気」は必要だが…

そもそも、「しつけ」とは「お手」「お座り」「チンチン」などの芸当を教えることではありません。「待て」こそがしつけの基本であり、こんなの、それこそ根気と言うほどの根気など必要ありません。実際、ほとんどの犬は「待て」ができるのです。

にも拘らず、なぜ問題行動を起こすのか?というところに着眼すべきなんです。

皆しつけの基本である「待て」は教えるんですが、それを「しつけの基本」と認識している人はほんの僅かです。

犬の散歩

例えば。

これも当ブログでは何度も書きましたが、「犬には米一粒でさえ『よし』の合図で食わせろ」というのが私のしつけ論です。犬にとっては米一粒でも肉の塊でも、食う対象としては同じ。米一粒を食わせるのに「待て」をさせなければ、あらゆる食べ物は自分が食べて良い物だと思い込みます。

あるいは、散歩をするのにリードを着けて玄関を出ます。この時も、99%以上の人は極めて大事な「イベント」を見逃しています。そのイベントとは「玄関扉を開ける」こと。この時に「待て」をさせなければならないのです。2~3回やると犬はコマンドを出さなくても、開いた玄関から自分から外に出ようとはしなくなります。脳の中に、城と城外の境界線が出来上がるわけです。

皆、犬の気持ちが理解できないから、こういったイベントを見逃してしまうのです。

「ご飯を食べる」「散歩にでかける」といった嬉しいイベントの前に必ず「待て」をさせて落ち着かせる。すると犬は「落ち着くと良いことがある」ということを学習します。

もうね、これやるだけでしつけなんてほとんど終わっちゃうというくらい重要な接し方なのですよ。

 

ということで、大事なことは「根気」よりも、犬の感情の変わり目がどこにあるかという観察眼と、その時にしつけ行動をするマメさなのだと思います。

 

犬に必要なのは「規律」

当ブログで頻繁に引用するシーザー・ミランのしつけ3大要素「運動」「規律」「愛情」は、この順番通りの優先順位になっています(この場合の「愛情」とは「可愛がる行為」「愛情表現」と読み替えてください)。シーザーは、愛情より規律、規律より運動が大事であると説いています。私も全くその通りだと思います。

「運動」と言うのは単純な要素なのでひとまず横へ置いておくとして、「規律」が「愛情」より優先されるのは、総合的に犬の生活を安全にし、犬の精神を安定させるものであり、普遍的なものだからです。「〇〇すれば良いことがあり、△△すれば悪いことがある」これを繰り返すだけで、犬の行動原理が出来上がります。

 

「愛情」という言葉には要注意

一方「愛情表現」と言うのは常に自分本位になりがちです。特に女性においては可愛いものに対する感情をどうにかして表現したいと思ってしまうもの。その感情の発露がインスタ投稿で済むなら良いのですが、「欲しそうにしているから」と余分な食事を与えて犬を肥満にさせてしまうなど言語道断。これを私は「マイルドな虐待」と呼んでいるのですが、そんな虐待ですら「だって愛しているんだもん」で正当化してしまう「愛情無罪」回路で犬に接してしまう人が実に多いのです。

さて、あなたが思う犬への「愛情」は犬が幸せになる手段として機能するものかどうかよく考えてみてください。

 

まとめ

犬のしつけに根気は必要ありません。

しつけは「芸当を教えるためのトレーニング」ではなく、「問題行動を起こさないように」「幸せに生活が送れるように」犬の精神構造を作り上げる行為です。

飼い主がやるべきは「法則に従って行動する」のをただ続けることであって、犬はそれをあっという間に理解できる程度の知能を持ち合わせています。

犬に問題行動が発生する最大の原因は、飼い主が【恣意的】な振舞いを見せること。それを「愛情」という言葉でごまかしてはいけないのですよ。

コメント

  1. 体重60キロのオバサン より:

