ノーリード論その2~役所の対応~

柴犬ボールおもちゃ しつけ
スポンサーリンク

市役所に要望を入れてみたら驚きの回答

今私が通っている公園はかなりの広さがあり、そのうち一定範囲は完全なデッドスペースになっています。そこで市役所に電話してみたんですよ。「小さくても良いし、水道設備なんかも要らないからフェンスを立ててドッグランを作ってくれないか」と。

すると「貴方は個人か、町内会員か」とまず聞かれました。「個人です」と答えると「では確認して折り返しお電話致します」と電話を切られました。

1時間ほど経ってから電話で回答がありました。いわく、

「一部の人だけの利益になるようなことはできません」

とのこと。

え!?え!?え!?

ちょっと待ってくれ。

そんなこと言ったら、滑り台は?鉄棒は?どう考えても遊具は子供と言う「一部の人」の利益のために設置されたものだろう。それとも、サラリーマンが滑り台滑ったりするの想定してるのか?

…と、これは本当に聞いたんですが、答えは「そうです」とのことでした。おしっこちびりそうになりました。

ある遊具には「12歳以下用」って書いてあるのに。

 

ま、要するに「個人」と答えた時点で、向こうの回答は決まってたんですよ。町内会による提言ならともかく、「個人」の要望なんかいちいち聞いてられるかと突っぱねろ、と上から言われたわけですね。だからと言って私も署名運動するほどのバイタリティーもなく。というか、署名運動なんぞしなくても、多くの飼い主がドッグランを求めていることなんか分かっている話ですからね。役所の行動原理と言うのは、「言われたことだけをやる」「事勿れ」「ノルマなし」ですから。

 

ベンジーもハチ公もノーリードだったが…

先ほどの町内会員の例で言うと、この人にモラルなどはないんですよ。それでもノーリード犬を見つけたらガミガミ言いたくなるというのは、それが正義であると思い込むことによる自己陶酔、そして「嫌と言う権利」の行使(これを「ヘイト」と言います)なんですね。

それがあたかも倫理的で常識的なのだ、と言わんばかり。

ところが我々が観てきた名作とされる犬の物語は、『忠犬ハチ公』だったり『ベンジー』だったり『名犬ラッシー』だったり、どれもこれもノーリードの犬ですよ。私のようなおじさんからすれば、ほんのちょっと前のことです。

それが今では、「犬にリードを付けないとは極悪非道の人非人!」くらいの勢いで言われますからね。

噛んだ方の犬の飼い主がキレる!?

ノーリードの犬がリードをしている犬に近づいたら(吠えもしないのに)噛み付かれた、なんてケースがよくあります。その際、リードをしている方の飼い主がキレると相場が決まってるんですよ。

リードをしている方は攻撃しやすいんです。「リードをしているかどうか」は客観的に判断できるし見てすぐ分かるから。

しかしながら、私から言わせれば「お前は犬がむやみに攻撃しないようしつける義務を怠っているではないか、クソ飼い主め」です。相手は相手でそれを分かっているから余計にイラつくんですね。自分の犬なのに飼い主である自分が制御できないことを示してしまったわけですから。

犬を飼っていない人にとっても同様、「リードをしていない」と言うのはこの上ない「叩いても良い識別子」なのです。

犬をしつけなくても「常識」を問われることがない

似たようなことは私も経験していまして、すでに死んじゃったうちの犬が、公園で例によって子供たちのおもちゃにされてたんです。うちの犬も子供に慣れてるし何があっても噛んだりしません。ただその子供たちの中には3~4歳の小さな子もいたんで、危ないからとリードを外したのです。

するとその中のやんちゃな1人がうちの犬を追いかけまわし始めて、犬がトコトコと逃げて行きました。歩いて、ですが。

その先にはちょうど通りがかったシェパード系の大型犬を連れたおじさんが。その大型犬はうちの犬を見るや狂ったように暴れ出し吠え立て始めました。

私は自分の犬を抱き上げて元の場所に引き返しましたが、その背後からおじさんの「リードくらいしとけ!常識やろ!!」ときついお叱りの言葉が。

「ハイ、すみません」と返しましたが、ただ歩いているだけの小型犬に我を忘れて暴れる大型犬とそれを制御できない飼い主の口から出る言葉がそれかと。犬はリードにさえ繋いでおけばそれで「マナー」はできているんだという、いつできたか分からない「常識」に侵されているわけです。

私の常識から言わせて頂くなら、「暴れない犬にしつける」ことこそ最低限のマナーだろうって話です。

私は犬同士のケンカの“流れ弾”で流血する怪我を負ったことがありますが、件の大型犬は大の大人が全力でようやく動きを止められるレベルで、もし手からリードが離れていたら?あの様子だと、リードをしている犬でさえすれ違う度に興奮してそうですが、普段はちょくちょく見る「よその犬を見かけたらルートを変える」タイプの飼い主さんですか?どちらにしろ、私からすれば極めて非常識であり、マイルドな虐待ですよ。ワンとも言わない小型犬を見ただけで大暴れするような大型犬を公共の場に入れてしまうことの危険性すら認識できないのなら、犬、ましてや大型犬なんて飼ってはいけないのです。

ちなみに、ですが、その大型犬、私が預かれば1日で性格を変えることができます。どんな犬でもできるわけではありませんよ。その犬は人間の接し方次第でコロっと変わるということ一目で分かったんです。詳しくはここでは割愛。

にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました