「犬の幼稚園」には通わせるべき?

しつけ
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質問:犬を飼い始めました。「犬の幼稚園」に通わせるべきでしょうか?

回答:大賛成です。私は使いませんけど。

 

「犬の幼稚園」なるものの存在を知って驚いたのは割と最近のことです。

私も詳しくは知りませんが、要するに基本的なトレーニング(しつけ)と他の犬と遊ばせてコミュニケーション能力を培うスペースという認識で良いようです。

その料金体系からすると、「家に一人でいさせるのは可哀想だから仕事中預かってもらう」という趣旨ではなさそうですね。

犬のしつけや基本的な人格(?)形成は1歳になるまでと私は考えているのですが、その人格形成も飼い主の完全な単独ではなかなか難しいものがあります。

さて、犬の人格形成に必要な要素を大きく2つに分けると、

・人間とのコミュニケーション(しつけ)
・犬とのコミュニケーション

ということになります。

犬が多く集まり、かつ心の広い人たちばかりの公園でもあれば良いのですが、そういう理想的な場が必ずあるとは限りません。また、犬と触れ合わせていても人間がしつけの方法を分かってないこともよくあります。

犬の幼稚園のような施設はその両方を一度に満足させることができるという点で、大きな利用価値があると言えます。

 

なぜ私は利用しないのか

なぜ「私は使いませんけど」などとわざわざ書くかと言いますと、犬の性格・知能形成こそ犬を飼うことの楽しみの中核にあるからです。

犬を飼うということは、犬の性格形成・知能形成を自分が担うということです。日々の触れ合いで犬の性格や知能が決まってくるわけですよ。

犬の行動原理にはちゃんと原因があり、遊び方やしつけの方法で犬の行動は変わってきます。日々、「ああ、この行動に至るは普段のああいう触れ合いがあるからだ」と因果関係が明確化されていきます。

例えば、毎日体当たりで犬と遊んでやっていると人に触られることが怖くなくなるどころか、人を見ると遊んでくれと主張するようになります。つまり、人懐っこくなるわけです。

あるいは、犬を首輪を掴んで「待て」をさせた状態で玄関のドアを開ける→「行こう」と言って歩かせるというのを繰り返していると、犬は賢いので1週間もしないうちに、玄関を開けても勝手に飛び出さないようになります。

そういう触れ合いと性格・知能形成の因果こそが犬を飼うことの喜びであり、犬を飼っていると実感させてくれるわけですよ。

いや、この喜び以外に犬を飼う理由なんてどこにあるんですか!?

というのが私の率直な感覚なんです。

しかしながら、多くの飼い主さんは私とは違う感覚をお持ちのようで、「家に可愛い犬がいる生活」に憧れているだけだったりするんでしょうね。

トレーニング施設に預ければ犬はそれなりに賢くなって帰ってくるでしょう。でも、「それあなたの犬ですか?」と聞かれた場合、「所有者」という意味での「私の犬」でしかなくなるんですよ。あくまで私にとっては、ですよ。




それでもあなたの犬は通わせた方が良い

それでも「通わせた方が良い」と言うのは、決して冷笑的に言っているのではなく、本気で勧めています。その理由は2つ。

「行かせて損はない」
「後からだと遅い」

というものです。

私の散歩仲間のご婦人が連れている大型犬は、賢くてすごく愛想も良いんですが、聞いてみるとやはり幼犬期にトレーニングに出していたそうです。交差点の信号でご主人様が歩くのをやめると、その犬は座って待ちます。傍目にもカッコイイ!

もちろん、私なら外注なんぞに頼まなくてもそのくらいのことは自分でできます。大事なことは、「自分には無理そう」という謙虚な自覚です。現実に、飼い主が歩くのをやめてもバタバタと動こうとする大型犬はたくさんいるんですからね。

特に扱いにくい性格の犬種や大型犬、中型以下でも身体能力の高い犬などは、しつけができないまま大人になってしまうと、そこからのしつけはプロのトレーナーでも諦めてしまうケースは多々あり、どうしようもなくなります

リードをしたまま誰ともどの犬とも触れ合わずに一生過ごさなくてはならなくなるなんてこともあり得るわけです(実際、私はそういう犬を知っています)。

 

トレーニングを終えてもしつけ

犬の幼稚園など何かしらトレーニングをしてくれるサービスに外注したとしても、帰ってくるのは犬ひとりであって、トレーナーは付いてきません。つまり、トレーナーがいくらトレーニングをしたとしても、その後はあなた自身が継続しないといけないわけですよ。

先述のご婦人の場合、犬は特に大きな問題行動はなく、大雑把に言って「賢い犬」ではあるんですが、いったんおもちゃを与えると絶対に離さず、ご婦人が必死で「オフ!オフ!」と叫んでいたり、「食べ過ぎて困る」などとアホなことで悩んでいたりします。

度々書いているように、犬を太らせるのは言語道断。おもちゃを離さないとか、ボールを見ると反射的に走り出してしまうなんてのも、あなたがしつけをしないとならんわけですよ。

「しつけを外注したからと言って、自分が何もしなくていいという訳ではない」ということを頭に入れた上で利用すべきですね。

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