    初めてコメントさせていただきます。文書を書くのが苦手ですので、長々と読みずらいコメントで失礼します。読むのに飽きてしまったら途中で止めてしまって頂いても構いません。
    私はフレンチブルドッグの飼い主です。実家で親が3匹犬を飼っていましたが、自分で飼育するのは初めてです。もうすぐ40代になる専業主婦で、小学生2年生の一子の母でもあります。私の犬はブリーダーから迎え入れ、生後2ヶ月からハーネスを付けて朝晩2回、1回1時間以上散歩をしています。生後2ヶ月から地面を歩かせているのは、ブリーダーさんから問題ないと言われたからです。私の希望で犬を飼育しているので、世話と遊びはほぼ私一人でしています。

    愛犬はもうすぐ8ヶ月体重12キロオス去勢済みです。6ヶ月の時に1週間のドックトレーナー宅で呼び戻しとリーダーウォークのトレーニング依頼のみしました。宿泊訓練帰宅後、私の犬は見事にドックトレーナーの言うことにだけ反抗し言うことを聞かず、トレーナー苦笑い。愛犬がトレーナーのデモ犬のボーダーコリーにしつこくちょっかいを出し続けてしまい、、、ボーダーコリーの情緒が不安定になり、最後の飼い主同伴トレーニングは終了。

    愛犬は人と犬とプロレスや体当たり、走り回るのが好きな犬です。家の外ではほぼ吠えず、牙むき出しの犬にも擦り寄って行きます。通りすがりの小型犬にいきなり顔を噛まれても反撃せず震えて固まってしまいますが、次の日は同じ犬にしつこく擦り寄ります。プロレスですが、近所の犬や飼い主からはほぼ嫌がられてしまう行為なので、普段は数少ないプロレス好きの犬(ほぼ茶色い豆柴ではない柴犬。稀に体格の良い遊び好きのトイプードル。意外ですが、同種のフレブルはあまり誘いに乗ってくれません。)とだけ短時間遊ばせてもらい、家では体重60キロのオバサンである私とプロレスをして遊んでいます。ちなみに私は声も野太いです。体重も腕力も私の方が上なので今のところ犬に負けていません。こちらのブログを読んでからはリーダーウォークも徹底しています。

    私はドックランで2つの問題を抱えています。もし知の小人様が可能であれば、気の向いた時に解決策を示して頂ければと思いコメントさせて頂きました。
    ドックランでの1つ目の悩みは呼び戻しが出来ないことです。夜の散歩の時、公園で10メートルのロングリードを付けてする呼び戻しはほぼ戻って来ます。おやつ無しでも可能です。待て、座れも出来ます。伏せは練習中です。
    ですが、完璧ではなく公園でも呼び戻しに飽きると戻ってきません。

    2つ目の悩みは愛犬は空気を読めず、あらゆる他犬へしつこく付きまとってしまうことです。怖がっている犬、歯をむき出しで威嚇してくる犬へも「遊んでポーズ」をしてどんどん距離を詰めて行ってしまいます。威嚇している犬の場合はしばらく様子見をしますが、たいていうちの犬が即座にひっくり返り、隙をみてまた遊んでポーズで付きまとってしまいます。相手の飼い主が嫌がらなければ威嚇してくる犬とも友達になって帰ります。

    問題は相手が怖がってしまう犬の場合です。相手の飼い主や犬に申し訳ないので自分の犬を捕まえて引き離しています。ひどい場合、ドックランでリードを装着して犬を制御しています。
    今日こちらの別のブログhttps://tokoton-doglife.com/dogrun-pt/

    で、呼び戻しができない犬としつこい犬は嫌われるという立場の方がのブログを読ませて頂き、ますます呼び戻しの重要性を痛感しました。

    毎日短時間呼び戻しの練習はしていますが、実践で使えない呼び戻しの練習でも続けるべきでしょうか。ドックトレーナーの方に教えてもらった方法で、待てをさせて遠くから呼んで褒めるやり方です。

    あと他犬の顔色を伺う技能が不足しているのは、愛犬が他犬との交流経験値がまだまだ足りてないからでしょうか?しつこい性格だとしたら治らないような気がしてきています、、、

    愛犬の状況を詳しく書こうとするあまり、要点を上手くまとめられない文書になってしまいました。今後も教科書のように繰り返し小人様のブログを読ませて頂きたいと思います。
    それでは失礼します。

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