女性と老人は犬のボスにはなれない。

散歩する犬 しつけ
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でもやっぱりできない

それでもですね、やっぱり女性がボスになるのは難しいんです。

私がしつけ指導するのもほとんどが女性の飼い主なんですが、やり方を教えてもできないのが女性なんですよ。その「できない」の中身が問題でして、「難しくてできない」とはちょっと違うんですね。

 

例えば、よその犬への攻撃性という問題を抱えている犬の飼い主女性に、その対処法を教えた際。「犬を前に出してはいけない。犬の視界からあなたが消えてはいけない。よその犬には犬が先ではなく、飼い主が先に近づかなくてはいけない」と。すると彼女は「なるほど、ふむふむ」と真剣に聞いてくれます。

いざ、攻撃対象の犬が来ました。するとその女性、後ろから犬を引っ張って「ダメでしょ!静かにしなさい!」とさっきまでと全く同じことを繰り返すんです。

これ、私の教えをなおざりにしているというわけではないのですよ。彼女は誠実なんです。でも感覚の壁が邪魔をして、教えた通りのことができないのです。ちなみに犬は、パワフルではあるけど小型犬で片手で十分制御ができる個体です。

 

また別の女性の飼い主さんも同じような悩みがあって指導しました。「よその犬に襲い掛かる。もしリードがなかったら噛み付いているかもしれない」と。私は「飼い主さんが弱く、信頼されていないから」と基本的なところから指導。ま、さほど変わりませんよ。それどころか、ある時その犬のボール遊びに付き合ってたら、ボールを取ろうとした時に唸ってきます。「え?ココアちゃん唸ってきますね?」と言うと、その女性、「でも1~2分で自分から離しますよ♪」との仰天回答。

こういうバカなことを言わないよう基本から教えたつもりなのですが、やはりこれも感覚で分からないものだから、彼女はナチュラルにこんな返答ができてしまうのです。自分が威嚇すれば飼い主をコントロールできる、そういう回路が犬の頭に出来上がってしまってるし、それはつまり「主従関係の構築に失敗している」ことを意味します。飼い主である彼女もそのことを疑問に思わないのですよ。

 

私が手本としろという飼い主もまた女性

そういう女性飼い主さん達に、私が「手本にしなさい」として紹介する飼い主さんが2人いて、その2人もまた女性なのです。

1人の飼い主はいかにも山の手育ちの上品さがあって、朗らかで、社交的な女性。平気で犬をノーリードにできるのですが、犬はケンカどころか吠えることすらありません。そして誰にでも懐きます。興味が湧いて話を聞いてみると、「この子のボスは私です」とハッキリ仰いました。家族には夫と大きな息子がいらっしゃるのですが、それでもその奥さんが明確なボスであり、犬が悪いことをしたら鬼のように怖くなるんだとか。極めて稀なケースです。ついでに言うと、この奥さんすごい美人だからなおカッコイイ。

やっぱりね。

皆は散歩しているところしか見ていないので、「あんな風に普通にしていてもしつけはできる」と思っちゃうんですが、家庭ではちゃんと飼い主が自分の強さを誇示し、犬の方も「この人こそが保護者である」という認識を持っているのですよ。

 

もう1人は大型犬2頭を連れている奥様です。犬種は明かしませんが、性格的にも非常に厄介であることで有名な違う犬種です。その人には詳しい話はあまり聞いていませんが、見ていて分かるんです。その女性の飼い主さんは性格的に大らかで、あまり心配することがありません。叱る時はビシっと叱る。するとその2頭はどちらもがすごく朗らかで社交的になるんですよ。大型犬なので、人懐っこすぎて怪我をさせてしまいそうになる光景は何度か目にしていますが。

 

このことは、「女性でもちゃんとした飼い主になれる」ということを意味するんですが、私の見る限りにおいては、その人の元々の性格にかなり依存するんですよ。過剰に犬を怖いと思ったり、犬に気を遣い過ぎたりする人って、もう元からそういう性格で、その性格自体は直せないものです。だから私は女性を指導する時に「男に生まれ変わったつもりで」と断りを入れるんです。でもやっぱり、ほとんどの人ができないんですけどね。

 

あ、老人の話忘れてた

最近読み返して、老人の話に一切触れていないことに気づきました。

老人が犬の飼い主になれないのは女性とほぼ同じ。弱々しく、共感力が高いからです。

人間は男女を問わず、齢を取るほどに共感力が高くなります。「齢を取って涙もろくなる」のはその表れです。

この共感力は「人間性の表れ」と言う意味では温かいものですが、子供や犬を育てる場合には大きな障害にもなります。

例えばうちではじーさんが、猫が欲しがるからと際限なくおやつを与え続けて病気にしてしまいました。これ、私が当ブログで幾度となく警鐘を鳴らしているNG行為ですね。

「犬の健康」という理性的判断より「犬の欲求」に共感してしまい、結果的に犬を病気にしてしまう。私の身近にも複数の事例があります。「共感」はその場だけだと一見“善”に見えてしまうのが非常に厄介です。

 

 

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コメント

  1. 体重60キロのおばさん より:

    うちの犬をドックランで流血するほど噛んだ犬は筋肉が発達していて、大型犬ほど大きくないのですが、中型犬にしては大きな和犬風の保護犬の雑種でした。ちなみにその犬の飼い主の方がご高齢の女性で、、、。保護団体はなぜこんな筋肉隆々なデカい中型犬(しかも飼育が難しそうな和犬風な子)を高齢女性にマッチングしてしまったのだろうか、、、と不思議に思ってしまいました。

    ドックランでうちの犬が新しく入ってきたきた高齢女性の犬に挨拶しようとして、他の犬の後ろで順番に並んで待ってました。自分の挨拶の番になったので近くに行った瞬間、和犬風の子がいきなり唸りながら吠えかかり噛み付いてきてしまったので、うちの犬の後ろ足が宙に浮いてブンブン振り回されてしまいました(うちの犬は小型犬ではなく、フレンチブルドッグの中でも割と大きめな13.5キロあります)。

    うちの犬を噛んでいる間、噛んでしまった側の高齢の女性飼い主は自分の犬の後ろの遠くの方で1歩も動けず、自分は噛まれない位置で声を張り上げて「ノーーー!!」と言っているだけでした。言葉で無理なら身体的に行動を起こして欲しかったのですが、やはり全く自分の犬の制圧ができていませんでした。なので私が自分の犬をその犬から引き離しました。私の中では犬は刃物を常に手に握りしめてる天真爛漫な3歳児というイメージで外を連れて歩いているので、自分が怪我してでも犬は制圧出来ないとまずいのではないのか?と思ってます。

    その高齢女性は過酷な境遇だった犬を保護している優しい方だとは思うのですが、他所の犬を怪我させるような飼育をしており、本当に犬が好きなのだろうか、、、と疑問に思ってしまいました。他所の犬の事も大切にして欲しいです。

    うちの犬を噛んだあともその犬は他の犬に喧嘩を3回も売って歩いており、それでもその飼い主さんノーリードで流血するほど噛む犬を放置して「ノー」と言い続け1時間ほどドックランに滞在していました。うちの犬は耳から流血てるのに、噛まれたことを即忘れて、呑気に他所の犬のところに遊びに行ってしまいました(フレンチブルドッグは痛みに鈍感なのでしょうか)。

    偏見かもしれませんが、性別年齢関係なく「ノー」と言葉だけで済ませようとしている飼い主さんの犬は、飼い主さんの言うことは無視しているように見えます。

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