伸縮リードなんて使っちゃいけない

犬の散歩 しつけ

投稿者はほのぼのとした光景を意図したものでしょうが、思わず緊張が走ってしまう動画ですね。

私の知人の犬も、伸縮リードを使っていて車にはねられ、死んでしまいました。どうやら、巻き取り装置を何かに固定していたら、いつの間にかロックが外れて「自由に伸びる」状態になっていたらしいです。

今や、新規で犬を飼うとなると半数以上の人が疑いもなく伸縮リードを選ぶようです。何となく便利そう、何となくスマート、何となく犬に優しいというイメージがあるのかもしれませんが、とんでもない。

私はこれが大嫌いで、よくこんなもので散歩なんかできるなーといつも思うんです。

ってなわけで、具体的に伸縮リードの何がダメなのかを解説していきます。

 

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なぜ伸縮リードがダメなのか

伸縮リードは伸ばすことはできても縮めることができない?

伸“縮”リードなので当然縮めることもできるんですが、構造上、犬が近づいている時にしかリードを縮めることができません。「犬をリードで近づけながら縮める」ことができないのです。

リード部分を持って引っ張ろうとすると、細すぎて手が痛いし、ヘタすると摩擦で火傷します。

 

自動車や自転車とすれ違う時のマナー

私が犬の散歩をしている人を見てすごく気になるのが、自動車なんかとすれ違う時の振る舞いです。私は、ドライバーでもあるので、何をされたら嫌でどうされると安心かをよく分かっています。

犬を連れた人とすれ違う時、ドライバーから見てやってほしいのは、リードを極限まで短く持って「徐行」、できれば「静止」なんです。私はちょっと道が狭いと思ったら必ず静止して車が通り過ぎるのを待つようにしています。

常識的感覚のない飼い主は、リードを伸ばしっぱなしで歩く速度も変えませんが、「自分から見て大丈夫」と思っているだけでしょう。もちろん、本人が大丈夫と思えば大丈夫なんでしょうが、車のドライバーにはそれが分かりません。特に後ろから車が近づく場合、ヘタすると車に気づいていないのではないかとドライバーは思うわけです。これは自転車の無灯火バカと同じですね。「自分には見えてるから大丈夫」という自己中心的な考え方です。

特に、犬の思うがままに歩かせてしまうダメ飼い主の場合だと、犬が突然走り出して車に近づいてくるのではないかという恐怖感があります。ドライバー目線からだと、犬の高さはただでさえ自動車から死角に入ってしまい、怖いものです。「あなた(自動車)の存在は認識しています。じっとしてるので安心して走ってください」という意思表示としても、リードを短く持つべきなんです。

伸縮リードの場合だと、短くするまでに大きな時間のずれが生じます。安心なのは、最初から短く持っていることなんですが、だったら最初から伸縮リードなんて使う意味がないんですよ。

 

本当に伸縮リードに意味はないの?

例えば公園なんかで犬を運動させたい場合、通常のリードでは無理があります。そういう場合には、ロングリードか伸縮リードという選択肢が出てくるわけですが、それでも私は伸縮リードの方を選ぶことはありません。ロングリードの方が軽くて何の装置も付いておらず扱いやすいのです。そもそも、ボール遊びをさせる場合なんかに、途中で伸ばしたり縮めたりすることなどありません。ということで必然的に伸縮リードという選択肢はなくなるわけですよ。

そして繰り返し申し上げますが、目的地間の移動の際は、通常の短いリード一択です。

移動の間、リードを長くする必要なんて全くありません。飼い主と同じ速度で飼い主のそばを歩かせればいいのですから。そして、途中でよその犬と会ったりして不穏になる場合は、2~3回手首をくるくると巻けば、リードはさらに短くなり、「落ち着け」のシグナルを送ることができます。

移動に際してリードを長く持つことは百害あって一利なしです。

 

つまり、伸縮リードでは「リーダーウォークができない」

「リードは飼い主と犬とを繋ぐ通信ケーブルである」

と以前に書きました。リードによって飼い主は犬の感情を知り、犬は飼い主の感情を知ることになります。

ところが伸縮リードのように、あの物々しいプラスチックの巻き取り装置が介在してしまうと、感覚が手に伝わってきません通常のリードであれば、文字通り「手に取るように」犬の感情が分かるし、こちらの感情も伝わるのです。

シーザー・ミランは、飼い主に歩き方を教える際、「リードは短く、たるませて」と言います。うちもそうです。そして伸縮リードを使っているところを見たことがありません。

なぜ短く持つのかと言うと、飼い主からあまり距離を取らせないというのがひとつでしょう。そして、リードを短くしていると、犬が不穏になった時には、つまり飼い主の意に反するような動きをすれば、タイムロスがほとんどなくリードが緊張し、飼い主の意思が犬に伝わります。

 

まとめ

冒頭の動画は、車がほとんど通らない道路で、大人が監視した上で撮影されたものかもしれないので、直ちに批判すべきものかどうかは分かりません。

犬が交通事故に遭った例も紹介しましたが、稀ではあるでしょう。

しかし、それ以外の事故は多分に考えられます。自転車がらみとかね。

 

伸縮リードを使う場合でも、移動の際は通常のリードを使いましょう。100%伸縮リードにしてしまうと、しつけ失敗する可能性がぐんと上がります。

もちろん、通常のリードを使ったからしつけができるというものでもありません。詳しくは、当ブログ記事を「リーダーウォーク」で検索してみてください。

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