コロナ禍でも儲かった業種
完全新規の記事を書くのはえらい久しぶりな気がします。
今年初頭から始まったコロナ禍によって世界の経済は大打撃と言うより壊滅的な状況になっています。
そんな中でも潤っている業界というのはあって、通販や宅配なんかは巣ごもりライフにフィットして業績アップだそうで。巣ごもりと言えば、ものすごく良いタイミングで『あつまれ!どうぶつの森』というキラータイトルが発売されたこともあって、任天堂には多額のお金が集まったとか。
なぜ?コロナ禍で犬の相場が2倍!?
さて、ここは犬ブログ。当然、この話は犬に繋がります。
いわゆる自粛期間中、あるショッピングモールを訪れまして、移動する際にペットショップを通りがかったんです。何気なく犬のケージを眺めていて、二度見しました。
犬に付けられた値札が、いつもの軽く倍以上なのです。
緊急事態宣言発令下においては、普通に外を散歩するのも憚れるという理由から、犬のレンタルなる商売の売り上げが好調だと聞いて驚いたものですが、どうせなら買ってしまえ!ってなもんでしょうか。
コロナ禍で食うのも困るというほどに困窮する人がいたかと思ったら、2倍以上に相場が跳ね上がった犬を買う人もいる。面白いものです。
実際のところは「散歩したいから」よりも、巣ごもりで「寂しくなったから」というところが大きいのでしょうが、それにしても犬は便利な存在ですね。何十万か支払えば15年間人間の寂しさを紛らわし、癒し続けてくれるんですから。
私の身の回りでも複数の事例がありました。彼女らはいずれも「追加」購入で、また途中で捨てたりするような人たちではありませんけどね。
しかし一般的にはどうでしょうか。
犬の飼養数と殺処分数の割合を見てみよう
さて、犬に関する統計を見ていると面白いことに気づきます。
2012年の犬種別登録数ランキングです。
プードルはさすがですね。たしか10年連続で犬種別売上No.1か何かですから、それだけ日本にはプードルが溢れてるってことですね。
次は胸糞悪い統計。
2017年の犬種別殺処分件数ランキングです。
犬種に関係なく、犬を飼い始めた人のうち、犬種に関係なく一定割合が犬を手放すということであれば、この2つのランキングは一致するはずですが、見比べてみるとそうはなっていませんね。
殺処分リストには私がかつて紹介した、「飼ってはいけない犬種」のうち、コーギーとラブラドールがTOP10に入ってきています。
また、同じく私の「飼ってはいけない犬種」の1位に上げている柴犬が、登録件数では6位なのに施設収容件数では1位に躍り出ています。
今回、別の記事で確認する必要があったので見てみたのですが、私が「飼ってはいけない犬種」を書いた時はこんなランキングは頭にありませんでした。今見てみると、やはり私の見立てた、「トラブルが多い」「飼い主が持て余しがち」な犬種というのは概ね正しいようで、そういう犬は捨てられやすいのでしょう。(ジャックラッセルの殺処分ランキングが低いのは意外でしたが、5年間の間に急速を売り上げを減らしたとか?)
プードルの40倍殺されている柴犬
2012年にトイプードルの8分の1ほどしか登録されていない柴犬が、2017年にはトイプードルの5倍殺処分されているわけですよ。柴犬が平均何歳で捨てられているのか分かりませんが、単純に計算すると、同じ犬であっても、トイプードルとして生まれてくるより柴犬として生まれてきた方が、捨てられる確率が40倍も高いということになります。
その「別の記事」に関しては後ほど投稿する予定ですが、ここで言いたいことは、思いつきやその時の感覚だけで犬を飼い始めるなよってことです。これは「飼ってはいけない犬種」の投稿意図でもあります。
今般のコロナ自粛で、そういうバカが多数犬を飼い始めた可能性があり、切なくなるわけですよ。
柴犬見てごらんなさいよ。ケンネルに登録されるのが毎年1万頭ちょいくらい。そのうち300頭が殺処分。全ての純血種がケンネルに登録されているとしたら、柴犬は3%が殺処分になりますね。
犬種別殺処分件数をその2年前あたりの犬種別登録個体数で割った割合を出せば「捨てられ率」が、殺処分件数を割れば「殺処分率」が出ます。この数字をペットショップのケージに貼ってある値札に表記することを義務付けりゃいいんですよ。
「柴犬200,000円 捨てられ率30% 殺処分率3%」
とかって。
解決法は法改正しかない
ペットショップ経営者がこの数字を把握していないわけがありませんから、分かってて、どこの馬の骨とも知れないバカ相手に無責任な商売をしているわけですよ。この問題は、
お金が好きで、動物に尊厳を認めないという連中による供給
と
その場の感覚だけで物事を判断し、無責任に犬を飼い始めるバカという需要
がある限り、根本的には解決のしようがありません。
有効な手段は法律改正のみです。
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