【ピットブル咬傷事件】闘犬はやめさせよう。

ピットブル 社会

自宅敷地から逃げ出したピットブルが女性に重傷を負わせ、プードルを噛み殺した事件について。

(「事故」ではなく「事件」としているのは、敢えてです)

まずはツイッターの反応をピックアップします。

 

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「ピットブルを差別しないで!」

これは差別でも何でもありません。獣医が自分や職員を守るための正当な手段であり、根拠ある選別なのですよ。

パピヨンとピットブル、凶暴性を持つ個体とない個体の割合が同じで、性格的な凶暴性も度合いが同じだと仮定します。さて、「危険度」は同じですか?

同じであるわけがありませんよね。

パピヨンが本気噛みしたところでほとんどは「治る傷」しか負わせることができませんが、その性格がそっくりそのままピットブルの肉体に乗り移って同じことをしたら、いとも簡単に後遺症や障害の残る怪我を負わせてしまうでしょう。ヘタすりゃ命に関わります。

そのほとんどがシーザー・ミランが飼っている「ジュニア」のような穏やかな性格の持ち主であったとしても、「そうでないピットブル」がいる以上、「ピットブルは診ない」とする獣医がいて当たり前なのですよ。

ましてやピットブルは闘犬であり、そもそも性格が違うのです。詳しくは後述します。

 

拘束さえしておけばいい?

だから繋いでおけと言っとるんだ!非常識な飼い主め!

これを言う人はあまりに多いので、特定のツイートは引用しませんが、これは根本解決にならないその場の感情論でしかありません。

犬の生涯10数年の間に、そういった不慮の事態を1度も起こさないようにするなんてことは現実的にできるのかって話です。

仮にそんなことができたとして、その犬は一体どんな飼われ方をしているのでしょうか。

ドッグランに連れていける?

いや、そもそもリードに繋いで普通の散歩はできるの?よその子と触れ合うことは?

 

これ、ちょうど全く別の脈絡で書こうとしていたことなんですが、犬のしつけにおいてその成功の度合いを見るのは、「飼い主の監視から外れた時の振る舞い方」なんですよ。

でも世の風潮は「リードを離すなんて非常識!」ですから困ったものです。このフレーズは、犬を飼ってない人よりむしろ、噛み癖が治らない犬の飼い主が言うんです。「死んでもリードを離さない」ことをマナーにしてしまえば、しつけができなかった自分の罪は自動的に浄化されてしまうから。

こういった犬が万が一フリーの状態になってしまったら?恐ろしいことです。

 

そもそも闘犬は是か非か

あまり詳しくないので、また今回の事件についても記事に書いている以上のことは知らないので、薄いことしか言えませんが、そもそも「闘犬」という文化は是か非か、あるいは「闘犬」とされる犬種分類は妥当かということについて。

まず競技としての闘犬ですが、私個人が賛否のどちらかを答えろと言われれば、そりゃやっぱり「否」ですよ。

ただですね、「闘犬」と一括りにするのはやや乱暴で、例えば外国で行われてきた(あるいは今でも行われている)闘犬は、「死んだ方が負け」という「デスマッチ」形式なんて悪趣味極まりないものもあるわけですよ。瀕死になった犬は飼い主自らトドメを刺すんだとか。

一方、日本の土佐闘犬なんかは、かなりスポーツに近く、「逃げたり鳴いたりしたら負け」で、さほどの大けがはしないようです。

そんな土佐闘犬でも私は反対なのですが、「100%頭から反対」ではないのは、こういうことを楽しむのが人間というものだからです。

例えば人間同士でも格闘技はやります。若者はK-1を、お年寄りは相撲を観て、興奮します。子供たちは捕まえてきたクワガタを戦わせます。

その光景が忌まわしいものかというと、(私には一切そういう趣味がないのですが)別にそうも思わないわけでして。

ましてや犬となると、そのほとんどが元々猟犬だったわけで、狩りの能力の高い、つまり強い犬こそ良い犬だったわけです。だったら、その強さを競わせたい、技術を高めたいと思うのは不自然なことではありません。自分はやりたいと思いませんが、想像力を働かせると、ある程度の理解はできるわけです。

 

それでも闘犬はやめるべき

日本のどこでピットブルが出場できる闘犬が開催されているのかは知りませんが、飼われ方からすると、犬種としての闘犬ではなく、やはり競技としての闘犬に出場させる犬として飼われていたのでしょう。

闘犬出場犬である以上、肉体を強くするだけでなく、アドレナリンを瞬間大量分泌する能力も重要になってきます。

それこそアメリカなんかじゃピットブルを思いっきり棒で叩いたり蹴ったりして興奮状態にさせるなんていう訓練が施されると言います。

それが競技の時だけできる理性的な犬はなかなかいないでしょう。だからこそ闘犬による咬傷事故は後を絶たないのです。

これはスポーツ性の強い闘犬でも基本的には同じ。「人間は襲わない」と教えて多くの闘犬がそれを守ることができたとしても、ほんの僅かな例外が存在すれば、一切の言い訳はできないのです。

 

まだまだ書きたいことがあるんですが、少しずつテーマが変わってくるので一旦〆。

 

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