犬は挨拶をする人間をちゃんと観察している
私はどちらかと言うと外向的な性格なんですが、犬が絡むとさらに意識して外向的であろうとします。
それは子供を連れている時には、いつもよりハキハキ明瞭に人と挨拶するのと全く同じ理由です。子供の前で挨拶をハッキリする理由は誰にでも分かりますね。自分の子供にも大きな声で挨拶する習慣を身につけてほしいからです。子供は親(大人)のやることを真似しますから、自分の親が大きな声で挨拶していれば、「ほら、挨拶しなさい」と促さずとも自らやるようになります。
え?犬は挨拶するの?
そりゃ「コンニチワン!」とは言いませんよ。
言いませんが、犬は飼い主の挨拶をちゃんと見ています。これ、精神論とかじゃなくて、リアルな話です。
犬は飼い主のカーボンコピー
過去に何度か書いていますが、飼い主の精神状態は犬にビビッドに伝わります。よその犬を見つけてほんの一瞬でも飼い主が立ち止まると、飼い主の視線の先にある存在は敵であると犬は認識します。結果、恐怖心を抱き、不穏な状態になるわけです。挨拶はその真逆。「この人(犬)は敵ではなく、友達だ」と犬に教えることになるのです。
私は誰かを見つけるとほぼ間違いなく自分の方から挨拶をします。ちゃんと聞こえる声でね。すると犬はどうなるかっつーと、犬を飼ってる人までが目を疑うほどに初対面からめちゃくちゃ懐きます。歴代の犬、全員ですよ。
私とは逆で、オドオドしたり、挨拶がまともにできない飼い主さんの犬はそりゃあ分かりやすいですよ。皆さんも観察してみてください。
挨拶どころか、よその犬を見ると散歩ルートを変えて避けるアホな飼い主のことについては前にも書きました。そんな犬は、もう近所迷惑も甚だしいような鳴き声で吠えまくります。そりゃ目にする存在全てが敵になっちゃうわけですからね。こんな飼い主にもらい受けられた犬は本当に可哀想です。
人間が怖がりだと犬も怖がりになる
別の例を紹介しましょう。
先述の通り、私は外向的に振る舞うので、知り合いの犬はもちろんですが、初対面の犬を見ても何気なく近寄って挨拶するようにしています。ただし、この場合はうちの犬のためではありません。(うちの犬に関してはしつけは終わっているので、もはやそれが目的ということ自体ないのですが)
犬が集まる公園で、わざわざ端っこを選んで座っているような飼い主に飼われる犬は、不安症やコミュ障になって、トラブルを起こす可能性が大きくなるので、お節介な善意としてこちらから近づくのです。
今私が頭に思い出しているのは、トイプードルを連れたある中年男性なのですが、やはり公園の外れの方でぽつんと座っていました。私が近づいて「こんにちは」と言うと、相手も「こんにちは」と。
え?
まあ、いいや。
「この子、何歳ですか?」
「2歳です」
「え?」
「2歳です」
「ああ、大人になったばかりですね。ちょっと怖いのかな?」
「この子、ダメなんです。怖がりで……」
何が言いたいかもうお分かりでしょうが、犬が怖がりなんじゃなくてアンタが怖がりやねん!!
その人は、先述の「犬を避ける飼い主」と違って、別段人嫌いってわけでもなさそうなんですが、少なくとも積極的に人と交わろうとしないし、声が極度に小さい、端的に言えばコミュ障なんですよ。
それが犬にもうつってしまって、よその人や犬とどう接すれば良いか分からなくなってるんです。
飼い主の態度次第で犬の人生が変わる
ということで、挨拶はしましょう。犬のしつけのために。
あなたがオドオドしていたら、犬は15年間オドオドし続ける一生を送らなくてはなりません。
あなたが朗らかにしていたら、犬は朗らかな性格になり、よその人や犬とのコミュニケーションを楽しめるでしょう。
自分の意志で犬を飼い始めたのならそのくらいの責任は持って頂きたいものですし、それができないのなら犬なんて飼うべきではないと思いますよ。
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